死者の木霊 (角川文庫)

著者 :
制作 : 八木 美穂子 
  • 角川書店
3.19
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本棚登録 : 78
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041607572

感想・レビュー・書評

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  • 「浅見光彦シリーズ」も書かれている内田康夫さんのデビュー作である。
    賞に応募しても落選し、それでも世に出したいと自費出版をしたうちの1冊で、新聞の書籍読書欄で紹介されて注目をあびた。
    事件にかかわる場所は広範囲にわたり、のちにシリーズ化する「浅見光彦」の旅情ミステリーの片鱗がすでに感じられる。
    一見バラバラに思えた出来事が、竹村たちの捜査によってひとつの形になっていく過程は面白かった。
    「浅見光彦」シリーズよりも少し固い感じは残るけれど、読みやすい物語だった。

  • 浅見光彦シリーズの生みの親、内田康夫氏の処女作。これが著者の最初の作品だとは露知らず、親の本棚から何気なく抜いてきたんですが、想像以上に面白かった。推理小説として、非常に読みやすい作品だと思います。ちなみに、著者が浅見光彦を生みだすのはまだもうちょい先です。この作品は、長野県警の一刑事を主役に据えて展開しています。

    面白いとはいえ、古今東西それなりの量の推理小説を読んでいる人なら、おそらく中盤ぐらいで犯人の目星は付いてしまいます。それぐらい、ボリュームの割に「疑わしい」と思われる人物の数が少ない。
    よって、だいたいの目星がついた後は、真犯人がどうやって犯行を進めていったかを見抜くという楽しみ方になるのではないかと思います。

  • 内田康夫さんのデビュー作品とのこと。でも結構な長さの推理小説。そしてなんと自費出版でのデビュー!それが新聞の書評で取り上げられて注目されたとは凄い。

    あとがきを読むと、コピーライターではあったけど小説は書いたことが無かったらしい。
    でもそんなことはほとんど感じず、のめり込んで読めた。たまに堅いかなあって文章に出会っても、私が、後に発行される本を先に読んでるから感じるだけのことだと思う。これを書いて才能を開花させたんだろうなあ。

    話はとても人の気持ちに寄り添った話の運びで、ミステリーなのに読んだあと柔らかい気持ちになる。
    とても好きな本になった。

  • 12/13/09図書館

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著者プロフィール

内田 康夫(うちだ やすお、1934年11月15日 – 2018年3月13日)
東京府東京市滝野川区(現・東京都北区)に生まれる。長野市出身の父の実家が戦災で被害を受けたため、長野市から戸隠山麓の村、秋田県羽後町、雄勝町、埼玉県、静岡県沼津市、秋田県秋の宮などに移り住む。
埼玉県立川越高等学校、東洋大学文学部国文学科中退。コピーライターや広告製作会社の社長を経て、小説を書く。1980年『死者の木霊』、1981年『本因坊殺人事件』を栄光出版社(当時。現在は別の出版社から刊行)から自費出版。3000部刊行の前者『死者の木霊』が朝日新聞書評で紹介されたことを機に、作家デビュー。1982年刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』が商業デビュー作となり、ここで名探偵浅見光彦が誕生。浅見光彦が登場する作品は116事件。累計で約9700万部を発行、映画やドラマ化もされて人気を博した。推理・ミステリー小説だけでなく、随筆やファンタジーなども手がけた。2008年、日本ミステリー大賞を受賞。
2015年7月26日脳梗塞が見つかったために入院し、毎日新聞で連載していた浅見光彦シリーズ「孤道」は2015年8月12日で終了。後遺症の左半身麻痺のため2017年3月に作家活動を休止、『孤道』執筆分がまとめて刊行された。加えて中断された物語の結末を一般公募し、最優秀作を「完結編」として刊行するという、毎日新聞出版、毎日新聞社、講談社、内田康夫財団連名による「内田康夫『孤道』完結プロジェクト」が広く話題となった。募集は2018年4月まで行われた。募集期間中の3月13日、敗血症のため83歳で逝去。
完結プロジェクト最優秀賞は和久井清水さん「孤道 我れ言挙げす」に決定。2019年春に講談社から刊行予定。

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