聖家族のランチ (角川文庫)

  • 角川書店 (2005年11月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041579428

作品紹介・あらすじ

大手都市銀行に勤務するエリートサラリーマンの夫、美貌の料理研究家として脚光を浴びる妻、母のアシスタントを務める長女に、進学校に通う長男。その幸せな家庭の裏で、四人がそれぞれ抱える”秘密”とは。

みんなの感想まとめ

家族の絆が試される衝撃的な物語が展開されます。エリートサラリーマンの夫、料理研究家の妻、そして二人の子どもたちが、表向きは幸せそうに見える家庭の裏で抱える秘密が次第に明らかになります。特に後半は、禁忌...

感想・レビュー・書評

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  • 著者、林真理子さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    林 真理子(はやし まりこ、1954年〈昭和29年〉4月1日 - )は、日本の小説家、エッセイストである。有限会社林真理子企画事務所代表取締役。日本文藝家協会理事長、日本ペンクラブ会員、学校法人日本大学理事長。

    著者の作品は読んだ記憶がないのですが、今回初めて手にしました。
    その最大の理由が、本年、私の母校の理事長に就任され、俄かに親近感を抱くようになったためです。


    で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです)

    大手都市銀行に勤務するエリートサラリーマンの夫、美貌の料理研究家として脚光を浴びる妻、母のアシスタントを務める長女に、進学校に通う長男。その幸せな家庭の裏で、四人がそれぞれ抱える”秘密”とは。

    前半はリアリティーのある展開ですが、後半は妙な展開になってます。
    ただ、家族を守るという観点からすれば、あり得なくもない。

    また、新興宗教にはまる圭児、金融機関の破綻、など、執筆時の世相が反映されているような気もします。

    本作を書かれた時の、著者の年齢は48歳位になるようです。


    ●2023年3月5日、追記。

    本作とは関係ないのですが、著者のお母様は、101歳で逝ったそうですね。

  • バラバラに崩壊しかけた家族が、ある出来事で、一致団結していく。男より女の方が、残酷と思う。毎日料理し、包丁で色々切り刻んでいるから(!?)。
    とにかく毎日少しづつ食べてゆく。途中から気持ち悪くなった。やはりこの家族は崩壊している。
    どうしてもOUTを思い出す。

  • 1つの家族を取り巻く、ある変化のお話です。
    特に仲がいい家族ではないが、割と経済的にも恵まれていて、暮らしていくには何不自由ない家族ですが、あることをきっかけにとんでもない禁忌を犯します。

    他の方の感想を見ると「気持ち悪い」「吐き気がする」と書いてありますが、私はこの物語の中核が何なのかを購入前に調べてから読んだので、特に「気持ち悪い」というような印象は受けませんでした。


    ネタバレではありませんが、カニバリズムという単語だけだしておきますね。カニバリズム描写が苦手な人は読まないほうがいいと思います。

    作品自体は、母親についてはじめは主体的に描かれているものの、後から娘・息子・夫についても書かれ始めます。ただ、文章内に占める割合は母親が圧倒的に多い割に、事件が起こった後、事件の発端の原因である母親の自分の罪についての感情や葛藤の描写が少ないのと、最後のページであっけなくコトが終わるので、物語のスケールにしては各個人の感情や背景の描写が足りないなと感じました。
    少しだけかいつまんで書いてある、けれども物語の中核は進行していく、という感じで少し消化不良でした。

    カニバリズムの描写はそれに比べて割はと細かいと思います。なので、気持ち悪かったりグロいと批判する人もいるかと思います。
    家族が一致団結して犯罪を隠そうとする面と、息子の精神的葛藤については興味深く読み進めることができました。その点は面白いです。

    ↓この本をお勧めしたい人↓
    カニバリズムの話が読みたい人
    家族犯罪の話が読みたい人
    背徳的なスリルを求めている人

    ↓この本をお勧めできない人↓
    カニバリズムが苦手な人
    背徳的な話が嫌いな人
    カルト的宗教について読みたくない人
    幸せな家族の話が読みたい人

  • 作者唯一のホラー作品。
    作中で重きを置いているのはディナーなのに題名はランチ。
    ピクニックのシーンのことだって見解が多いけど、『最近の昼食は、夜のコンディションを整えるために食しているのである。』を指してると考えたほうが物語が深くなるんじゃないかな。

  • ごく普通の家庭の中に栄光と挫折があり、
    そして一つ歯車が違えば、その先には狂気がある。
    ということかと。

    近くに、林真理子はちょっとな~と敬遠される人がいるのですが、敢えておススメしてしまう作品です。

  • 感情描写が少なくて、まるでニュースや世界○天ミステリーを見た様な読了感だった。特に長女は何か感じる物があって大学には進学せず、おしゃれもせず、なんとなく母のアシスタント業をしていたはずなのに、それらの理由も、バスルームで急に家族に献身的になる理由も全く理解出来ず。。家族で共通の罪の意識を背負い少しでも高揚する場面でもあれば、家族の時間を求めていたとも理解出来るが、私の読解力では感じ取れなかった。せっかくタイトルがディナーでなくランチなので最後のピクニックと対比になる様な過去の幸せなランチエピソードがあればもっとタイトルが光るのかなとも思ったり。食欲を減らすにはもってこいの作品。

  • カニバリズムだった。物語自体は荒っぽい感じなのだけども、文章表現力が半端ない。キャラの素描が巧みなので、説得力があって引き込まれる。
    丹念にキャラを描くことで、物語の粗を感じさせないつくりというのは参考になった。

  • 聖家族のランチ
    林真理子 さん。


    バブル的な話から、始まり。
    林真理子さん独特の感じで、
    おもしろかった。

    最後まで目が離せない本でした。

  • 林真理子さんの中で一番受け付けない。

  • 最初は、バブル期のしっぽを残すような家族だなあ、なんて思いながら読んでいた。
    だって主人公のユリ子って、欲しいものはすべて手に入れてしまうような女性なのよ。
    それがステイタスだった。
    今は、取捨選択して、本当に自分に必要なものを知り、身の丈の中で丁寧に暮らすのが素敵とされている。
    だからちょっと時代が古いなあ、と。

    劇的な金融危機、マスコミの寵児、学生が取り込まれていく新興宗教。
    2~3年前に読んだら、古いなあと思っただろう。
    ところが、ここ数年でまったくもって時代にフィットしてしまっていた。
    そこに、びっくり。

    特に、子どもが犯した罪を家族全員で隠蔽しようとする姿などは、数年前に読んだら「ありえない」と切り捨てただろう。
    親の良識を疑うよ、と。
    でも、実際に札幌でそのような事件が起こり、現在裁判が行われている状況で、実は全然あり得ない話ではなかったのだと知る。

    ただ、気になった点が2つ。

    1つは、料理研究家のユリ子の料理がちっともおいしそうではなかったこと。
    シチューにかきたま汁、合わせる?
    付け合わせのサラダはアスパラとインゲン。緑しかない。
    無理してレストランの料理を家庭で食べている感じ。
    そして具沢山を理由にシチュー率多すぎ。

    そして最後の展開が急すぎること。
    ピクニック客に紛れて急に現れるということは、家族の中に内部通報者がいるはずだけど、それに関する言及は特にない。
    私は長女の美果だと思っている。
    一番常識的だし、一番失うものがないからね。
    でも、唐突に終わってしまった物語では、答え合わせができない。

    途中の展開がグロテスクすぎて打ち切られたんだろうか?
    私はそれほどグロテスクとは思わないかったけど。
    何しろ具体的描写がほとんどないからね。
    でも、苦手な人や強烈に嫌悪感を抱く人はいそうだな。

    総じて林真理子の文章力というよりも、林真理子の時代を見る目に引き込まれました。

  • いつも通りの感じかと思いきや、自分の好きな展開になって嬉しかったです。内容に反しておしゃれな感じで好みでした。

  • もっと明るいお話かと思ったら全然違った。
    タイトルと表紙に騙された感。
    なかなかやばかった。

  • 途中が気持ち悪くて(描写がリアルで)飛ばしながら最後だけ読んだ。発想が面白かった。

  • グロかった

  • 2022 7/24

  • 初めての林真理子。

    想像していた話と全然違う方向にいきなり進み始めびっくりした。でも面白かった。唐突に終わったような感じが少し残念。

    共通の秘密がここまで家族を団結させるのか。 
    残酷なストーリーではあるけど家族の話としてはよかった。

    主人公のユリ子は海外出張あたりまではいけすかない感じがしたけど、事件が起きてからの頼もしさは半端なかった。女って恐ろしい。

    事件を起こした当の息子が一番共感できなかったな。
    大体高校生にもなって母親のことをママと呼ぶ男なんてろくでもない。

  • まさかの人肉を食べるという展開。

  • 前半は林真理子 のお得意の東京エリート家族の話でサクサク読めるけど最後の方吐きそうなった

    後半と前半テイスト変わりすぎ

  • 料理研究家という設定をそう活かすのね。前半の家族の抱える問題ぜんぶまとめて粉砕!って感じのインパクト。力技ですね…
    でも、共通の脅威がなければひとつになれない人間の悲しさ、みたいなのは感じる。

  • 読了:2017.10.26

    初の林真理子作品。明らかに伏線だと分かるキラキラスタートに、この後ドロドロ&家族がバラバラになってくんだろうなと呑気に構えていたら、まさかの展開。

    そして皮肉にもそれが強力な力となり家族が歪んだ形で再生していく。

    (ネタバレ要素:みかちゃんの目線や心情がよかったなぁ。けいじが突き放されるのがかわいそうだった。スプラッタ好きなんでそれも込みで面白かった。)
    作品の中でも異色らしいので次はTHE真理子を読んでみよう。

    教団Xからの聖家族のランチだったので宗教要素が続いたわけだけど。与える側と受け取る側に温度差あるとこが恐怖要素に使われる理由よね。神・宇宙とか不確かな題材でいろんな捉え方があるものを排他的にひとつを信じ抜く。それを周りに訴え始める・強制し始める。拒否はできても否定はできないあたり、武器が弱くて恐怖を感じるのかしら。
    ------
    ◆内容(BOOK データベースより)
    大手都市銀行に勤務する夫のヨーロッパ赴任に伴って、現地で料理を学んだユリ子は、帰国後、美貌の料理研究家として一躍マスコミの脚光を浴びるようになっていた。母のアシスタントを務める長女と、有名進学校に通う高校生の長男をもち、母の美味しい手料理に舌鼓をうちながら会話をはずませていたこの家族に、やがて暗い「影」が忍び寄る。ユリ子と雑誌編集長の不倫、夫が遭遇した金融危機の荒波、長男に手を伸ばすある組織…。家族四人がそれぞれに口にはできない“秘密”を抱えていたのだ。家族の崩壊と再生の困難さを、衝撃のストーリーで描いた傑作長編小説。

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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