仮面兵団 (角川文庫 た 14-8 アルスラーン戦記 8)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041665084

感想・レビュー・書評

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  • ずいぶん離れていたアルスラーン戦記。
    角川文庫の若者向け書下ろしシリーズで、天野喜孝さんの表紙イラストがカッコよくて手に取った「王都炎上」からスタートして早ン十年。新刊がなかなか出ず、かっこいいお兄さんたちだった戦士たちの年齢にあっという間に追いつき追い越し、気が付けば続編を追いかけることがストップしていました。
    この度、ご縁あって!?国王就任後の後編をまとめて読み始めています。とにかく懐かしい!

  • アルスラーンが即位して3年、相次ぐ戦で荒廃した町は徐々に復興し、亡くなった人たちを丁重に弔った後、生きるものは自分の場所で再び生活を始めるのだった。
    アルスラーンは公約通り奴隷を解放し、平民として生きていけるだけの場所を用意する。
    国民から税金を搾り取るのではなく、交易で国を富ませるように国のシステムを作りかえる。
    多くの国民はアルスラーンの政治に満足しているが、しかし、前王の時代に特権階級だった者たちの不満はつのり、「奴隷解放」の波及を恐れる隣国諸国もまた、パルスの繁栄をよく思ってはいない。

    アルスラーンはやっぱりいい子です。
    13歳までは町の子として王宮と無縁の生活をしていたのに、王宮にきてたった2年で自分の意志で王位について、それから3年、全然驕ってもいなければ自分を甘やかすこともない。

    アルスラーンはわかっている。
    いい子の自分でなければ、人々は(ナルサスやダリューンだって)離れていってしまうことを。
    だからといって無理にいい子を演じているわけではないけれど、やはりもっと、感情があふれだしてしまうことがあってもいいのに、と思う。

    “くどいほどにナルサスが若い国王に念を押したのは、「正義に酔うな、正義に目がくらんではいけない、自分の正義を他者に強制するな」ということである。むろんナルサスは、不公正や弱者虐待に対する素朴な正義感を否定しているわけではない。権力者には自省と自制とが必要である、といっているのだ。”
    全くね。

  • 1991(平成3)年発行、角川書店の角川文庫。第2部開始。第2部は第1部よりもより国際政治の陰謀やらがでてくる。多彩な地理は欠かせないところ。しかし、少し寒いぐらいのところがちょっと厳しすぎるのではないだろうか。国際政治はかなりそれらしいが、戦いは相変わらずイメージがあまりわかないし、本当にそんなことができるのだろうか、と思ってしまう。

    他:「あとがき」編者拝(1991年11月12日)、

  • 銀仮面、再び。

  • [自宅]

    なんと懐かしい!
    図書館で銀英伝の特集コーナーを見つけ、久しぶりに懐かしいと思い読もうと思ったが、、、、"黎明伝"などよくわからない副題?副シリーズ?にどの順に読めばいいのかがよく分からず調べてから読み直そうと断念。

    でもそのきっかけで、昔懐かし小中時代に読み漁った田中芳樹シリーズのうち、まずはアルスラーン戦記から読み直そうと読み始めてみた。

    このシリーズは昔読んだ「角川文庫」シリーズ。この天野喜孝さんの絵にもハマったんだよな。菊池秀幸さんの「吸血鬼ハンターD」の挿絵もそうで、どちらが先だったかわからないけど、きっと天野さん繋がりでどちらかも読み始めたはず。

    こうして本来のシリーズに加えて、"出版社名"などのシリーズを意識しなくてはならないのは、30年という時の流れのせい。どうやら自分の知るこのシリーズから、途中紆余曲折を経て、光文社にて完結していたらしい。しかもその移籍先の光文社でも、「カッパ・ノベルス」シリーズと「光文社文庫」シリーズがあり、前者は角川からの乗換時にあたって再版となる従来の10巻を2巻づつまとめ、新刊となる11巻からは単刊とした丹野忍さんによる挿絵のシリーズで、後者は恐らくは完結が見えて来た?2012年から、山田章博さんの挿絵によって全て単刊発行されたもの。

    実際今回読んでいるのは10巻までは「カッパ・ノベルス」で、11巻からは期せずして「光文社文庫」シリーズ。とりあえずストーリーを読みたいから挿絵は我慢するけれど、やはり本当なら天野さんか、まだ世界観の近い丹野さんのイラストで全巻読み通したかったな。

  • 第二部が始まってうれしかった記憶があります。

  • 再読。次の『旌旗流転』までは持ってたはずなのに、手許にあるのはここまで。チュルクやミスルの動きが活発化するほか、先王アンドラゴラスの遺体を盗み何やら邪悪な企みを抱く魔道士集団の跋扈など、新たな物語の胎動を感じさせる第2部の幕開けだが、読んでいて強く思うのは、この物語で一番楽しみなのは、アルスラーンの成長でもダリューンの武功でもナルサスの智略でもなく、ギーヴの奔放さなのだということ。もしもギーヴがいなければ、勇壮ではあるが随分と味気ないストーリーになっていたに違いない。

  • 今巻から第2部。第1部の3年後から物語が始まる。主従の掛け合いが相変わらず楽しい。

  •  アルスラーン即位から3年を経て、18歳になった時から第二部が始まる。もはや少年ではないアルスラーンの大人びた立ち居振る舞いを微笑ましく思えてくる。

     「解放王」とされるアルスラーンに対する周辺諸国の反感、そして魔道軍団の暗躍が新たな戦雲を呼び込んでいるようだ。しかし、まだ序盤戦。

     アルスラーンに一敗地にまみれた者たちも絡んできそうで、なかなか楽しみ。

  • 殿下・・・(もう陛下か?)なかなかでてこない・・・

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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