39 刑法第三十九条 (角川文庫)

著者 : 永井泰宇
  • 角川書店 (2000年12月発売)
3.58
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  • レビュー :18
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041577134

作品紹介

東京・豊島区で猟奇的な夫婦殺害事件が発生する。現場には夫と腹部を裂かれた妊娠中の妻が息絶えていた。警察は僅かな手掛りから劇団員の柴田真樹を犯人と断定し、逮捕する。初公判当日、入廷した柴田が突然大声を発する。国選弁護人はこの行為から柴田の司法精神鑑定を請求。鑑定書には被告人は多重人格、つまり刑事責任能力はなしと記されていた。そして捜査が打ち切られようとした時、精神鑑定人・小川香深が被告人の鑑定結果に異を立てる-。99年、「刑法第三十九条」の是非を問い、日本中を震撼させた衝撃の問題作、遂に文庫化。

39 刑法第三十九条 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 先日BSで放送していので鑑賞。
    まず、堤真一の演技が凄い。
    多重人格の白目をむいた狂気。
    おもわず、大好きな堤さん、嫌いになりそうなくらいw鈴木京香さんの重い抑えた演技も物凄い迫力。ある意味、こちらも狂気。
    岸部四郎、樹木希林ら脇を固めた俳優さんたちも濃ゆい。
    演技力で魅せた映画、といえるのは間違いない。
    必要以上にドラマチックな音楽を使わないのもよい。最近のドラマや映画、音楽多すぎると感じます。
    でも、セリフの音量が小さすぎるのはいかがなものか。
    俳優陣の圧巻の演技に引き込まれ見入ってしまったけれど、終わってみて冷静になってみると、ややストーリーに不満も。もう少し、主人公がここに至るまでの過程を丁寧に描いてもよかったんじゃないかなあ。
    あと、鈴木京香がなぜあんなに病んだ雰囲気なのかが意味不明。
    あの母娘関係も意味不明。
    という訳で、重たく考えさせられる内容、俳優陣の圧巻の演技のわりに、イマイチ印象がボケた映画でした。
    あくまで、個人的感想ですが。

  • 面白い!

    題名である【刑法第三十九条】とは、
    精神喪失者の行為はこれを罰しない。
    2心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

    といったもので、このストーリーの軸の部分。

    全て読み切って、改めてこの法律について考えさせられました。

  • 刑法第三十九条とは、
    「心身喪失者の行為はこれを罰しない。心身衰弱者の行為はその刑を減刑する」
    というものです。

    いろいろと、感想はあるのですが、全てにおいてネタばれになりそうで、書けない><
    ぜひ、読んでみることをお勧めします。
    精神鑑定は、いろいろな解釈ができるので、非常に判断が難しいのですね。。。

  • 同僚に面白いよと言われて読んでみたんだけど、スカーペッタの方が面白かったという。

    ある程度の時点であらすじが読めてしまって、そこに臨場感が入ればもっとのめりこめたのかなあ。
    法務関係に明るいと面白かったのかもしれないですね。

  • テーマも面白いし、ストーリーも面白い。
    いつか答えを出せるのだろうか…

  • 【39[刑法第三十九条]】 永井泰宇さん

    猟奇殺人が起き、犯人はすぐに捕まった。
    犯人は柴田真樹という劇団員だった。

    捜査、取調べの結果、物的証拠、状況証拠、自白
    検察や検事側全てにおいては、起訴するに
    は何の問題もない状況だった。

    しかし、弁護士が柴田の精神鑑定を要求し、
    高名な精神医の藤代が柴田を司法精神鑑定した
    結果、彼の下した判断は心神喪失だった。

    検事側はその藤代の鑑定結果を
    覆すほどのモノを持ち合わせてはいなかった。

    それほど、精神鑑定のデータが解離性同一性障害
    すなわち多重人格の兆候を顕著に表していたからだ。

    精神鑑定を行う際に、教授である藤代は教え子の1人
    小川香深を補佐をつけた。

    香深は、鑑定中の柴田の雰囲気に違和感を覚え
    藤代とは逆に柴田の詐病を疑い、精神科医の観点で
    で柴田を調べ始める。



    精神病患者の犯罪は罪に問われない。
    被害者家族にとって、これほど理不尽な
    思いをするコトは無いのではないかと思います。

    事故にあったようなモノ。。
    では済まされない。

    我が身に置き換えてみると、この物語で
    犯人のとった行動がよくわかります。

    実際に行動に移す、移さないは別にして、
    「司法が裁けないのなら、オレ自身の手で・・」
    と思うのは、致し方ないです。

     

  • 都内で起きた猟奇的な殺人事件。

    程なく逮捕された被告は、入廷初日、突然大声を発する。

    弁護人の精神鑑定請求から、多重人格の鑑定書が導き出されるが・・・・・・。


    刑法第三十九条の是非を問う!

    衝撃の問題作、堂々、参上!!

  • 刑法第三十九条について問題提起している小説。Ⅰも読んだので、Ⅱへ。
    私は法律には全然詳しくないけれど……
    法律は、〝守る/罰する〟こと以上に
    難しいことを孕んでいるんだって気付いた。
    このままじゃいけない気がするけれど、今の状態でも仕方ない気もする。
    一番いい形が見えてこないよ。。
    事件には一つ一つ違う事情があって、守るのも戦うのも裁くのも人間で、
    でも、完璧な人間なんかいないんだもん。。
     
    (2007.01メモ→2010.04ブクログ)

  • 【刑法第三十九条】
      一、心神喪失者ノ行為ハ之ヲ罰セス
      一、心神耗弱者ノ行為ハ其刑ヲ減軽ス

    豊島区で猟奇的な殺人事件が発生した。夫はめった刺しにされ背中に包丁が突き刺さった状態で発見された。その傍らには、腹部を裂かれ、胎児を引きずり出された妻の姿が・・

    犯人はすぐに逮捕された。司法精神鑑定の結果、被告人は多重人格とされた。責任能力はなしと。検察側も見切りをつけようとした時、鑑定士の助手『小川香深』が、鑑定結果に異論を唱える・・


    精神障害と責任能力、難しい問題ですよね。まして、現在は、強い恨みや、お金目的などではなく、動機とも呼べないような理由で殺人を犯す・・そんな人(時)の精神が正常な状態だとは思えないです。そして、そんな風に殺されてしまった人や遺族の気持ちを考えると、とてもやるせない気持ちになります。

    この本では、実は妹を殺された男が、復讐のために病気を詐称していた訳ですが、特に後半は読むスピードが上がりました。強い信念を持った犯人の目は、殺人を犯す人とは思えないほど澄んでいた・・というのが印象に残りました。

  •  自分の演技にいちゃもんをつけられたと妊婦に絡み、あげくのはてに家まで押しかけて首を絞めて殺し、その後腹部を切り裂いて胎児を引っ張り出すという猟奇的な殺人を犯した劇団員の柴田真樹。帰宅した夫もメッタ刺しにしていた。あっさりと犯行は認めたものの、初公判で大声をあげたことから精神鑑定にまわされることになる。そしてその結果、解離性同一性障害と診断され、刑法第三十九条により、被告人には刑事責任能力なしとされた。だがそこで、異論を唱えた精神鑑定人・小川香深がいた。

     世の中で猟奇的殺人が起きた時、必ずといっていい程でてくるのがこの39条。”心神喪失者の行為はこれを罰しない。2心神耗弱者の行為は、その刑を軽減する”。よくも悪くもこれを知る人は増えてきただろう。この作品は、それを悪い方向で利用されたら・・・という話であり、こういうことを危惧している人たちも実際にいるだろう。そして、十分にありえる話だと思う。39条にではないが、心理テストの部分なんかは実際に自分も疑問をももったことがあるし、直面したことがある。バウム・テスト、実際出されたけどある程度何を見られるのか知っていたから、どう描いていいかわからなくなったもんなぁ(^^;こういうのを全部勉強した上でもし犯罪を犯した人がいたら・・・・・・。怖い想像だけど、やっぱりありえるよ、うん。

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