千姫様 (角川文庫)

著者 :
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感想 : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041630143

作品紹介・あらすじ

家康の継嗣・秀忠と、信長の姪・江与の間に生まれた千姫は、政略により幼くして豊臣秀頼に嫁ぐが、18の春、祖父の大坂総攻撃で城を逃れた。千姫第二の人生の始まりだった。その情熱溢れる生涯を描く長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • 徳川家康の孫にして、二代将軍秀忠の子、千姫。
    数奇な運命を辿った姫。
    女性の目線で細やかに描かれた人生。
    恋を知り、花開いていく千姫の心の中まで、透かして見るようだ。
    千姫の喜びが手に取るように分かる。

  • 平岩 弓枝「下町の女」を読みました

  • 坂崎出羽守のいわゆる千姫事件による悪いイメージを払拭した平岩弓枝ならではの千姫となっている。
    豊臣の滅亡、本多忠刻、息子の死など波瀾万丈の人生であり、なかなかに読み応えある。

  • 一気読み。
    秀頼が生きて外国へ出ていったという説をとる事と千姫の侍女で複雑な立場·心情を持つ三帆を登場させる事で、千姫のその後の生涯を情熱的·積極的なものとして描いている。

    浅井三姉妹の娘で嫁で、「東福門院和子の涙」の和子の姉なんだもんねぇ。。。あの頃の姫たちのむちゃくちゃな使われ方よ。。。

    本には出てこないけど、高山寺にある、傷んでいた鳥獣戯画を見て気に入って、修復した(させた)のは東福門院和子だそうな。
    ありがとうございます。

  • 一気に読み終わりました。以前訪れた姫路城に書いてあった城持ちの変遷パネルを思い出しました。

    Kindle unlimitedに入っているので、購入よりそちらを利用して読むのがおすすめです。

  • 大坂夏の陣での大坂城の落城から始まる千姫の生涯を綴った話。
    千姫の生涯はなかなか波乱万丈だが、柔らかく平易な言葉で書かれているのでとても読みやすかった。
    創作要素である三帆の存在もそこまで気にはならなかったが、千姫に対する感情や行動とその後三帆が選んだ人生に対する理由が中途半端になってしまっている印象を受けた。

    これまで千姫に関しては良い印象を持っていなかったのだが、千姫の目を通してみると違う捉え方ができるので、その点が興味深かった。
    ある人にとっては悪でも別の人にとっては善だったりするのは当然のことだし、様々な視点からみることの大切さと面白さに気づいた。

  • 徳川2代将軍秀忠の娘にして、幼くして豊臣家に嫁ぎ、豊臣秀吉の息子秀頼の妻になった千姫の、波乱万丈一代記。大阪夏の陣で大阪城が落城し、豊臣家は滅亡するが、ひとり生き延び、徳川家に出戻ってからの話である。最近読んでいた戦国ものの歴史小説が、全て男性小説家であったため、女性小説家の歴史小説が新鮮。色恋沙汰あり、女の嫉妬ドロドロあり・・で、純粋な天下取り小説じゃないところはまどろっこしく感じたけど、でもやはり人情劇には人情劇の面白さがあるので、楽しく読めた。女性が主人公の歴史小説も面白い!

  •  よく言えば安定。悪く言えば尖がった点がなく、惹かれない。そんな歴史恋愛小説である。

     大坂夏の陣後の千姫が主人公となれば、豊臣秀頼への感情と、再嫁した本多忠刻への感情の微妙な揺れが題材になろうが、実にあっさり風味。
     イイ男が出てくれば、あっという間に心変わりする女の変わり身の早さ。これには若干ついていけない感じはするが、ここで忠刻を巡る千姫付き侍女との心理的バトルがあれば、それはそれで女の業を描く作となったろう。
     が、これもあっさり。
     秀頼を殺した実父母との確執も無く、弟・家光との許されぬ近親相姦的恋愛描写も触りのみ。
     秀頼存命説も仄めかされるだけで(ただし、個人的には秀頼存命を物語に取り込むのは好みではないが)、感情や関係性を揺さぶるまでには至らない。
     とまあ、全てに中途半端な作。

  • 徳川秀忠の娘で、幼い頃に豊臣秀頼へ嫁いだ千姫の生きる様を、大阪夏の陣から描く作品。
    とても読みやすく、さらさらと読み進んでしまった。
    千姫が愛らしくまっすぐで、非常に魅力的に描かれている。
    史実とフィクションを自然に織り交ぜ、秀頼生存説をうまく展開していると思う。
    ちょっと甘めの女性向けな時代小説といった感じです。

  • まずもって日本語の表現の美しさが素晴らしい。殊更に難解な言い回しをするのではなく、簡易な言葉を整然と並べてる感がある。物事は見る者の立位置により印象は大きく変わるが、本書では正悪どちらに傾くでなく、人間千姫を丁寧に現している。丁寧ではあるが、ストーリーは大胆であり、多くを語りすぎない点が、想像の余地を残し、読後にも感慨を残す。簡潔な良作。

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著者プロフィール

東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。戸川幸夫の知遇を得、その推薦で長谷川伸の門下となる。1959年『鏨師』(たがねし)で第41回直木賞を受賞。1991年『花影の花』により、第25回吉川英治文学賞を受賞。また、これまでの業績により、1997年紫綬褒章を、1998年第46回菊池寛賞を受賞。2004年文化功労者に選ばれ、2016年文化勲章を受章した。著書に南町奉行所内与力・隼新八郎がさまざまな事件を解く「はやぶさ新八御用帳」「はやぶさ新八御用旅」シリーズや「御宿かわせみ」シリーズなどがある。

「2019年 『新装版 はやぶさ新八御用帳(十) 幽霊屋敷の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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