影絵の町 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041576076

作品紹介・あらすじ

ときめく恋、淋しい恋、情熱的な恋、せつない恋。と。新たなのドラマが始まる時、夕闇という名の幕は、静かに二人の姿を隠す…。恋のドラマにあわせて、阿刀田高が奏でる恋の。今夜の観客は、貴女ひとりです。

感想・レビュー・書評

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  •  短編集。男女の恋とわかれを、こんなにも優しく著せる方は滅多に居ない。

     『白い壁』『月の光』『ハッピーバースデイ』の三編は、謎を残してすうと消えていく感覚がよい。

     『にしん挽歌』『椿森』『明日の菊』など、文豪の名前が出てくる作品が多いのも特徴。好きな作家の名前が出ると、ちょっと嬉しくなる。

  • 2部に分かれている短編集です。
    1部は日本各地を舞台にした短編。
    2部は銀座を舞台にした短編。

    1部の方は男と女の大人の恋愛を描いた話がほとんど。
    それに日本各地の地名や特産物などを重ねあわせて読む事ができ、はっきり情景が浮かびます。
    とにかく地名や特産品などが具体的!
    東京の和気清麻呂像、盛岡の五百羅漢、燕三条のナイフ、倉敷の白壁、佐田岬の椿・・・。
    行った事がある所ならそこの風景を思い浮かべながらストーリーを楽しめますし、行ったことがない所はそれなりに想像して楽しめます。
    そして2部の方は銀座という日本でも一種特殊な地域で繰り広げられるストーリー。
    スクランブル交差点がやたらと出てくるのが印象的でした。

    昔読んだ本ですが、ずっと記憶に残っている話があり、「ああ、この話はこの本に載ってたんだ~」と思いました。
    それは1千万払ったら1歳若返らせてくれるならどうする?という話。
    1歳で1千万って高い!!
    だけどその後、1億払ったら10歳若返らせてくれるという話になり・・・。
    それなら喜んで出す人がいくらでもいるだろうと思いました。
    同じ事なんだけど、数字のマジックだな~と思ってずっと記憶に残ってました。
    あと「月の光」という話も良かった。
    オチは想像できますが、イメージを浮かべながら読むと「あ~、そうか」となります。
    その後の「白い橋」という話も何となく好きです。

    どうという事ない話、さりげない話も具体的な地名からイメージする事でこんな風に楽しめる話になるんだな~と思う作品です。

  • 短編集。全24話。

    好みのものもあれば、そうでないのもあり。

    前にも読んだことあったかな〜『らせん階段』。確かに、らせん階段ってぐる×2回ってて、時おり自分が何階にいるかわからなくなることあるよね〜。それをうまく恐怖と結びつけてこういう話を書くのってすごいね。うん。

    あと、『にしん挽歌』、『鯉のはなし』もよかった。こういう言葉遊び?みたいなの好きだなぁ。同音異語とかさ。

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著者プロフィール

作家
1935年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞。95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞。日本ペンクラブ会長や文化庁文化審議会会長、山梨県立図書館長などを歴任。2018年、文化功労者。

「2019年 『私が作家になった理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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