乗る旅・読む旅 (角川文庫)

著者 :
制作 : 古川 タク 
  • 角川書店
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本棚登録 : 59
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041598115

感想・レビュー・書評

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  • いつもの旅行記にあとがきなどの書評を収録した二部構成。初めて旅行記以外を読んだがこうやって感想を書くことが恥ずかしくなってくるくらい、書評の文章は美しい。旅行記では分かりやすさを優先して書いていたのだなと読み終わって感じる。ただ取り上げられている本を読みたいと思わなかったのが残念。推薦文でなかったからだろうか、完結させた文章に読み終えたかのような感触を覚えたからか。使い古された表現ながら一粒で二度おいしかった本。

  • 寄せ集め的な。
    最初は海外ツアーの話。
    それから近場の旅の話。
    そして書評的な。
    書評読んでたら読みたい本がたくさんあった。
    今度探そう。

  • 2004年(底本2001年)刊行。本書は紀行文も含まれるが、著者の他の著者作品(ただ紹介する作品は鉄道・旅行関係の書が大半)の解説・書評に読み応えが有る。さすが名編集者と言われた人物であり、作品における文章の流麗さ、読みやすさ、文章からのイメージしやすさに目を付けて紹介するのは、余り他には見ないかもしれない。また、大阪弁等方言で叙述される良さに言及するのも同様かも。PS.鉄道紀行文の道を大きく開いたのが著者ならば、専業レールウェイライターの道を開いたのが、当時若手敏腕大手新聞記者の立場を捨てた種村直樹氏。新たなる道を開いたパイオニア種村氏に寄せる著者の温かな目線には、正直感動してしまった。

  • 宮脇俊三氏の最晩年の作品。前半は紀行文、後半は書評という正直一体感に欠ける構成で、作者・出版社それぞれの苦しい事情が垣間見えます。

    海外紀行はご本人が忌み嫌ったはずの団体ツアー旅行で、内容も表層的なように思いますが、「近くにも旅はある」は意外に読み応えがありました。処女作「時刻表2万キロ」の鶴見線以来散々書いてきたテーマであるはずですが、それでも新鮮味は残っているのですから何とも不思議です。

    構成上は問題のある書評も、巻末で灯子さんが仰るように、氏の文章に対する「執念」とでもいうべき拘りが存分に感じられて唸らされました。大御所の底力というか、地力というか、そんなものを感じさせる一冊です。

  • 再読。「時刻表2万キロ」に魅せらてから宮脇氏の大ファンになった。全作品を読み終えてしまうのが惜しくて、ユックリとユックリと時をかけて、再読もしながら読み進めています。

    今のJRでは、昔のような旅は望めないが、本作にある小旅行ならまだまだ楽しめる。自分には、経済的にも、時間的にもゆとりは無いが、いつか、思う存分鉄道旅行を楽しみたい。その時まで、宮脇氏の作品と、本書で紹介されている作品を味わっていきたい。

  • タイトル通り「乗る旅」と「読む旅」に分かれてゐます。
    「乗る旅」は「旅」誌に掲載された五篇(米国・英国・米坂線と陸羽東線・板谷峠・井上勝)と、鉄道紀行全集の月報に連載された六篇(「近くにも旅はある」)で構成されてゐるのであります。

    わたくしは「鉄道紀行全集」を初回配本時に購買してゐましたので、「近くにも旅はある」を懐かしく拝読致しました。
    中でも「「小江戸」号と川越」は、幼時からの友人である奥野健男氏との交友関係の一端が窺はれて、微笑ましくなるのであります。

    一方「読む旅」では、文庫の解説や書評などが収録されてゐます。別段「旅」とは関係ない本も多いのですが、まあいいでせう。
    解説・書評とも、まづ読者のことを第一に考へる姿勢が鮮明になつてゐて、尚且つ文章も無駄がなくさすがと申せませう。次女の灯子氏が証言するごとく、とにかく文章の推敲には念入りに気を遣つてゐたことが分かりますね。

    さてわたくしは一杯呑みつつ、名鉄三河線全面展望DVDをモニタアに流しながらペイジを捲つてゐます。最高の愉しみであります。

    では、お休みなさい。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-129.html

  • 文庫解説で、昔読んだ文章に何度も出会って嬉しかった。
    多分読んだのは20年以上の前のはずだが、よく覚えているものだ。

    長いが、私の一番好きな文章なので、書き写す。(引用を示すハイフンは引用者挿入)

    ======
    「毎日新聞」の日曜版に連載された『あくび指南書』の昭和五五年五月四日付の稿のなかで、つぎのようなことを阿川さんは書いておられる。
    ----
    生計の足しに書く随筆が、汽車のこと時刻表のこと、海軍ものほど風あたりはきつくないけれど、
    「子供じゃあるまいし、汽車ポッポかね」
    尊敬されている人物像とは遠いようで、これまた評判あまりよろしくない。
    かくて鬱々と心楽しまず、茅屋に貧乏暮しをしている私のところへ、二十二年前の某月某日、見知らぬ妙な人物が立ちあらわれた。
    「汽車の随筆読んでいるが、わりに面白い」
    一向面白くないような陰々滅々たる顔つきで、
    「ついては、乗りもの関係のあんたの随筆を、うちで一冊にまとめてみたい」
    へえ、奇特な編集者がいるもんだと、ありがたく思ったが、なに、よく聞いてみれば夫子自身子供のころから汽車と時刻表、大好きなのであった。
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    「あんた」呼ばわりした覚えなどないが、これが阿川さんのお目にかかった最初で、昭和三三年の春だったと思う。当時の私は中央公論社出版部の末席にいた。
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    面白い。私は「あんた呼ばわりした覚えなどないが」というこの一文が大好きだ。
    そうして書き写してみて改めて思うのだけど、宮脇氏も阿川氏も日本語がうまい。漢字とひらがなの使い方がうまい。

  • …全集買った方がよかったかな、とかこの頃思い出したんですがまあ大分そろった気もするので。

    身近な旅、というのは是非やってみたいな…
    鹿島神宮や霞ヶ浦の方を回る旅は是非行いたい。
    と、思いつつ腰が上がらない… 秋になったら…行こうかな…

    読む旅は確かに読みたいな、と思わせる文章ですね。
    北杜生氏の近所というかお隣だった、という辺りにエエっ!!と
    びっくりしたり。
    面白かったです。

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宮脇俊三

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