地を這う魚 ひでおの青春日記 (角川文庫 あ 9-3)

著者 : 吾妻ひでお
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年5月25日発売)
3.63
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  • レビュー :9
  • Amazon.co.jp ・マンガ (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041600573

地を這う魚 ひでおの青春日記 (角川文庫 あ 9-3)の感想・レビュー・書評

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  • 名作「失踪日記」のあと、やっぱりまだまだ「鬱」から抜け切れなかったり、アルコール依存症の再発恐怖を背後に持っていたりする危うさを持ちながら、初めて自伝的なマンガを描いたのがこれ。

    内容的には70年当時彼が憧れていた永島慎二の「黄色い涙」の世界なのであるが、吾妻は吾妻らしく男はすべて動物や爬虫類、景色はいつも魚が飛んだり這ったり化け物だらけの世界、自分と女の子だけ人間という吾妻ワールドになっいる処がとっても面白い。

    69年から70年にかけて、アポロ11号の月面着陸や東大紛争、万博があった年であるが、いつもカネがない吾妻くんは山手線をぐるぐる回って宿としていたり、仕事行くのに電車賃足りなければコーラのビン一本5円を集めて40円にして行ったり、毎日25円のラーメンを食べたり、大判焼き6個50円をカロリー源にしたり「懐かしい」(?)世界がぐるぐる出てきている。

    しかし、背景の化け物の世界を描き込まないと気が済まない様な病的な強迫観念を感じるのは私だけだろうか。吾妻さんの健康、大丈夫だろうか。
    いや、放射能がうようよしている異世界。化け物だらけのこの世界、現代の東京だといえば、その通りかもしれない。

  • 一生懸命なのに報われない感じが切ない(ノ_・。)

  • コメディと鬱の狭間を行く、漫画家残酷物語。
    70年代の文献を探したり、キャラクター達のモデルを調べるのも楽しい。
    仲間や知人は動物。異形生物が蠢く世界でも、美少女はやはり美少女という所が吾妻先生らしくて嬉しい。
    地味で貧しい日常を描いた現実感と、夢を見ているような浮遊感が融合した世界が癖になります。
    永島先生っぽいビル群などの懐かしい雰囲気と、未だ進化をし続ける絵の新鮮さも良い。

  • 華々しい結末は皆無だが、そこにはもうひとつのトキワ荘物語があった。

  • 吾妻ひでおのヒトコマは本当に素晴らしい。

  • あのうつ病気味の人は読まないでください、症状が悪化しますで有名な「失踪日記」「うつうつひでお日記」で有名になった吾妻ひでおさんの若い頃のお話。

    帯に書いてある『吾妻版「まんが道」』は言いえて妙。
    70年代くらいなのだろうか、当時の漫画家生活が現実離れした描写で描かれています。
    アシスタント先には著名な漫画家さんの名前も出てきたり、古参の漫画ファンには、ニヤッとする場面も多いかもしれません。

    それにしても、女性以外は動物だったり、よく分からない宇宙人だったりするくせに女性が出てこないという設定は笑えるが、読者を選ぶだろう。

  • もっと女の子が出ないとね。

  • 『失踪日記』系統の自伝漫画。若い頃のアシスタント時代の話をこの人ならではのシュールなアレンジで描く。当然食うにも四苦八苦の生活であるが、仲間とわいわいやりながらののほほんとした空気感が漂っている。また若いので意外にもそれなりの上昇志向もみられる(笑)。『失踪日記』ほど追いつめられた感じはなくやや小粒だが、独特のセンスが心地よく、楽しんでしまう。自伝物はまた描いてほしいなあ。同時収録のその時代の短編漫画の絵柄がいかにも古めかしい感じで時代を感じさせる

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