影絵の町 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.23
  • (1)
  • (1)
  • (11)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 34
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041576076

作品紹介・あらすじ

ときめく恋、淋しい恋、情熱的な恋、せつない恋。と。新たなのドラマが始まる時、夕闇という名の幕は、静かに二人の姿を隠す…。恋のドラマにあわせて、阿刀田高が奏でる恋の。今夜の観客は、貴女ひとりです。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 2部に分かれている短編集です。
    1部は日本各地を舞台にした短編。
    2部は銀座を舞台にした短編。

    1部の方は男と女の大人の恋愛を描いた話がほとんど。
    それに日本各地の地名や特産物などを重ねあわせて読む事ができ、はっきり情景が浮かびます。
    とにかく地名や特産品などが具体的!
    東京の和気清麻呂像、盛岡の五百羅漢、燕三条のナイフ、倉敷の白壁、佐田岬の椿・・・。
    行った事がある所ならそこの風景を思い浮かべながらストーリーを楽しめますし、行ったことがない所はそれなりに想像して楽しめます。
    そして2部の方は銀座という日本でも一種特殊な地域で繰り広げられるストーリー。
    スクランブル交差点がやたらと出てくるのが印象的でした。

    昔読んだ本ですが、ずっと記憶に残っている話があり、「ああ、この話はこの本に載ってたんだ~」と思いました。
    それは1千万払ったら1歳若返らせてくれるならどうする?という話。
    1歳で1千万って高い!!
    だけどその後、1億払ったら10歳若返らせてくれるという話になり・・・。
    それなら喜んで出す人がいくらでもいるだろうと思いました。
    同じ事なんだけど、数字のマジックだな~と思ってずっと記憶に残ってました。
    あと「月の光」という話も良かった。
    オチは想像できますが、イメージを浮かべながら読むと「あ~、そうか」となります。
    その後の「白い橋」という話も何となく好きです。

    どうという事ない話、さりげない話も具体的な地名からイメージする事でこんな風に楽しめる話になるんだな~と思う作品です。

  • 短編集。全24話。

    好みのものもあれば、そうでないのもあり。

    前にも読んだことあったかな〜『らせん階段』。確かに、らせん階段ってぐる×2回ってて、時おり自分が何階にいるかわからなくなることあるよね〜。それをうまく恐怖と結びつけてこういう話を書くのってすごいね。うん。

    あと、『にしん挽歌』、『鯉のはなし』もよかった。こういう言葉遊び?みたいなの好きだなぁ。同音異語とかさ。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

阿刀田 高(あとうだ たかし)
1935年東京生まれ。早稲田大学第一文学部フランス文学科に入学し、結核を病む。大学卒業後は国立国会図書館に司書として勤務。『ころし文句』を長崎寛と著し、これがデビュー作となる。兼業しながら著作を刊行していたが、『ブラックユーモア入門』がベストセラーとなり、作家一本に。
1978年『冷蔵庫より愛をこめて』が直木賞候補。1979年『来訪者』で第32回日本推理作家協会賞、1979年『ナポレオン狂』で第81回直木賞、1995年『新トロイア物語』で第29回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。2003年紫綬褒章を受章。
古典に親しんでいたことから『ギリシア神話を知っていますか』などのエッセイも著名。
2007年から日本ペンクラブ会長。直木賞、新田次郎文学賞、小説すばる新人賞選考委員、講談社『小説現代』のショートショート・コンテスト選考をそれぞれ務める。

影絵の町 (角川文庫)のその他の作品

影絵の町 単行本 影絵の町 阿刀田高
影絵の町 (角川文庫) Kindle版 影絵の町 (角川文庫) 阿刀田高

阿刀田高の作品

ツイートする