「首の女」殺人事件 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 139
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041607268

作品紹介・あらすじ

真杉光子は姉の小学校の同窓生、宮田と出かけた光太郎・智恵子展で、木彫の〈蝉〉を見つめていた男が福島で殺されたことを知る。そして宮田も島根で変死。奔走する浅見光彦が見つけた真相とは!

感想・レビュー・書評

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  • 内田康夫はもう30年ほど前、中学〜高校生のころに割と好んで読んでいた。
    その後は数年に一度、2〜3冊を読む程度で、今回も数年ぶりに1冊読んだが、内容はいまひとつ。
    だいたい浅見光彦シリーズはどれを読んでも水準以上という作品が多いが、本作はどうも惹かれるものがなく、相変わらず浅見光彦の登場人物とのロマンスも、何の決着もないまま終わってしまう。
    これまで読んだ内田康夫の作品の中では、最もオススメできない1冊となってしまったな。

  • 根付をめぐる殺人事件。
    浅見さんの幼馴染が登場。

  • 小学校の同窓会に出席した真杉伸子は、かつて彼女に惚れていた宮田治夫と久しぶりに会った。伸子はいまだ独身の宮田に妹・光子を紹介し、高村光太郎の信奉者だった宮田は光子を光太郎・智恵子展に誘う。光子は展覧会よりも光太郎の木彫の「蝉」を見つめていた男が気になった。数日後、光子はその男が福島で殺されたことを新聞で知る。そして宮田も島根で変死。真杉姉妹は光子の同級生・浅見光彦に真相の究明を依頼するのだが…。傑作旅情ミステリー。

  • サブテーマは高村光太郎、智恵子、懐かしい話。

    秀作。

  • この物語を読むと、高村光太郎の智恵子への偏執的な愛(というべきか)や、光太郎の作品に興味を引かれる(^.^*
    また、この話の中に出てくる宮田という男の、真杉伸子へのねちこい?愛情がまた、光太郎・智恵子のに似て、「うぉぉ」と思う。
    智恵子の故郷が、福島の安達太良山を臨む二本松の辺りだとは知らなかった。
    安達太良は私の実家からもよく見えるだけに、その辺りの描写を読むと風景が思い浮かぶようでとても懐かしい気がした(^-^*。

    ・・・それにしてもこの話の中に登場する「真杉伸子」だが、光太郎に想われる智恵子に似てかなりの美人なのだろう。
    だけど、浅見とのやり取りの中で 妙に気を持たせ、じらすシーンがあり、彼女が自分の美貌とモテることを意識して振舞い、主導権を握っているような、悪女的な嫌らしさを感じて「こういう人とはあんまし友達になりたくないなぁ」と思った^^;
    その点、浅見と同級生の真杉伸子の妹「光子」は性格もさっぱりしており、ヘンな嫌らしさがなくて、いい。色気よりサッパリ系の女性のほうが、私好み(笑)。
    男性も、宮田のような神経質で思い込みが激しい男は、ちょっとどうかなぁと思う。
    それについて、物語の最初の辺りで光子が宮田の第一印象を鋭く評する記述があるが、私もそれには同感で(笑)鋭いなぁ、と思った(^_^;
    (高村光太郎に熱狂的に愛された智恵子も、内心じゃ・・・自分を買いかぶられた部分もあって、精神的に苦しかったんじゃないだろうか?)
    この物語、自分的には、いろんな人物の性格(キャラクタ)の交差がなかなか面白かった。

  • いつもより俄然フランクな口調の浅見さんが新鮮でした。
    蝉、本物はどんな感じなのか気になります…

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著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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