遠き雪嶺(上) (角川文庫)

著者 : 谷甲州
  • 角川書店 (2005年10月25日発売)
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  • 3レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041701027

遠き雪嶺(上) (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 【本の内容】
    <上>
    世界の屋根たるヒマラヤは東洋の盟主・日本人が征服する―。

    昭和11年、ヒマラヤ処女峰ナンダ・コート初登頂に夢を賭けた日本遠征隊。

    立教大学山岳部の堀田弥一隊長率いる総勢5名。

    だが、遠征準備は苦難に満ちた。

    資金集め、装備、ベースキャンプへの物資輸送、シェルパの雇用などすべて手探りであった。

    そして、栄光の頂上を目指し、ヒマラヤの麓へ出発…。

    日本山岳小説に燦然と輝く、渾身の超大作900枚。

    <下>
    「これを登るのか…」真正面にナンダ・コートの北壁が立ちはだかる。
    悪絶な様相をみせる北壁は背筋が冷たくなるほどの凄みがある。

    堅雪にピッケルを突き立て堀田隊長は息を呑んだ。

    苦しんでいるのは他の隊員も同じだ。

    極度の疲労、氷のように冷え切った体。

    凍傷で手足の先が切り裂かれるように痛む。

    猛吹雪、雪崩、病状の悪化、予想外の事態…。

    栄光の頂上は近い―。

    取材・構想10年、壮大な実話に基づいた日本山岳の小説の大作。

    [ 目次 ]
    <上>


    <下>


    [ POP ]
    こんなに肩に力の入った読書は久しぶりだ。

    この小説がヒマラヤ処女峰ナンダ・コート初登頂に賭けた、日本遠征隊の実話を基にした話だからだ。

    ときは昭和11年である。時代も時代だし、遠征の準備だけで想像をはるかに超える大変さだ。

    資金の調達から始まって、人選や装備を整えるのも一苦労。

    人間同士ゆえの駆け引きやしがらみによる悲喜こもごももある。

    人間も物資も資金を少しでも節約するため、はるばる船で運ぶのだ。

    現地に着いたら、今度は異国でのシェルパの雇用による混乱や困難が待つ。

    この辺りはインド文化を知る読み物としても、かなりの読み応えがあって面白い。

    しかし当然圧巻はここからだ。

    ヒマラヤの厳しさは隊員たちに容赦ない勢いで襲いかかる。

    猛吹雪、雪崩、凍傷、高山病、思わぬ事態の連続に、読んでる側もページをめくるだけなのにめまいがしてくる。

    とうとう登頂が成功して私も心底ほっとした。

    というわけで、読了後は肩ごりごり。

    疲れますが、実話だけに読み応えは十分。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 山関係の本は、読書であってもひやひやして手に汗にぎる。昭和10年頃の装備って、寒かっただろうな〜

  • 昭和11年立教大学山岳部の一隊が日本人初のヒマラヤ峰の登頂をめざす。日本での厳冬期登攀を経験したもののアルパインは未経験。資金集めから躓き、数々の困難を抱えつつ出発する。欧米から数十年遅れをとっている日本の登山隊にヒマラヤの夢は叶うのか?谷甲州さんの山岳小説は大好きですが、このようにリアリティあふれる遠征計画も興味深いものでした。

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