過去(リメンバー) (角川文庫 (6260))

著者 : 北方謙三
  • 角川書店 (1985年10月1日発売)
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  • レビュー :4
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041612033

過去(リメンバー) (角川文庫 (6260))の感想・レビュー・書評

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  • 北方氏、約束シリーズやブラディドールシリーズ以外であまり読んだことなかったんだけど、これも良かった。読みやすくて引き込まれる。渋味。男って奴ぁ・・・などとため息つきたくなるような。友の為に掘り返す過去。綾子ママ素敵。

  • 北方謙三の【過去〜リメンバー〜】を読んだ。

    北方謙三といえば、ハードボイルドである。この作品は昭和59年に初版が発売されており、かなり初期

    の頃の作品と言えるだろう。最近は【三国志】や【水滸伝】といった歴史小説の分野にも進出し、その活

    動の幅を広げている。

    北方謙三の著書は過去に2冊読んだ。【彼が狼だった日】と【一日だけの狼】。タイトル買いであること

    は一目瞭然である。実はこの【過去〜リメンバー〜】もタイトル買いだった。とにかくハードボイルドで

    ある。主人公は戦後の混乱期に仲間と手を組んで闇市で密売をする。その仲間が数十年経った今、刑務所

    の中で死んだのだ。その仲間が刑務所に入ることになったのは「殺人」であった。だが、仲間は殺人など

    するような男ではない。仲間が殺人にいたる謎を解き明かしていくというストーリーである。

    ハードボイルドエンターテイメントであって、この作品から人生観や哲学のような類を感じ取れるという

    ことは少ない。単純にハードボイルドを堪能したい人の作品である。そういう読み方をすれば、ハードボ

    イルドという極端に偏った世界ではあるが、「男の生き様」を知ることができる。今の風潮(男も綺麗に

    可愛く)からしてみれば、時代錯誤も甚だしいかもしれないが、僕的には、これが「男」であると感じ

    た。

    もちろん、ハードボイルドの醍醐味である、バーでのウイスキーを煽るシーンやタバコをふかすシーンは

    満載である。男のこだわり「ワイルド・ターキー」。読後は早く家に帰って1杯やりたい気分だった。

    そして北方謙三のハードボイルドにかかせないのが「薔薇」である。なんとも気障なおっさんなのだ。

    「美しいものにはトゲがある」この言葉ひとつとってもハードボイルドではないか。

    北方謙三や大沢在昌のハードボイルド作品は一種の男の教科書であると言っても過言ではないと思う。ひ

    とつ間違えればナルシストにしかならない仕草やセリフを、どうすれば、哀愁漂うハードボイルドに見せ

    られるのか。その答えがぎっしりと詰まっているのだ。

    ここまで読んでもらえば、お気づきの方もおられると思うが、文学的な内容などはどうでもいいのだ。な

    ぜならそういう類の本ではないから。男を知りたければ読め!その一言だ。

    男特有のロマンチズムや美学の真髄を垣間見ることができるだろう。

    ところで話は大きく逸れるが、北方謙三といえば【ホットドッグ・プレス】という我が青春の男性誌に掲

    載されていた「北方謙三にきけ!」という人生相談のコーナーを思い出す。たしか僕は小学生の高学年か

    中学生だったと思う。このコーナーは衝撃的であった。なにが衝撃的であったか?北方謙三の相談に対す

    る答えである。北方謙三の名言とも言える「ソープランドに行け」だ。例えば、

    ・相談者
    「僕はいまだに童貞の17歳の学生です。(中略)どうすればスムーズにできるか、教えて下さ 

    い。今あせっているので、早く教えて下さい」

    ・北方謙三の答
    「筆下ろしはベテランとやったほうがいい、と俺は思う。(中略)ソープランドに行 け。

    ソープランドのお姐さんに「俺は童貞だ。セックスというものを知りたいから 教えてほしい」と言ってみろ。

    ほとんどの人は親身になって、熱心に教えてくれるはずだ」

    ・相談者
    「ボクは自信が持てない浪人生です」

    ・北方謙三の答
    「大学に入って、ソープでもなんでもいいから遊びまくれ」

    なんというおっさんであろうか・・・。衝撃以外のなにものでもない。

    話が全然関係のない方向に脱線したが、【過去〜リメンバー〜】は男の小説であった。

  • 過去。それは誰にでもあるもので、大抵の人はそれから目を逸らしたがる。
    過去を再び味わうことはできない。
    それでも、過去に向かうとき。それは今の自分に別れを告げようとする時なのかもしれない。

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