- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041586037
作品紹介・あらすじ
風俗嬢…。高層ホテルの窓ガラスに裸の胸を押しつけ、トパーズの指輪を見つめ、大理石のロビーを彼女たちは行く。そして、都市の光景を、サディズムとマゾヒズムの接点を行き交いながら感じる。この瞬間にも東京と混じり、そして疾走する女たちを村上龍はとらえた。衝撃の大ベストセラー、ついに文庫化。
感想・レビュー・書評
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風俗業に従事する(或いはするしかない)女性へのリスペクトや拘りなど、作者の描きたい事が非常に分かりやすくかつ彼らしく形にされた短編集。その一方あまりに映像的すぎる描写や、明らか知恵足らずな女性の一人称視点など、読むのが苦痛な箇所も多い。
村上龍の良し悪しがかなり詰まっており、彼を好きになるか嫌いになるかキッパリ分かれる作品だと感じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1989年1月20日 9刷 再読
残っていた帯に 龍はサドかバタイユに挑もうとしている、と瀬戸内氏の書評があった。そうだったのかもしれないけど、ここから十数年後に、13歳のハローワーク書いてしまうなんて知るよしもがな。 -
風俗嬢としてお客に呼び出される女の子たちを描いた短編集。
次から次にもれなく頭のネジぶっとんでるような病み切った女の子たちが出てきて、だけどみんなぶっとんでるなりに一生懸命切実にその瞬間を生きていて苦しくなった。
メンヘラ、とひとくくりにしてしまえばそれまでなんだけど。
愛に飢えていて、とにかく誰かに愛されたい子たち。愛されるにはどうすれば良いのか分からない子たち。
彼女らは、決して男の身体や綺麗な服やおいしい食事や光り輝くトパーズなんかではない、そんなものではない何かを多分必死に捜している。
村上龍小説の女の子特有の、句読点なく息もつかせずのめり込んで読まされるあの語り口が大好き。
私の話をきいて!私の話をきいて!あれもこれもきいて!という決壊したダムのようにしゃべりまくった後、最後の最後で本当にふいにぽつんとつぶやかれる本音のようなもの。
その、どこにも行けずに途方に暮れてさまよう、持て余してしまった本音からただよう寂しさが、私にはたまらない。 -
出てくる高層ホテルはパークハイアットかな?
何人かのSMのコールガールの話。
回りになかなかいない、もしくは内緒にしてる?
ので、知らない話が読めて良かった!
どうやって取材していったのかが気になる。 -
村上龍は女の気持ちをどれだけ知っているだろう。
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描写?うますぎて感情移入しすぎて
読み終わったら病みそうになる。
村上龍ってかんじ -
えぐ味が強すぎて、笑っちゃう
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頭がボーッとする、色々大変だった事がひと段落した日でもう帰って寝ちまおうと思ってたのにずっとこれが頭にあって「カタがついたし好きなだけ本読めるじゃーん」と思ったら疲れてるにも関わらず最後まで読んでしまった、「限りなく〜」でもそうだったけど読んだ後は決まって胸に白くて硬い何かがいい感じに収まってるような感じがして切なくなって泣きそうになる
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頭おかしい。
どないしたらこんな事思い付くの、と。
終始その感情しかなかった。 -
私は風俗で働く学生である。
デリヘルも増え、今時風俗で働いたりそれ以外でもパパ活とは名ばかりの援交に手を染める女性は多いと思う。
読んでいて心地よい壊れた世界観、風俗客に触れられただけで普通の幸福からの孤立やあったはずの幸福が壊れる瞬間をたくさん垣間見れます。
それなのに、女は傷を負い歪んだ体のままどうしようもなくおまんこ濡らして犯される。
SとかMとか、ウンザリしました。
なんでもビジネスになる時代。その影にいつも風俗産業。
気が狂わないように、鏡を見ても自分が誰か何か分からなくならないように
目的を持って働かないと、判断力鈍くなってロクな死に方しないと感じました。