赤い雲伝説殺人事件 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 142
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041607053

作品紹介・あらすじ

素人画家・美保子の「赤い雲」の絵を買おうとした老人が殺され、その絵も消えた!!絵のモデルとなった瀬戸内海に浮かぶ寿島は、原発誘致にからみ村が二分され、大きく揺れ動いていた。そしてまた新たな殺人が…。莫大な利権をめぐって、平家落人の島を舞台にくりひろげられる骨肉の争い。絵に秘められた謎と殺人犯人を追って、私立探偵浅見の名推理が冴える!!長編伝説推理。

感想・レビュー・書評

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  • 「この絵を買いたいのですが…」
    素人画家・美保子の「赤い雲」の絵を買おうとした老人が殺され、その絵も消えた。
    絵のモデルとなった瀬戸内海に浮かぶ寿島は、原発誘致にからみ村が二分され、大きく揺れ動いていた。そしてまた新たな殺人が…。
    莫大な利権を巡って、平家落人の島を舞台に繰り広げられる骨肉の争い。絵に秘められた謎と殺人犯を追って、私立探偵浅見の名推理が冴える。

  • あっけなく終わってしまった感じが…

  • 「ここに来て気付いたのだけれど、いたるところに立つ看板ですね。

    推進派と反対派では『原子力発電所』という言葉に対する表現の仕方が違うのですね。

    推進派は『原電』といい、反対派は『原発』といっています。」



    赤い雲伝説殺人事件 (廣済堂文庫) 赤い雲伝説殺人事件 (廣済堂文庫)
    (2010/03/13)
    内田 康夫

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    「赤い雲伝説殺人事件」は浅田光彦シリーズの第三作、1983年の発表です。

    素人画家・小松美保子の「赤い雲」を買った老人が東京のホテルで殺され、絵が盗まれる。

    絵は瀬戸内海の小島「寿島」描いたもの、ところがその島は原発誘致問題に揺れていた。


    この「岬の町大網町」と「寿島」のモデルは、原発建設問題で揺れる山口県上関町と祝島である、と作者は言っています。

    2013年の現在、上関町は推進に傾いているが、一方の当事者中国電力が福島原発の事故を受けて及び腰となり、建設の目処は立っていません。


    30年前の作品でありますが、内田康夫さんの恐るべき慧眼と言わねばならないでしょう。


    辛らつな批評家としても有名な吉本隆明さんが「浅田光彦シリーズ」のファンと聞きますが、娯楽としての一読者であるとしても、

    好感をもたれるのはこういう作品があるからなのでしょう。

  • 原発推進か否かで結果が注目された山口県上関町長選。そのニュースにふれて思い出して再読した。
    殺人事件の背景にある「原発問題」。舞台となっているのは瀬戸内海に面した「寿島」と「大網町」。この寿島は祝島を、大網町は上関町に、まさに置き換えられるわけだ。
    この作品は1983年に発表されている。この当時からすでに30年。ずっとこの町=上関町は、原発によって町が二分されてきたのだと、妙に実感できる。著者が登場人物に言わせている次のセリフが、福島原発事故を受けたこんにち、考えさせられる…

     原発問題なんてものは、そこに住む人間か当事者でなければ、なかなか深刻には考えませんからねえ。

  • あれ、また別の女性?と思いましたが置いておいて、原発誘致が根底にあり少しだけ考えさせられる面がありました。まああとは普通に2時間ドラマ的な楽しさでした。

  • ある一人の女性が書いた赤い雲上る島の絵。それはこの島の住人にとっては大きな意味があった。

  • 少しずつ先読みさせながらも、展開されるお話にわくわくどきどき。

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著者プロフィール

内田 康夫(うちだ やすお、1934年11月15日 – 2018年3月13日)
東京府東京市滝野川区(現・東京都北区)に生まれる。長野市出身の父の実家が戦災で被害を受けたため、長野市から戸隠山麓の村、秋田県羽後町、雄勝町、埼玉県、静岡県沼津市、秋田県秋の宮などに移り住む。
埼玉県立川越高等学校、東洋大学文学部国文学科中退。コピーライターや広告製作会社の社長を経て、小説を書く。1980年『死者の木霊』、1981年『本因坊殺人事件』を栄光出版社(当時。現在は別の出版社から刊行)から自費出版。3000部刊行の前者『死者の木霊』が朝日新聞書評で紹介されたことを機に、作家デビュー。1982年刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』が商業デビュー作となり、ここで名探偵浅見光彦が誕生。浅見光彦が登場する作品は116事件。累計で約9700万部を発行、映画やドラマ化もされて人気を博した。推理・ミステリー小説だけでなく、随筆やファンタジーなども手がけた。2008年、日本ミステリー大賞を受賞。
2015年7月26日脳梗塞が見つかったために入院し、毎日新聞で連載していた浅見光彦シリーズ「孤道」は2015年8月12日で終了。後遺症の左半身麻痺のため2017年3月に作家活動を休止、『孤道』執筆分がまとめて刊行された。加えて中断された物語の結末を一般公募し、最優秀作を「完結編」として刊行するという、毎日新聞出版、毎日新聞社、講談社、内田康夫財団連名による「内田康夫『孤道』完結プロジェクト」が広く話題となった。募集は2018年4月まで行われた。募集期間中の3月13日、敗血症のため83歳で逝去。
完結プロジェクト最優秀賞は和久井清水さん「孤道 我れ言挙げす」に決定。2019年春に講談社から刊行予定。

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