沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041626177

作品紹介・あらすじ

妖猫に取り憑かれた劉家の妻が唄った歌。それが、およそ60年前、詩仙李白が玄宗皇帝の寵妃・楊貴妃の美しさを讃えた詩だと知った空海と逸勢は、偶然知り合った後の大詩人・白楽天と共に馬嵬駅へ行き、楊貴妃の墓を暴くことに。だが驚くべきことに、そこには妖しい呪がかけられていたうえ、石棺の中に楊貴妃の姿はなかった-。そんな空海に、謎の方士・丹翁は「このことは忘れよ」と警告するが…?中国伝奇小説の傑作、第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • とても続きの気になる展開です!
    ミステリーのようになってきました。ホームズとワトソン的な雰囲気?逸勢はワトソンにしては頼りないけど…(笑)相変わらず和ませてくれるキャラクターでした。

    本当によい国にしたいという柳宗元が素敵です。
    それにしても、楊貴妃の死についていろいろな見解というか、伝説が残っているということに驚きました。日本に来ていた説には本当にびっくりです。

    国語の漢文で目にした人物がたくさん出てきました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ホームズとワトソン的な雰囲気?」
      陰陽師の安倍晴明と源博雅のコンビみたいな感じかな?
      「日本に来ていた説」
      そんな説があったんですね...
      「ホームズとワトソン的な雰囲気?」
      陰陽師の安倍晴明と源博雅のコンビみたいな感じかな?
      「日本に来ていた説」
      そんな説があったんですね、歴史を、もっと繋がりで覚えておけば良かった。楊貴妃が唐の時代の人だったのは、何となく覚えていましたが、空海とは結びつかなかったです。。。
      2014/05/09
  • 楊貴妃、阿倍仲麻呂…登場人物がそろい、前半が終わる。いよいよだが、謎は深まりまだ続く。謎がどうなるか非常に気なる、次に期待だ。楊貴妃の死については歴史ミステリーですな。

  • 空海の人たらしっぷりは巻ノ一で存分に発揮されたが、白楽天も実は人たらしではと思えるやりとりがいくつか。巻き込まれたのか、巻き込まれるべくして巻き込まれたのか。空海が遭遇した怪奇な出来事は思わぬ方向に進む。「何かができることと、その人間が恐いということとは別の問題なのだ」空海と逸勢のやりとりが深くて、微笑ましくて、哲学的で好きだ。人の想いが強すぎて、複雑な気持ちになるが。だからこその道教、儒教、仏教が発生してきたのかと思ってみる。

  • さらに謎が深まってゆく2巻。阿倍仲麻呂の手紙が良かった。でもなんか時々牡丹の幻想モードに入るとちょっとだるくなる

  • 偶々、空海に何となく親しみを覚えるようになっていて本作に出くわしたのだが、4冊の文庫本が在る様子を見て「唐で色々なことに出くわす空海という感じの短篇、または中篇が折り重ねられている」という様式を想像した。が、それは正しくなかった。正しく「巻之一、巻之二、巻之三、巻之四」と「続く」ようになっている「長い物語」であった。
    巻之一では、唐に入った空海が幾つかの出来事を経験し、“妖物”に纏わる怪事件に出くわす。
    巻之二では、出くわした怪事件に過去の大きな事件が関わっていることが明かされる。
    以下、巻之三、巻之四へ続く訳だ。
    本当に夢中になってしまう作品だった…

  • 唐の時代。
    楊貴妃の死の秘密にまつわる怪異について空海が切り込むお話だけど、本当に『陰陽師』そっくりなムード&登場人物設定です。

    話の内容は面白いし、文章は味があるし、『陰陽師』で「呪」について晴明が話すように言葉の大切さとそれに振り回される人間の弱さなども描いていてリズムも良いのだけど、なんで全く『陰陽師』と同じようなことをやっているんだろう…という違和感がぬぐえない。

    角川の完全総指揮で『陰陽師』みたいな映画が作りたいとか大人の事情でもあったのかな?
    どうせ同じなら『陰陽師』でこれくらい規模が大きい日本での話を読みたいと思ってしまって、どうにも入り込めません。
    先に映画を観ちゃったから、空海=染谷くん=麒麟の織田信長って連想になっちゃうのも読書の妨害になっています。

  • 第二巻は、日本人が知っている中国の歴史上の人物オールスターキャスト、とでも言いたくなる感じだった。

    空海が徐文強の畑の怪の謎を解くべく動く。
    それはどうやら、安禄山の乱の際の、楊貴妃縊殺に関わるらしい。
    貴妃の墓で、白楽天と出会い、都長安へ戻れば、柳宗元や韓愈と語り合う。
    それも、楊貴妃の死の真相を語る、晁衡(阿倍仲麻呂)の残した文を巡って。

    貴妃は、騒乱で死んだのではなかった、仮死状態にして蘇生させ、後で日本に逃がすつもりだった。
    そして玄宗皇帝の命で、日本へ連れて行くのは仲麻呂だと――。
    たしかにねえ、そんな伝説も聞いたことあったなあ。

    何という派手な構図。
    エンタメ小説として、これで面白くなかったらどうよ、という感じ。

    ところで。
    表紙の男性は誰?
    白楽天なのかなあ。

  • 前巻をハッキリ覚えてなかったけど、何とかなった。
    家と妻を乗っ取った猫と綿畑の妖かしの話だったか。どうもそれが楊貴妃とつながり、阿倍仲麻呂につながり、日本とも、みたいなことか。
    けど完全に脇役と考えていた白龍と丹龍が首謀者みたくなってきたぞ。

  • 安倍仲麻呂の手紙を読むと楊貴妃の謎が次々と明らかになっていく。しかし、空海は凄すぎるね。

  • 劉雲樵の家に現れ、徳宗皇帝の死を予言し、妻の春琴に取りついた猫の妖物、徐文強の綿畑で夜毎囁かれ、皇太子李誦が病に倒れることを予言した謎の声、その後地中から現れた大きな俑、そして、長安の街中に繰り返し立てられた゛徳宗崩じて、次は李誦゛という高札、これらの何れもが、どうやら五十年前、安録山の乱に際し起こって出来事に端を発していたらしい。すなわち、蜀へ落ち延びる玄宗皇帝一行に同行した兵士たちは、激昂して反乱を起こし、皇帝の寵愛を受けた楊一族を諸悪の根源として誅殺してしまう。楊貴妃の誅殺を迫られた玄宗皇帝は、苦肉の策として楊貴妃を仮死状態にして埋葬する。数年の時を経て掘り出された柩には…。

    謎の全容はまだ明らかになっていない。第3巻での展開が楽しみ。

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著者プロフィール

1951年神奈川県生まれ。東海大卒。77年「カエルの死」でデビュー。『キマイラ』『闇狩り師』『サイコダイバー』『陰陽師』などの人気シリーズを持つ。『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞。『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞。『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞、吉川英治文学賞。近年、菊池寛賞、日本ミステリー文学大賞を受賞。18年、紫綬褒章を受章。

「2022年 『宿神 第二巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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