王将たちの謝肉祭 (角川文庫)

著者 : 内田康夫
  • 角川書店 (1990年12月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041607183

王将たちの謝肉祭 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 【内田康夫全作品中、私達が絶賛する人情味あふれる最高傑作】

    皆さん、週末に突然、大切な方に用事ができて一緒に過ごせない
    なんて経験がお有りだと思います。

    そんな時は一人寂しくクーラーが効いた部屋でまったりとするの
    だけど、一人で過ごす時間って結構、持て余してしまいますよね?

    そんなぽっかりと空いた一日は読書でもして有意義な時間を過ごし
    てみませんか??

    そんな皆さんに今回は推理作家として有名な内田康夫さんの人情味
    溢れる最高傑作『王将たちの謝肉祭』をお薦めしますっ!!

    皆さんは題名から、おどろおどろしい怪奇小説のように感じると
    思いますが・・・

    実は推理小説が得意な内田さんの小説では異端の、ある一人のプロ
    の将棋士に人生の末期に焦点を当て、歪んだ人生を歩んできた彼が
    人生の最後に何を思うのか、内田さんらしい分かりやすい言葉と
    緻密な描写のお蔭で一気に読み進める作品となっているのです。


    内容として・・・

    ある青年が行方不明の実父を探すストーリーなのですが・・・

    魅力溢れる脇役たちが一致協力し、実父が子を捨ててまで成し
    遂げたかった夢の欠片を与えつつ、実父の夢を受け継ぐ青年の
    後押しをそっと行っていく・・・
    そんな見ごたえのあるサクセスストーリーとなっているのです!!

    この本を読むと現在では失われつつある、下町の人々の人間味
    溢れる情景が浮かび、貧しいながらも人を思いやり助け合う、
    そんな素晴らしい風習が失われている事が大変悲しく悔やま
    れてなりません。

    そんな本作品には主人公ですら霞んでしまうほどの脇役達の潔さや
    粋が文面から溢れだしており、中でも枡田九段の潔すぎる結末には
    どんな方でも感動の涙を流してしまうと思います!!

    しかしそれゆえに内田さんが”謝肉祭”という作風に合わない
    タイトルを付けられたのが残念でなりません。

    私達は購入して何年も経ちますが、今でも何度も読み返して
    いるほどの一冊になっています。

    残念な事にそんな傑作であっても女性には題名の恐ろしさから
    敬遠されがちで・・・
    是非、偏見を排して読んで欲しいと思いますよ!!

    本作を開くと、登場人物の凄烈な生き様に感動し、涙してしまう
    のでティッシュはたくさん用意してくださいね!!

    また、こうした下町情緒を知らないも必見だと思います。

    内田さんは”浅見光彦”シリーズで大変有名ですが、本作品
    には浅見さんは出てきませんのでご注意を!!

    因みに浅見光彦シリーズで良く出てくる団子屋は実在して
    いますので時間があれば散歩にでも出かけてみたら如何で
    しょうか??

    【食べログ ”平塚亭つるおか”】
    http://tabelog.com/tokyo/A1323/A132303/13107748/

    場所は平塚神社の横にあり、最寄り駅は京浜東北線上中里駅
    徒歩五分、地下鉄南北線西ヶ原駅徒歩五分程の場所にあります。

    お薦めは浅見さんのご母堂の好物である焼き団子ですが・・・
    いつも混んでいるので少し待つ事になるかもしれません!!

    お店の傍には八幡太郎源義家の甲冑が埋められているとされて
    いる平塚神社の他に、皇室も来られた事がある桜が有名な
    飛鳥山公園(王子駅横)や陸奥宗光の別邸で名勝指定されて
    いる旧古河庭園(ふるかわ)などがあり、下町風情を楽しみ
    ながら散歩すると大変面白いですよ!!

    その後、王子駅から路面電車に乗って早稲田や三輪方面に行って
    も良いですしね!!

    何度読んでも涙、涙で大泣きしてしまう・・・むう達でした!!

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