鉄道廃線跡の旅 (角川文庫 み 9-9)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 83
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041598108

作品紹介・あらすじ

トンネル、橋梁、レールや犬釘……。鉄道の痕跡を探る廃線跡の探訪には、史跡巡りと考古学を合わせたような面白さがある。夕張鉄道、南大東島の砂糖鉄道など7つの廃線跡を巡り、その魅力を洒脱に綴る。

感想・レビュー・書評

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  • 今だったら動画で振り返るところなんでしょうけど
    それでなくても写真集とか
    この本はほとんど文字です!
    想像が追っ付かないし専門用語も怪しいんだけど
    とても楽しい時間を過ごせました
    かつて賑わっていた街を思いながら歩くのはいいですよね
    自分も近くの廃線跡を歩いた事があります
    車で廃線を追っかけたことも(^^;;
    見つけたらうれしいですよねー
    著者がいう史跡めぐりと考古学とを合わせたような世界…なるほどです!

  • 小学生のころ廃線跡を歩いたことがあるなー。あれはどこだったんだろうか。
    廃線というと乗客が少なくなって廃線になるパターンばかりかと思ったら、便利な線路に掛け替えるから廃線になるとかいうパターンもあるんだね。
    あと、南大東島に鉄道があったとは。
    乗せるのは客じゃなくてサトウキビだけど。
    この本には載ってないけど、戦前は沖縄にも鉄道があったんだってね。
    それもなんかの本にはなってるっぽいので是非読みたい

  • 稀代の鉄道紀行作家、宮脇俊三氏が「乗りつぶし」と共に世間にその存在を知らしめた鉄道趣味のジャンル、「廃線跡紀行」。きっかけは「失われた鉄道を求めて」所収の沖縄廃線跡紀行ですが、本書は後にJTBが刊行した廃線ガイドに氏が寄せた文章を1冊にまとめたものです。

    原典がガイド本という性格を反映してか、「失われた~」に比べると記述は淡々としており、紀行というより記録に近い印象を受けます。宮脇氏の体力の衰えを実感させられる記述も散見され、少々寂しい想いにも駆られます。

    しかしながらやはり宮脇氏、随所でその筆致が光り、ただのレポートに終わらせない出来栄えになっているのはさすがです。スイッチバックを目の当たりにして自らの観察眼に疑念を呈するなど、その探究心と冷徹さにはただただ唸るばかりです。

    ちなみに本書、単行本では「七つの廃線跡」というどこか気取ったタイトルでしたが、文庫化に辺り味も素っ気も無い改名がされました。どっちが良いかは人それぞれでしょうが…

  • 表紙が違うんですが…(笑)同じ角川なので中身はたぶん一緒でしょう。うん。この間読んだ本が面白かったので本屋で見つけて購入しました。廃線となった鉄道の話なので面白いというと不謹慎ですがそれでも。いろいろな意味で面白かったです。

    少し前に廃墟の写真集を買ったことがあります。放置された工場や朽ち果てる寸前のプレハブ家屋やトンネル。侘しい光景ですがそれだけではなくそれに至るまでの歴史やら背景を感じさせる写真集でした。その中に今ではもう使われていないトンネルの写真などもあって、こういうところを回ったのかなあ、なんて思いました。

    あとがきの最後に「氏は『鉄道文学』と言うレールを敷いて、銀河鉄道の乗客となった」の一文を読んで目頭が熱くなりました。この頃涙もろくていけません。年のせいかなあ…(笑)

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著者プロフィール

宮脇俊三
一九二六年埼玉県生まれ。四五年、東京帝国大学理学部地質学科に入学。五一年、東京大学文学部西洋史学科卒業、中央公論社入社。『中央公論』『婦人公論』編集長などを歴任。七八年、中央公論社を退職、『時刻表2万キロ』で作家デビュー。八五年、『殺意の風景』で第十三回泉鏡花文学賞受賞。九九年、第四十七回菊池寛賞受賞。二〇〇三年、死去。戒名は「鉄道院周遊俊妙居士」。

「2023年 『時刻表昭和史 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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