マヴァール年代記 1 (角川文庫 た 14-15)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041665152

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  •  作品解説:大陸暦一〇九一年二月、隣国との武力抗争の渦中、皇帝が崩御。帝位を継承するのは誰か? かつての学友カルマーン、ヴェンツェル、リドワーンを巻き込み、玉座を巡る血戦の火蓋が切られた!

     田中さんの作品が気になる方にはこの3部作をオススメ。
     理由は完結しているから……。

  • 人を試してばかりいた王は、『最後の手段』を
    使ったおかげで密やかに息子に殺された。
    それが、混乱の始まり。

    人を試しているのか、周囲を試しているのか。
    非常に迷惑極まりない人物です。
    怒りにまかせて行動してしまっても
    特に糾弾する事でもないです。
    権力ありあまる人達は、するでしょうけど。

    しかし、権力は恐ろしい。
    そこまで…という人物が、思いっきり肥太ってます。
    同じ『罪』を犯した片方は
    痩せんばかりだというのに。
    こうも違うと、もしあの時…という、IF人生が
    分かりやすいです。

    そして一応恋愛?
    姫さん、理想高すぎですから! と思ったら
    優良物件がひょっこり。
    分かりにくい人物ではありますが
    読んでいる方としては面白いです。

    ところでこの国、どう建て直すのでしょう?
    公がきれいさっぱりいなくなってる状態ですが。

  • 政争を中心に置いた物語。英雄譚的ではない。爽快感が少ない。まあ、アルスラーン戦記と比べてしまうのは仕方がないとして、どうもドロドロしすぎなところが難点。アルスラーンが、没落→再生を辿る作品として、伝統的な王道物語の形式の要素を持っているのに対し、こちらは政争→?。どうなるのでしょうか。
    また、群像劇的。感情移入できる人物はあんまりいない。誰を中心にして読むべきか?ミスリードを誘っている可能性が高いけれど、気になる所。

  • 雪に閉ざされたような国を舞台とする架空歴史小説。主役級はもちろんなのだが、端役、脇役クラスの登場人物の特徴付けが面白い。中でも呂布と董卓を一人で兼任しているような猛将ドラゴシュが印象に残る。

  • 複雑な設定・人物の関わりを、スピード感あるストーリーの中で
    完璧に表現している。とても面白い。
    父殺しのシーンはやや雑かなという気も。

  • 角川文庫版のマヴァール年代記全3巻を2月の3連休に一気読みしました。架空歴史大河小説ですね。野心と野望の物語でした。

  • 魅力的なキャラたちと詳細まで設定された背景。面白くない訳がない。

  • ラスタバン系貴公子が出てきます(笑) 文庫全3巻。

  • 銀英伝を読み終わり、ちょっと田中芳樹がほしくなった時に古本屋で見つけたシリーズ。
    アルスラーンはちょっと長いなと思って、3巻完結のこれをチョイス。

  • 6つの公国の代表が皇帝を選出し、長きにわたって栄えてきたマヴァール帝国。あるとき病床の皇帝が死に、その息子と皇帝の孫が跡目を争うことになった。皇帝は4つ以上の公国から支持を受けなければならないが、ひとり、またひとりと公国の長たちは権力闘争に敗れ死んでいく。マヴァール帝国の行く末やいかに。

    レーベルが角川スニーカー文庫とは思えないほど、どろどろとした権力争いが繰り広げられる。タイタニアや七都市物語と同じく、田中先生の得意分野だ。
    冒頭から皇帝の鬼畜ぶりに唖然とし、2対3に割れたまま膠着した皇帝選出会議に苦笑し、かつて机を並べて学んだ3人の青年たちの道行きにハラハラさせられた。
    公国の長たちが(理由は様々だが)脱落していく様は熟し切ったマヴァールという果実が腐れ落ちていくようで、一時代の終わりを感じさせる。
    最後に残った3つの種は芽を結ぶことができるのか。次巻が気になる終わり方だった。

    ★4としたが、小数点までつけられるなら4.5にしたい作品。

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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