帝都物語 第四番 (4) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (518ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041690277

感想・レビュー・書評

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  • こんなに危険なダンスは、怪盗クイーンのピラミッド編しか知らなかったものですから、高まりました。
    1巻以来、4巻末でやっと気に入った場面が出て来ました。
    やはり執着して骨まで・・・と、誰がなんといおうと曲解と深読みでいきますが、ただ単に由佳里さんにいいことしてあげただけじゃん、ともいえなくもない加藤。
    若返ってくれて嬉しい。

  • この巻は第二次世界大戦末期から戦後の帝都(東京)を描いた「大東亜篇」と「不死鳥篇」でした。

    加藤さんがなんで帝都を滅ぼしたいかが、前巻あたりではやっていることのデカさの割には不明確だったんだけど、今回はそれなりに加藤さんご本人が語るシーンがありました。

    単にそういう「血」だからみたい。
    千年以上昔にヤマトに滅ぼされた葛城の「まつろわぬ民」の末裔だからってことみたい。

    葛城でこれなら、出雲はどうなるんだ?!
    出雲の神さまと葛城の神さまは鏡の表と裏ってことを当然の前提にしているのかな?

    嫌いな系統の話じゃないんだけど、やっぱり登場人物の誰にも共感できないんだよね~。
    だから、読んでいて感情がそれほど揺さぶられない。

    あの話はどうなったの?
    ……って感じで、どんどん場面転換しちゃうから、まぁとりあえず先へ進もうって思います。

    この巻で辰宮家の由佳理さんも亡くなって、実の兄と妹の恋愛は、地上ではNGだったけど天上でしっかり結ばれましたってことになっていました。

    ふぅ~ん。
    モテないお兄ちゃんに好かれちゃった依童要素の強い妹(自己の感情よりも他者の強い気に心が引きずられるタイプ)は、これで本当に幸せなのかねぇ…。

  • 複数巻の長編を平行に読破しよう月間。たまには短編が読みたい。

    終戦から戦後間もなくの動乱期。加藤は一度死に、若い体で復活を遂げ、主人公の座に返り咲く。

    化物系ファンタジーの色がこれまで以上に濃くなり、満州国新京の地下に巣食う鬼、帝都東京を守る妖怪・物の怪が頻繁に出現する。それと並行して、特定の人物を描くような部分は減るため、筋を追うのは比較的容易であろう。

    その中で、西洋東洋の魔術から科学から、様々な薀蓄を惜しみなく詰め込んでいるあたりは非常に好感を持てる。江戸川アパートメントや松沢病院など、今後何か起こるような予感しかしない、場所などの選び方も見事である。

    ただ、辰宮家の描き方が、かさ増しに感じるような雑さであったり、物の怪の形状表現なども今ひとつだったりと、今後に期待の部分も有り。長いからしょうがないけど、辰宮家を捨てたら、どこに足場をおくのか。

  • ありえそうな程度に謎めいている間が一番面白い。

  • (全巻合わせた感想)
    難しかった。風水など占いだと思って、まったく興味がなかったが、地脈などの大地・経度緯度などの太陽、地球の関係などを基本とした学問であることが分かった。

    ただ、怨霊などの非現実的な現象や不老不死、生き返りなど話についていけなかった。また、好感を持てる登場人物が居ないので感情を込めて読めなかった。寝る前に読むには良い本。

  • 屍解というものがどんなものか読んでみて初めて知った。
    そして加藤という人物の存在がなんとなく解明されたのではないだろうか。やっぱり加藤好きですねえ。

  • 加藤!!加藤がすべて。か・と・う・や・す・の・り!

  • 三島がやってきた

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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