「首の女」殺人事件 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041607268

感想・レビュー・書評

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  • 小学校の同窓会に出席した真杉伸子は、かつて彼女に惚れていた宮田治夫と久しぶりに会った。伸子はいまだ独身の宮田に妹・光子を紹介し、高村光太郎の信奉者だった宮田は光子を光太郎・智恵子展に誘う。光子は展覧会よりも光太郎の木彫の「蝉」を見つめていた男が気になった。数日後、光子はその男が福島で殺されたことを新聞で知る。そして宮田も島根で変死。真杉姉妹は光子の同級生・浅見光彦に真相の究明を依頼するのだが…。傑作旅情ミステリー。

  • サブテーマは高村光太郎、智恵子、懐かしい話。

    秀作。

  • この物語を読むと、高村光太郎の智恵子への偏執的な愛(というべきか)や、光太郎の作品に興味を引かれる(^.^*
    また、この話の中に出てくる宮田という男の、真杉伸子へのねちこい?愛情がまた、光太郎・智恵子のに似て、「うぉぉ」と思う。
    智恵子の故郷が、福島の安達太良山を臨む二本松の辺りだとは知らなかった。
    安達太良は私の実家からもよく見えるだけに、その辺りの描写を読むと風景が思い浮かぶようでとても懐かしい気がした(^-^*。

    ・・・それにしてもこの話の中に登場する「真杉伸子」だが、光太郎に想われる智恵子に似てかなりの美人なのだろう。
    だけど、浅見とのやり取りの中で 妙に気を持たせ、じらすシーンがあり、彼女が自分の美貌とモテることを意識して振舞い、主導権を握っているような、悪女的な嫌らしさを感じて「こういう人とはあんまし友達になりたくないなぁ」と思った^^;
    その点、浅見と同級生の真杉伸子の妹「光子」は性格もさっぱりしており、ヘンな嫌らしさがなくて、いい。色気よりサッパリ系の女性のほうが、私好み(笑)。
    男性も、宮田のような神経質で思い込みが激しい男は、ちょっとどうかなぁと思う。
    それについて、物語の最初の辺りで光子が宮田の第一印象を鋭く評する記述があるが、私もそれには同感で(笑)鋭いなぁ、と思った(^_^;
    (高村光太郎に熱狂的に愛された智恵子も、内心じゃ・・・自分を買いかぶられた部分もあって、精神的に苦しかったんじゃないだろうか?)
    この物語、自分的には、いろんな人物の性格(キャラクタ)の交差がなかなか面白かった。

  • いつもより俄然フランクな口調の浅見さんが新鮮でした。
    蝉、本物はどんな感じなのか気になります…

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著者プロフィール

内田 康夫(うちだ やすお、1934年11月15日 – 2018年3月13日)
東京府東京市滝野川区(現・東京都北区)に生まれる。長野市出身の父の実家が戦災で被害を受けたため、長野市から戸隠山麓の村、秋田県羽後町、雄勝町、埼玉県、静岡県沼津市、秋田県秋の宮などに移り住む。
埼玉県立川越高等学校、東洋大学文学部国文学科中退。コピーライターや広告製作会社の社長を経て、小説を書く。1980年『死者の木霊』、1981年『本因坊殺人事件』を栄光出版社(当時。現在は別の出版社から刊行)から自費出版。3000部刊行の前者『死者の木霊』が朝日新聞書評で紹介されたことを機に、作家デビュー。1982年刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』が商業デビュー作となり、ここで名探偵浅見光彦が誕生。浅見光彦が登場する作品は116事件。累計で約9700万部を発行、映画やドラマ化もされて人気を博した。推理・ミステリー小説だけでなく、随筆やファンタジーなども手がけた。2008年、日本ミステリー大賞を受賞。
2015年7月26日脳梗塞が見つかったために入院し、毎日新聞で連載していた浅見光彦シリーズ「孤道」は2015年8月12日で終了。後遺症の左半身麻痺のため2017年3月に作家活動を休止、『孤道』執筆分がまとめて刊行された。加えて中断された物語の結末を一般公募し、最優秀作を「完結編」として刊行するという、毎日新聞出版、毎日新聞社、講談社、内田康夫財団連名による「内田康夫『孤道』完結プロジェクト」が広く話題となった。募集は2018年4月まで行われた。募集期間中の3月13日、敗血症のため83歳で逝去。
完結プロジェクト最優秀賞は和久井清水さん「孤道 我れ言挙げす」に決定。2019年春に講談社から刊行予定。

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