ウインダリア: 童話めいた戦史 (角川文庫 緑 653-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041653012

作品紹介・あらすじ

世界樹のごとく空高くウィンダリアの巨木そびえるサキの村を中心に、イサとパロの都市国家があった。一方は海に面し、もう一方は険しい山にあった。そして、この二つの国が、とうとう戦火を交えるときがきてしまった!はたしてサキの村に住む夫婦、イズーとマリーンの運命は?そしてパロの王子ジルと、イサの王女アーナスの恋の行方は?二組の男女の織りなす愛を中心に描かれる華麗なるファンタジーの世界!藤川桂介、いのまたむつみキャラクターの名コンビによるアニメ大作の原作。

感想・レビュー・書評

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  • 30年ほど前のアニメ作品の原作小説です。当時関西では夏休みなどの休みのたびに「アニメ大好き」という番組がありまして、夕方にオリジナルビデオアニメ(OVA)作品を放送していたのです。そこで出逢ったアニメ作品は数多く、関西のオタクは「アニメ大好き」に育てられたと言っても過言ではなかったのです。

    で、この『ウィンダリア』もそこで出逢ったのです。主人公の非道さとエンディングの美しさ(テーマソングも名曲なのです!)が印象的で、一度見ただけなのに忘れられない作品となったのです。
    それを30年過ぎて原作小説に手を出してみたのです。30年経た今どのように感じるのだろうかと、少しの不安を胸にして。

    「約束」をテーマにしたファンタジー。約束を違え国と国が争いをはじめ、それに翻弄される人々。それぞれの国の王子と姫は将来を約束したのに、国を背負わされ運命に弄ばれてしまう。村に住む若者は立身出世を夢見て、妻に帰ってくると約束して出て行くが自らの欲望に飲み込まれてしまう。
    物語の核となるものは、古くから繰り返し描かれてきたものです。でもだからこそ読み手の心に響くものもあるでしょう。30年以上前の作品なのに古びないのも、その普遍的なテーマを扱っているからかも知れません。

    アニメ版もまた見てみようかな。

  • S.61.3.22 読了。
    アニメ化もされた作品。二つの国が家臣の策略で戦争を始める。二国の間にあり、二国をつないでいた村がその犠牲になる。二国の惹かれあう皇子と王女、村に住む仲の良い夫婦、子の二組の男女にスポットを当て、戦争の愚かさや愛についてをテーマに描かれている。分かりやすい物語である。

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著者プロフィール

脚本家、小説家、放送作家。慶應義塾大学文学部国文学科卒(1958年)。日本文芸家協会、日本ペンクラブ、日本脚本家連盟会員。京都嵯峨芸術大学客員教授。特撮作品やアニメーションの脚本家として『ウルトラマン』『ウルトラセブン』『突撃! ヒューマン!!』『サンダーマスク』、『マジンガーZ』『六神合体ゴッドマーズ』『宇宙戦艦ヤマト』など多くの作品に携わり、小説家として累計1,000万部を売り上げた『宇宙皇子』シリーズなど。

「2015年 『今は昔“言霊”(メッセージ)あり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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