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- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041646380
感想・レビュー・書評
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夏が来ると喜多嶋隆を読みたくなる。
彼の著作には湘南をはじめ、
ハワイや世界の海の匂いがする。
直接海に行くのが難しい今年の夏は、
余計にその風景が眩しく感じられる。
ヨットやサーフィンの疑似体験もできる。
足の下に揺れ動く波を感じ、
地球の鼓動と一体になる感覚を味わう。
じりじりと肌を焼く強い日差しと、
日陰のひんやりした感じに身を任せる。
扇風機の風がTシャツを揺らし、
自然と戯れた疲れのまま昼寝を貪る。
夏がそこにある。
喜多嶋隆がつくりだす世界には、
音楽も欠かせない。
今回奏でられるのはウクレレ。
切なげな音色は海にも夏にも似合う。
舞台は焼けつくようなビーチもいいし、
あちこちに昼の熱気を残す夜もいい。
耳を傾けながら、
古い記憶をそっと思い出し噛み締める。
主役は二人の少女。
ヨット大会でハワイから来日した少女と、
サーフィンで身を立てようと
新潟から出てきた少女。
二人は湘南の海で出会う。
育ってきたバックボーンも夢も異なる二人。
大切なものを失った失意と挫折を
ともに抱えている。
それを音楽が癒していく。
ウクレレ始めようかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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