仮面の女 (角川文庫 緑 576-4)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 107
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041576045

作品紹介・あらすじ

国道沿いにあるコーヒー店。店の名前は絵里花。落ち着いた雰囲気だし、何よりもコーヒーが旨いので、店告代理店の編集部員をしている木原は、週に三度はこの店に通ってくる。木原はそこで、お坊ちゃん育ちの貝崎夫妻と知り合った。だが木原は、その美しい夫人と前に一度だけ会ったことがあった…。女性はいろいな顔を持っている。恋人の前、知人の前、他人の前で様様な役を演じている。仮面の下に隠された女の小さな秘密とは?阿刀田高のオリジナル・ブラックユーモア集。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館のページが黄色くなった古い文庫の初版年を見ると、昭和62年でした。
    ワタシが初めて阿刀田さんの作品を手にしたのが「ナポレオン狂」で、その頃妹に勧めると、彼女もとても面白がっていたのを覚えています。仮面の女は10編の作品集ですが、どの作品にもエロがアクセントで効いていて読み飽きない本でした。村上春樹さんのエロとは違った味のあるエロだと思います。
    ワタシの通勤の25分を心地よく満たしてくれる作品でした。

  • 再読。ブラック短編集。
    父殺しのパラドックス / 肉の影 / 仮面の女 / 裏切りの遁走曲 / 顔 / 本番まで / 街の旅 / その遺産を捜せ /歪んだ蜜 /脳味噌の報酬

    懐かしくて購入。
    女は怖いという話で、わりと結末は予想できてしまった。
    あと、こんなに性描写が多かったのかと。
    まあ男性が甘いということかと。
    (電子書籍 BookLive)

  • あまり深く考えなくてもすっと入ってくる話が多くてよかった。妖艶な女の人とおバカな男の人の話がたくさん。

  • 本年 読み納め。
    阿刀田さんは面白いよね。

  • 実にブラックな作品たち。
    男女のそれを書かせたら強烈ですね。
    ただし、万人向けではありませんが…

    特に爽快に感じたのは
    火遊びが過ぎたものたちに
    強烈な鉄槌が見舞われる「その遺産を捜せ」です。
    まあ、相応の罰ですね。
    くれぐれも愚かなまねは考えぬよう。

    その他にも強烈な作品があります。
    癖はありますが、
    一度読んだらやめられなくなります。

  • 表題作の「仮面の女」をはじめ、一貫して一筋縄ではいかない女性が描かれた阿刀田高らしい一冊。
    全編にわたりブラックで、結末を見たときニヤリとさせられるものが多いですね。
    後半3篇が特にインパクトも面白さもあったと思います。

  • 阿刀田高らしい雰囲気の短編集。なかでも、「その遺産を捜せ」はよく出来ていると思う

  • 短編集。ブラックジョークとちょっぴり怖い要素が満載。全10話。

  • 女って、男を狂わす。そこがみりょく。弾力のある肌、肉感的な唇、それに回転の早い頭。これが彼女たちの武器。しめしめ、落ちたぜなんて。思ったら危険ですよ。彼女たちはもう飛び立つ準備をしています。

  • ◆父殺しのパラドックス
    ◆肉の影
    ◆仮面の女
    ◆裏切りの遁走曲
    ◆顔
    ◆本番まで
    ◆街の旅
    ◆その遺産を捜せ
    ◆歪んだ蜜月
    ◆脳味噌の報酬
    上記10篇の短編集。

     全て最後は”女は恐い”という方向にもっていきたいのだろうけど・・・、ほとんどがまず男の方が不倫やら何やらで女を裏切った故の結果なので、ま、当然じゃないかと(笑)。それぞれ短い割には話もしっかりしていたし、気楽に楽しめた。

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著者プロフィール

作家
1935年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞。95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞。日本ペンクラブ会長や文化庁文化審議会会長、山梨県立図書館長などを歴任。2018年、文化功労者。

「2019年 『私が作家になった理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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