魔法の水 (角川ホラー文庫―現代ホラー傑作選)

制作 : 村上 龍 
  • 角川書店 (1993年4月発売)
3.12
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  • 本棚登録 :154
  • レビュー :25
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041586068

作品紹介

現在を呼吸する九人の作家によって切り拓かれる、魅力的で怖ろしい九つの物語。

魔法の水 (角川ホラー文庫―現代ホラー傑作選)の感想・レビュー・書評

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  • ホラーアンソロジー9編。その作家陣があまりにも豪華メンバーで、しかも100円以下だったので迷いなく購入。

    村上春樹「鏡」
    山田詠美「桔梗」◎
    連城三紀彦「ひと夏の肌」◎
    椎名誠「箱の中」
    原田宗典「飢えたナイフ」
    吉本ばなな「らせん」
    景山民夫「葬式」◎
    森瑤子「海豚」◎
    村上龍「ペンライト」◎

    そんなにホラーホラーではなくじんわりする程度のこわさ。中でも好きなのが詠美さんの「桔梗」。耽美な世界観。イメージになかったし知らなかったので、とてもで驚いた。この作品収録されてる本読まないと!

    連城さんはねっとりと甘美な男女の仲に絡む未来の記憶もの。くらくらした。

    景山さん…マジ一番こわかった。亡くなり方も不穏だったし、宗教問題もあったし…、どこからが作品でどこまでがプライベートなのか、境目が曖昧で思考を乗っ取られそうになった。(キャー)

    森さん…これも壮絶というか、幼い頃に植え付けられた罪。当たり前になっているけど当たり前ではなく、第三者的にそれを見ている。私にもわかる罪悪感。古くから伝わる理にかなっていた、自然の摂理の中の一部の風習って…何なんだろう。。。それ自体不可解でそれがまたおそろしい。デリケートな問題でもある。


    村上龍。やはりサイコ系で違う意味でこわかった。キヨミと私が入れ替わったのかな。狂ってると思ったり。



    あとがきの「恐怖について」もこわかった。で、「あー私やっぱり村上龍が好きなんだ」って思った。「インザ・ミソスープ」が読みたくなった。


    豪華で面白かった。お得な感じ♪

  • あんまり怖くない…?
    ホラー小説って言うものをあんまり読まないから、いまいち"ホラー小説"っていうのがどんなものなのかがわからない。

    ただ、怖いっていうのなら、最後の"ペンライト"(村上龍さん)が一番怖かった。

    それにしても。やっぱり吉本ばななさんは好きだなぁ。

  • この本を読んで、なにか知っているストーリーがあると感じた。
    おそらくタモリの世にも奇妙な物語で見たのだと思うが詳しいことはわからない。

    編者は小説の醍醐味は「想像」と述べているがこれには同感。
    ただ、予定調和を否定するのは同感できない。
    あくまでも予定調和に「ひねり」を加えて、さらに深い意味を持たせるのがいいのであって、ひねりばかりだとそもそもストーリーとして成立していないというのが個人的な意見。
    この短編集の中にも、そのように完全に読者に放り投げている感がある作品を何作か見受けられた。

    ただ、感受性の問題なのでたまたま自分には合わなかっただけかもしれないが。

  • 本当に久しぶりに、椎名さんと原田宗典の作品を読んだ。ベストは山田詠美の「桔梗」。でもやっぱり、短編はちょっと物足りない。

  • 鏡 村上春樹著
    桔梗 山田詠美著
    ひと夏の肌 連城三紀彦著
    箱の中 椎名誠著
    飢えたナイフ 原田宗典著
    らせん 吉本ばなな著
    葬式 景山民夫著
    海豚 森瑶子著
    ペンライト 村上龍著。

    ビッグネームで話題性はあったのかもだけど、山田詠美はどう考えてもホラー向いてないから入れなくてよかったかなと思う。
    原田宗典は安定ですね。
    ペンライト、怖いです。

  • 個人的には、「箱の中」が一番良かったです。

  • 日常の中に潜む不思議を集めたような短編集でした。
    澄んだ夜の空気の中で静かに読みたい1冊です。

  • 2012年7月17日読了。村上龍編集によるホラー短編集。W村上や吉本ばなななど執筆陣はなかなかに豪華だが、他のアンソロジー集などで既読の短編も多く、私にとっては刺激が少なかったか。S・キングのような大上段から力技でカマしてくる大長編ホラーも好きだが、村上龍の後書きにもある通り「恐怖」は想像力をかきたてられるところから生まれるものだと思う。短いボリュームで、シチュエーションと「語られなかった」余韻を残すホラー短編小説は、気軽に楽しむ(と、いう表現は語弊があるが)のに最適だと思う。収録先の中では原田宗典氏の「飢えたナイフ」の完成度が最も高いと思うが、きれいに決まりすぎていて若干食い足りないか、有名作品だが椎名誠氏の「箱の中」の不条理・リアルな感じがとても面白い。

  • ホラー
    死に至らしめるような絶対的存在への恐怖、日常を脅かす非日常な出来事…。そういう不可解な対象を、安全圏とされるところから覗き、怖がる。その怖がる事が楽しいのであって、ホラーは、ジェットコースターとよく似ていると思った。

    本書、村上龍編のホラー・アンソロジーはホラーというよりサスペンス物もいくつかあり、全体的にレベルが高い訳ではないような気がした。山田詠美さんの「桔梗」は、家の下を通り、庭からお隣さんのお家を流れる小川を美しく捉え、情緒のある話の流れだったが、好ましくない情報も流れ...。それ以外では本当に薄紫色の絵になるストーリーでした。原田宗典さんの「飢えたナイフ」も文字に惹き付けられます。

  • 作家陣の顔ぶれが好み。龍氏以外の作品は未読だったので。

    ただ、『海豚』(森瑤子)に関しては恐怖というよりやや不愉快さを感じた。海豚を食した、身内が海豚の虐殺に荷担したという罪悪感から……というストーリーだが、日本では海豚を食べる地域が存在する。海豚を殺して食べたことがおそろしい背徳感と罪悪感、そして恐怖に繋がっているという筋立ては、海豚を食べる地域の人を非難しているようにも見える。
    日本語で書いた小説として、禁忌を犯したが故の恐怖を描くなら、別の題材を選んだほうが傷つける人は少ないんじゃないだろうか。

    久しぶりに読んだ龍氏のこの頃の作品(収録されているのは『ペンライト』。短編集『トパーズ』に掲載されていたので、私にとっては再読)は、恐怖というよりもグロテスクなものだったが、懐かしかったのでよし。

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