黒銹 (角川文庫 き 6-10 ブラディ・ドール 5)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 287
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041612101

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  • ブラディ・ドールシリーズ第5弾。おしゃべりな殺し屋・叶登場。シリーズで1、2を争うほど、素敵なキャラクタ。

  • 芳醇なジャズの香り――それがこの一冊から漂う雰囲気。
    まさにそのもの!! 探偵で殺し屋、おしゃべりな叶竜太郎の登場だ!!
    趣味はパズルに金魚に映画にジャズ。まさに惚れない女はいないはず! な男ですから――!!
    登場もかっこいい! 好みはジントニック、ソーダとトニックウォーターのハーフアンドハーフで! 
    「ゴードンだけがジンさ」なんて・・・っ胸を抑えてしまうわー
    しかしこの本で一番記憶に残るお酒はソルティ・ドッグ! シェイクして作る坂井がかあっこういい・・・!
    仕事でN市に入った叶は獲物を見つけるために情報を集めよう、とブラディ・ドールのドアを開く――
    けれどそこであったのは15年前、まだ普通の人生を生きていたどこにでもいる青年だった頃に見たことの
    あるピアニスト、沢村明敏。一時は一流だったのに、ジャンキーだった女と一緒に落ちぶれる弱さを持った男だった。
    女を引き上げる強さではなく、一緒に落ちる強さを持った沢村に叶の銃口が。
    殺し屋って聞くと、どうしても寡黙で面白みのない人間を想像しがち☆ けれどこの人は違うよ! 
    違いすぎるよ!!
    真っ赤なフェラーリ328に乗り、普段は小さなナイフ一つで身を守り、50メートル先のマッチを撃ちぬける腕を持つ、
    多趣味でおしゃべりな殺し屋。それが叶竜太郎。
    誰もが惹かれてしまう社長や秋山を実は苦手とし、藤木やキドニーなんかの影を好んでしまう自分の暗さを知っている男。
    うう、心臓が痛い・・・

    「小僧は小僧らしくしてな」

    と坂井に言い切れる叶! 坂井に「おかしな人だな」と言われてもあっさりと、

    「まっとうで、人並みだよ」

    などと返す叶!!
    「人生の幕を下ろしてやっている」と言い切る叶。
    最後の最後には、殺し屋のくせに人を助けようとしてしかし、生き残ってしまって「失業だ」と感じる。
    しかし、死ねなかったのだから、生きるしかない。
    叶の幕は誰がいつ引きにくるのか――それはうふふ、また続刊をお楽しみに〜♪

  • 「ゴードンだけがジンさ」の殺し屋さん登場。何から何までカッコいい。でも最後はやっぱり髪がチリチリになってるのかしら。

  • 『ブラッディドール』シリーズの五巻目。このシリーズ、かっこつけてる様子がそのうち可愛く思えてきます。金魚好きの殺し屋が好きなので、この巻で。

  • 【ブラディ・ドール】五作目。
    叶・沢村登場。殺し屋さんが不思議キャラ。

著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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