再生 (下) 続・金融腐蝕列島 (角川文庫 た 13-8)

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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041643136

作品紹介・あらすじ

支店長として大阪へ赴任した竹中は、「貸し剥がし」といわれる資金回収の現実に直面、個人の無力を痛感する。やがて上層部の対立に端を発した人事抗争は、銀行崩壊の危機を招き・・・。ミドルの感動を呼ぶ力作巨編。

感想・レビュー・書評

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  • 金融腐蝕列島シリーズ第3弾。前作「呪縛」は強制捜査を体験した朝日中央銀行を舞台に平成9年春から11年春頃まで、本作は協立銀行という都市銀行を舞台に平成5(1993)年から9年初め頃までの時代を切り取って書かれている。本作の特徴としてこれまで著者があまり描かなかった家庭の崩壊やセクハラ・ストーカー等の今日的な問題も描かれる。銀行トップの後継人事抗争に巻き込まれる主人公、竹中はまるで風に舞う木の葉のように翻弄されるが、銀行マンとしてのプライド、そしてなにより人間としてのモラルから銀行の再生を目指して尽力する。銀行の「再生」への道筋は見えてくるのかー。詳細→
    http://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou6406.html

  • 前作に引き続き、金融業界の内幕に迫る

  • 「シャワーする」という表現にどうしても違和感を感じてしまいます。

  • 下巻

  • シモの話が延々とつづくのには辟易したが、全体的にはやはり面白い。08.6.28読む。

  • 主人公の竹中は、部下との不倫を部下に詰め寄られて、企画部長への昇進は水泡に帰した。
    そのせいもあり影の実力者“カミソリ佐藤”により協立銀行梅田支店支店長のポストに就いた。
    そこで竹中が見たものは、銀行の論理に基づく、貸し剥がし、貸し渋りの横行。その矛先は財務状況が良くない企業にとどまらず、優良企業へも向けられる。
    そんな竹中の梅田支店長生活は1年。1年後には本部の広報部長の任に就くが、またしても降りかかるポスト頭取を巡る現頭取-相談役の対立。
    公的資金の導入も行われ、銀行に求められるのは中小企業支援。しかし協銀内部対立の激化の影響はいかに!

    前作と異なり、銀行外との関わりは上巻の住管機構とのやり取りだけで、どちらかと言うと銀行内部の頭取争いや人事権争いに重点が置かれているかな。人事抗争はどこの会社でもありそうなので(銀行に関わらずね)、銀行特有の問題を上下で扱った前作と比較して、評価が分かれるとこでしょうかね。私は楽しませていただきましたが。

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。専門誌記者や編集長を務める傍ら小説を書き、75年『虚構の城』でデビュー。83年、退職し作家に専念。緻密な取材に基づく企業・経済小説の問題作を次々に発表する。代表作は『小説日本興業銀行』『小説ザ・外資』の他『金融腐蝕列島』シリーズ全5部作など。

「2023年 『転職』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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