帝都物語 第3番 新装版 (角川文庫 あ 10-22)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (513ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041690260

感想・レビュー・書評

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  • この巻は軍国時代を描いた「魔王篇」と「戦争(ウオーズ)篇」でした。

    なんだか話が時代の概要とともにどんどん進んで行くから、登場人物の誰にも共感できないです。

    府中の大國魂神社の近くに日本を霊的に保護するための鉄塔が作られて、霊能力者たちが全国一斉に加持祈祷を行ったことから戦時中にアメリカ大統領が亡くなったとか、とにかく霊的パワーはあなどれないってことが描かれていました。

    面白くないわけではないんだけど、のめりこめないんだよな…。
    大味過ぎて心の琴線に触れるものではない感じ。

  • 昭和初期~大戦末期までの動乱期の3巻目(オリジナルでは5~6巻)。とはいえ、一番力が入っているのは2・26事件のあたり。その後の第2次大戦自体はあっさりとしたもの。

    同時に、準主人公クラスをバッサバッサと殺しまくる巻でも有ります。寺田寅彦は史実通りとしても、辰宮洋一郎死んじゃうの?主人公じゃなかったの?ということで、辰宮亡き後、加藤もなかなか出てこず、コアとなるストーリーテラーが曖昧なままストーリーが進んでいく。

    だからといってボンヤリした話になっているわけではなく、メソニックの陰謀等、オカルト的には面白い展開に。ルーズベルトも史実通り死ぬわけだけど、ニヤッとしてしまう。

    ただまあ、やっぱり現場には主役・準主役級の人物がほしいわけですよ。築地の朝日新聞の最上階から、最新兵器で逃げ惑う市民を砲撃するとか、そこにキーとなる人物が出てこないのは、もどかしい限り。

    さて、次は終戦後ですかね。今年は頑張って大作を消化していきたい次第。

  • 砲を隠した建物、トマーゾなど、個々の際立った設定・キャラはあるものの、全体としては脈絡のない話となってしまっている。

  • 主人がDVD買うついでに原作も買っていた。すごい興味を持ったわけではなくなんとなくパラパラページをめくりはじめたら止まらなくなってしまった!!!!

  • (全巻合わせた感想)
    難しかった。風水など占いだと思って、まったく興味がなかったが、地脈などの大地・経度緯度などの太陽、地球の関係などを基本とした学問であることが分かった。

    ただ、怨霊などの非現実的な現象や不老不死、生き返りなど話についていけなかった。また、好感を持てる登場人物が居ないので感情を込めて読めなかった。寝る前に読むには良い本。

  • シリーズ第三巻。

    舞台は到頭一次大戦から二次大戦の東京へ。
    当時の過酷な状況にも触れ、憤りを改めて感じる。

    二巻の最後にも「ええーー?!」となったけど、この巻のドンデン返しにも度肝を抜かれた。
    歴史的事実をどのように描くのか、かなり興味津々だったので。
    こういうのが物語としての存在意義というか、醍醐味だと思った。
    非常に面白く読めた。
    相変わらず次巻が気になる。

    追記
    …一般常識的なことを知らなかったので、誤読してしまった…。
    「ドンデン返し」ではないな。
    反省。

  • 加藤、出番それほどないのに強烈すぎる存在感。
    読んでいると現在の小説に出てくるところがあり、今は当たり前の内容だけど当時では稀有だったんだろうなと思いながら読んでいた。そして、果たして全巻に加藤は出てくれるんでしょうか?という楽しみを持ちながら読むことでしょう。

  • 加藤!!加藤がすべて。か・と・う・や・す・の・り!

  • 何もかもううまくいきませんせでした

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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