三角のあたま (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041576151

感想・レビュー・書評

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  • 年度最後は、阿刀田高のエッセイ。何故か小説と間違えて読み始めたし、冒頭2本くらいはそういう小説なのかと思った。

    平成に入りかけくらいの時代背景に、はじめは自分の好みなどの話から、リクルート事件など、時事ネタに走っていく。おもしろいのは、やはり国会図書館職員時代の話で、早い話が、他人が出てくるものほどおもしろい。時事ネタはつまらん。

    エッセイはそういうもんだ、と言われればそうなのかもしれないが、本作では主語が省かれて「私は」なのか「世間的には」なのかがぼかして書かれていることが多い。そういうのはネット上などでは良いのかもしれないが、書籍になってしまうと、日記か評論なのかで、やっぱり読者を選ぶわけです。個人的には、エッセイは日記の延長であって欲しいと思うわけ。

    阿刀田氏の「まじめ半分」のときにも感じたし、ちょっと重複してないか?という文もあったりしたのだが、非常に真面目なんだと思う。これはこうであるべきだ、バーンと突っ放される。そうじゃなくて、やってみた友人がいるとか、奥さんに話したらこうだったとか、そういう柔らかくて具体的な落とし方も有るんじゃないのかな、と。

    最終章で「時事ネタはすぐつまらなくなる」などと反省が述べられているので、まあ救われたかな。

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著者プロフィール

阿刀田 高(あとうだ たかし)
1935年東京生まれ。早稲田大学第一文学部フランス文学科に入学し、結核を病む。大学卒業後は国立国会図書館に司書として勤務。『ころし文句』を長崎寛と著し、これがデビュー作となる。兼業しながら著作を刊行していたが、『ブラックユーモア入門』がベストセラーとなり、作家一本に。
1978年『冷蔵庫より愛をこめて』が直木賞候補。1979年『来訪者』で第32回日本推理作家協会賞、1979年『ナポレオン狂』で第81回直木賞、1995年『新トロイア物語』で第29回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。2003年紫綬褒章を受章。
古典に親しんでいたことから『ギリシア神話を知っていますか』などのエッセイも著名。
2007年から日本ペンクラブ会長。直木賞、新田次郎文学賞、小説すばる新人賞選考委員、講談社『小説現代』のショートショート・コンテスト選考をそれぞれ務める。

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