無印OL物語 (角川文庫 む 5-3)

著者 :
  • KADOKAWA
3.21
  • (16)
  • (34)
  • (148)
  • (17)
  • (2)
本棚登録 : 548
感想 : 41
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041717035

作品紹介・あらすじ

ドジな先輩・後輩、嫌味な上司、チャッカリ屋の同僚。職場という人間関係を糧にたくましく生き、成長をみせるOLたちの日常を描いた、くやしくっておかしい十二の物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一番好きな話は、最初の「あんぱんとOL」です。

    「あんぱんとOL」
    私はシノハラさんが嫌いなのかと思いきや、頑張り屋で一生懸命生きている彼女に、自分の将来像を重ねている時もある。嫌いでも好きでもない、情という感情を抱いていると思った。2人の距離は、これからもきっと縮まらないと予想する。

  • 274

    いろんなはたらくおんなのひとのおはなし。
    メヒコでゲットした本。

    群さんのエッセイがけっこう好きなんだけど、もんくを言う系のエッセイは苦手で、それがまるっと小説になりました、という感じのこの本も正直好きにはなれなかった。
    最後に「この本を読んで溜飲をさげるひともたくさんいるだろう」というような旨のことが書評として書かれていて、わたしも社会に出たら、この本を読んで「そうそう!」ってなれるのかしらんって思ってみたり。でもそんなの悲しいなって。だって、よい職場環境じゃないってことでしょ。
    人間関係が悪くても、それは相手のせいでも自分のせいでもなく、それぞれがもつ”文化”が違くて、自分がたまたまそれに慣れていないだけだ、って思えるような人でいたいなー、と思うのは社会にでていないドリーマーの
    考え方でしょうか。

  • 働く女のお仕事小説かと思って借りたが、4話でギブアップ。奥付けを見てみると単行本は1989年刊行とのこと。33年前の本!!そりゃ今と価値観全然違いますよね。登場人物に好感が持てないかな。もう少し話を長くしてオチなどあったら読みやすいが、一つ一つが短編すぎてずっと苦しかった。
    ロングセラーの無印シリーズらしいので、最近のものがあったらそちらを読んでみたいかな。
    シャンプードレッサーとはなんぞやと調べてしまった。洗面台か。

  • エッセイの多い作家だからエッセイだろうと手にしたら、小説だったという本。とろくてミスばっかりしている先輩の尻拭いばかりしているのに、なんで給料は半分なんよ-!というような小説がズラズラと。

    エッセイちゃうんかい…で、短編かい。
    全体に、雑誌のワンコラムで単発で読むような小説で、並べてしまうと今ひとつ印象に残らないのがこの手の短編。変にテーマを決めずに、家族の話とかと混ざってたら映えると思うんだけど、1980後半~90年代初頭の編集は、まとめちゃうんだよね。

    おそらく私小説的な側面が大きく、ほとんどが作者自体の愚痴なのであろうということも透けて見えてしまい、よくまあ次から次へと愚痴を集めたもんで、と思ってしまう。ただまあ、この手のに多い下っ端から上司にキレる視点ばかりではなく、中間に挟まってみたりする(上司視点は無い)あたりは、読めるところだと思う。

    ただ、この中の1本とは言わず何本か組み合わせた状態で、中編くらいにはしてほしかったな。オチが落ちる前に終わってしまうのはナントモ。

  • 自分がOLだった頃を思い出した

  • 書誌情報をみたら、1991年の発行だった。20年以上も前のOLさんたちのお仕事。結婚するまでの腰かけだったり、あからさまなパワハラ、セクハラだったり、お茶汲み=女性の仕事だったり、時代が違う。でも、まったくの別世界の話ではなかった。確かにこの時代の延長線上に現代があると思わせる内容。それだけ「あるある」がリアルに描かれているんだと思う。小説だからノンフィクションではない。でも現実以上に現実らしいフィクション。

  • 地道に戦う働く女性が、丁寧に、かつ細かいところまで観察されて描かれている。共感できる部分多し。明日も仕事頑張ろうと思える一冊。

  • ちょっと昔のOLさんのひきこもごもを書いた短編集。

    入ってから5年くらいで結婚退職しなきゃいけないとか、女は総合職以外はお茶くみコピー取りが仕事だとか、今だったら人権団体が黙ってないような内容の仕事がたくさんあります。

    いやー、こんな時代に生まれなくてよかったなぁとつくづく思います。私なら本当に雑巾のしぼり汁茶とかやりそうな気がする。もちろん、気づかれない範囲で。

  • 再読。
    何回も読んでいるので内容はほぼわかっているが、読みたくなる短編集。
    OLを風刺し面白く描くも、暖い目で書かれているところが好ましい。
    今となってはOLという言葉も死語だな。
    特に次の話がお気に入り。

    「いつでもどこでも誰とでも」一番面白い。文字どおりなのだが、あっけらかんとした美人の同僚の話。
    「結婚するならホドホドの人」お嬢様女子大を卒業し、良い結婚をするために奮闘する母娘。
    「ハイヒールで全力疾走」秘書である姉を弟の目から見た話。
    「気くばりのひと」先輩OLに嫌われないようマニュアル本を読み込み気くばりに全力を注ぐが新人OL。
    「変なひと」女性社員より男性社員と仲が良いOLから見た他のOLたちの話。

  • OLの職場や恋愛事情が面白おかしく描かれている。
    あるあるとうなずける部分も多々あって面白く読めた。

    2013.5.28

全41件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

群ようこの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
さくら ももこ
さくら ももこ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×