風果つる街 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041626078

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  • 将棋指しを主人公とした小説。将棋指しと言っても、プロ棋士ではない。真剣師と呼ばれる、賭け将棋で食っている将棋指しが主人公だ。
    小説に登場する何人かの将棋指しの1人に、大仁田という男がいる。ハタチを過ぎてから将棋と出会い熱中する。何年かの後には、アマチュアでは、向かう所敵なしという存在となる。プロ棋士とも対局のチャンスをもらい、平手で勝ってしまう。しかし、プロの棋士にはなれない。奨励会に入っていないし、既に年齢制限にも引っかかっている。それでも、諦めきれず、プロとの対局を熱望する。それが、物語の主要な筋に繋がっている。
    この小説の発行は、1987年のことである。今では、年齢制限にかかり、奨励会を既に退会した者にも、プロへの編入制度が準備されており、実際に、そのルートでプロになった棋士も存在する。本書のテーマは、プロ棋士になる道がないにも関わらず、それを目指す男の執念というか、怨念というか、狂気というか、そういったものである。
    登場する将棋指しの多くは、そういった破滅型の男たちだ。麻雀放浪記の将棋版、といった趣の小説。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    人はその男のことを真剣師と呼ぶ。他に何の定職を持たず、賭け将棋だけで生活をしている者のことである。男の名は、加倉文吉。旅から旅へ―。俗世界のしがらみをすべて断ち切って、ただただ強い相手を求めて、文吉は生きる。裏将棋。それは肉体を使わない、精神と精神の極限の闘いである。そこでは、眼には見えない血が流される。勝負にすべてを賭ける男の凄絶な生き様を描く傑作長編。

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著者プロフィール

1951年神奈川県生まれ。東海大卒。77年「カエルの死」でデビュー。『キマイラ』『闇狩り師』『サイコダイバー』『陰陽師』などの人気シリーズを持つ。『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞。『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞。『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞、吉川英治文学賞。近年、菊池寛賞、日本ミステリー文学大賞を受賞。18年、紫綬褒章を受章。

「2022年 『宿神 第二巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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