十の物語 現代ホラー傑作選第3集 (角川ホラー文庫)

  • 角川書店 (1993年7月22日発売)
3.29
  • (2)
  • (3)
  • (19)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 87
感想 : 8
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041704035

みんなの感想まとめ

多様な短編が収められたこのホラー傑作選は、現代の感覚を反映しつつも、古典的な要素を感じさせる作品群が魅力です。特に、三橋一夫の「角姫」では、ユーモアの中に潜む独占欲が描かれ、可愛らしさとの落差にゾッと...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 再読。ホラーアンソロジーシリーズ第3弾

    山田風太郎「人間華」
    切なくも美しい和製フランケンシュタイン的物語。病み命の長くない愛妻との間に愛の証を残そうとした医師の実験の末。死体から伸び咲く花、生命を糧として育つ花を妻と己の身体に生やし交配を狙う男。しかし生と死の世界には絶対的な壁があり…。恐ろしさはないが奇妙で美しい物語。

    山村正夫「魔性の猫」
    飼い主の報復の為に現れた魔性の猫。巨大で凶暴な黒猫2頭につきまとわれるヒリヒリ感は伝わってくるが、後に判明する主人公の行動があまりにも胸糞悪く自業自得。怖さより猫達よよくやったと思ってしまう

    三橋一夫「角姫」
    ある日突然小さな角が生えた令嬢の物語。ホラーなのか? 何故角が生えたのかもよく分からず、誠実な結婚相手も得てハッピーエンド、と思いきや相手の意外な腹黒さが見えて終わり。何だか現代の恋愛漫画でもありそうなキャラクター設定とストーリー。迫害される令嬢と辺境伯との結婚的な…

    夢野久作「卵」
    今回で一番の作品。魂だけの交情の後、ひっそりと残された卵。不思議な卵を我が子として暖めるも次第に殻の内からはおぞましい声が聞こえ、ウッカリ潰して割ってしまうも中身は分からず。
    絶対美しく不思議な生物が出てくる筈という期待を見事に裏切り残酷な結末とおぞましい想像と余韻を残す。

    岡本綺堂「兜」
    旧家に伝わる、行方不明になっては再び手元に現れ戻ってくる謎の兜と、それと合わせて現れる女。兜も女も由来がよく分からず現れては消え…を繰り返す。何も解決しないがそれがある意味リアルな因縁というか不気味さがある

    中津文彦「すてきな三にんぐみ」
    だいたい三人組(実は4人いた) 主人公の前に現れた、幼くして亡くなった幼なじみの名前入りの絵本。それから度々現れる幼なじみの亡霊?を目にする主人公の脳裏に蘇る過去の記憶…。まあ予想はつくが主人公の残酷さが招いた一件。ちょっと都合の良すぎる点はあるが、幽霊譚と思いきやヒトコワ。で、済ませれば良かったのにな…という印象(オチの主人公復活は蛇足な気が)

    香山滋「月ぞ悪魔」
    今回2番目に好きな短編。数々の見世物で興行を成功させた紳士の過去の悲恋の物語。妖婆から預かって欲しいと言われ行動を共にする事となった謎の美女。彼女は女性の声と男性の声を巧みに使い分ける腹話術師であったが、その真相は…。
    魔法のような妖術と思いきや外科手術による合体、というのが中々おぞましくて良い。

    都筑道夫「狐火の湯」
    とある脚本家の語る、狐にまつわる怪談話という形で話は進む、がどうにも。あどけない顔立ちにスタイル抜群の女子大生に「先生」と呼ばれ慕われ裸まで見るのは男性読者へのサービス過多過ぎて鬱陶しさすらある。恐怖より女子大生の描写のが多くないか。女子大生の友人の家に伝わる一世代につき1人は神隠しにあうという怪異、隠れ家的な温泉宿に潜む謎の人魂(冥界からの誘い)の遭遇、色々ごちゃごちゃしすぎて…。

    柴田錬三郎「赤い鼻緒の下駄」
    寺に下宿した男の体験した、奇妙な一夜。男を慕う寺の娘と、何もせずただ床を共にした一夜。後に知らされた真相。娘の死に別れた双子の姉。双子の姉を温めてやる為共寝していた娘。結局男が共寝したのは生きている娘ではなく死者である双子の姉だった、という事か?イマイチ理解出来ず

    合間に佐々木喜善のザシキワラシが挟まれる。

  • 現代ホラー傑作選第3集と銘打たれた短編集な訳だが、自分がこの本を読み終わったのは2016年になってからであり、平成換算すると28年、初版発行は平成5年と、まあ現代といって差し支えはないのだろうが、少しその部分で笑ってしまった気がした。
    基本的に自分は積み本が多く、いつから積まれていたのかわからない。買ったのか貰ったのかも記憶にない。ただ短編の勉強になるだろうと積まれていたのだけはわかる。

    中身はタイトル通りで十作品の短編が収められていた。途中でオチがわかったものや頭にはてなマークが残ったままの作品があったのも確かだが、わかっていつつも作品に引き込まれるものもあり、やはり短編は良いなと再確認と精進をと思ったのも確かだ。
    自分はどうにも人の名前に疎いので作家の名前も覚えられないが、夢野久作作品と初対面したのはこの本だということを書き残して起きたい。そして、本当に短い中から自分の書くものが恩師から夢野久作に似ていると言われた理由がよくわかった気がする。

    何を読むか迷ったときは短編集を読むに限ると勝手な戯言を言ってこの感想は締めくくりたいと思う。でないと、短編集の感想は膨大になってしまいますからね(苦笑)

  • ホラー小説アンソロジー。タイトルどおり十篇の作品が収められていますが。各話の合間に挟まれた「ザシキワラシ」がなんだかとっても奇妙な雰囲気を強めてくれます。
    お気に入りは中津文彦「すてきな三にんぐみ」。これ、実際の絵本にありますよね。絵本の物語自体はいいのだけれど。この話は……怖い。むしろ現実的な恐怖かも。

  • 『十の物語 現代ホラー傑作選第3集』
    高橋克彦/編

  • 読んだか読んでないかも忘れたのでとりあえず読む。
    最初に収録されている山田風太郎さんの「人間華」にて記憶蘇る。
    結局、この短編が一番印象的且つ好みの作品だった。

  • 数日前に読破。

全6件中 1 - 6件を表示

アンソロジーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×