日蓮伝説殺人事件〈下〉 (角川文庫)

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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041607336

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  • 「日蓮の生まれ給いしこの御堂」木綿子の恋人塩野が残した謎の伝言。真相を追って浅見光彦は聖人ゆかりの地を訪れるが、重要な手がかりは得られない。ところが、その浅見に怪しげな人物がつきまとい、さらに木綿子の父親も「イトウのお寺には行ったのか」という言葉を遺して、突然の死を遂げた。果して犯人の目的は、消息を絶った塩野の行方は。そして日蓮聖人生誕に隠された秘密とは。

  •  そんな訳で。

     日蓮の生まれた場所だと思われる地を訪ねたり……日蓮が最大の法難にあったという場所を訪ねたりしていたが、結局、メッセージの手がかりを得られることなく。
     ヒロインの恋人の家を訪ねると、今度は警察に捕まってしまう……。

     そうこうしているうちに、今度はヒロインの父親が殺されてしまう。

     そうなって初めて、浅見は新聞記者に助けを求めるが、最後の最後に裏切られてしまう。

     怒りからそこに乗り込んだ浅見はついに、事件の真相を知ることになる……。



     ここから先は、ネタバレになるので、嫌な人は、回れ右をして欲しいのですが(と、註釈して)。



     結局のところ、犯人は自滅してしまうのですが。
     いつもいつも思うのですが、この終わりが正しいのかどうかわからない。
    「真実は闇の中」。
     確かに、それが一番都合のいいこともあるのです。

     未然に誰かの不利益が防がれたのだとしたらそれはそれでいい。
     一度失墜した信用は確かに、そう簡単に取り返せるものじゃない。
     おまけに、企業は企業のトップとして多くの社員の命を抱えてる。
     それはわかる。

     でも、だからと言って、犯罪を放置していいのか……。

     てか、そもそも犯罪って何だろう?
     人が被害をを受けることを「犯罪」と予備規制しているのだとしたら。
    「犯罪」を明るみに出す方が不利益を受ける人が多いのだとしたら……わかんないよね。

     なんて、ちょっぴり哲学的な気持ちになってしまうのでした。
     この終わりの後味の悪さがないと、もっと面白い本だと思うんだけど。

     いっつも、終わったところで、悩んでしまう。
     これはもう、作者さんと浅見さんとの僕の主張の違いなんだろうな……。

     というわけで、僕は浅見さんとは結婚出来ない(ぇ)。

  • 日蓮さんと事件が絡み合うお話。
    浅見さんが不甲斐無さを独白する場面がめずらしく多かったです。

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著者プロフィール

内田 康夫(うちだ やすお、1934年11月15日 – 2018年3月13日)
東京府東京市滝野川区(現・東京都北区)に生まれる。長野市出身の父の実家が戦災で被害を受けたため、長野市から戸隠山麓の村、秋田県羽後町、雄勝町、埼玉県、静岡県沼津市、秋田県秋の宮などに移り住む。
埼玉県立川越高等学校、東洋大学文学部国文学科中退。コピーライターや広告製作会社の社長を経て、小説を書く。1980年『死者の木霊』、1981年『本因坊殺人事件』を栄光出版社(当時。現在は別の出版社から刊行)から自費出版。3000部刊行の前者『死者の木霊』が朝日新聞書評で紹介されたことを機に、作家デビュー。1982年刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』が商業デビュー作となり、ここで名探偵浅見光彦が誕生。浅見光彦が登場する作品は116事件。累計で約9700万部を発行、映画やドラマ化もされて人気を博した。推理・ミステリー小説だけでなく、随筆やファンタジーなども手がけた。2008年、日本ミステリー大賞を受賞。
2015年7月26日脳梗塞が見つかったために入院し、毎日新聞で連載していた浅見光彦シリーズ「孤道」は2015年8月12日で終了。後遺症の左半身麻痺のため2017年3月に作家活動を休止、『孤道』執筆分がまとめて刊行された。加えて中断された物語の結末を一般公募し、最優秀作を「完結編」として刊行するという、毎日新聞出版、毎日新聞社、講談社、内田康夫財団連名による「内田康夫『孤道』完結プロジェクト」が広く話題となった。募集は2018年4月まで行われた。募集期間中の3月13日、敗血症のため83歳で逝去。
完結プロジェクト最優秀賞は和久井清水さん「孤道 我れ言挙げす」に決定。2019年春に講談社から刊行予定。

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