レディ・アンをさがして (角川文庫 緑 740-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041740019

作品紹介・あらすじ

ヨーロッパの真珠とうたわれる、森と湖の国アルバからアメリカにやってきたプリンセス・アントワージュ。ロックフェラー家とのロイヤル・ウェディングがそこには待っている。けど、そんなものより可憐なアンは、ディズニーランドに憧れ、それにホットドッグの味に大喜び。だから、たいへん。厳重警備の中からアンはニューヨークの街に飛び出した。そこには青春と夢、そして恋があった。人気最高の著者がフィフティーズ最後の年のニューヨークを舞台に、いよいよ愛と幸福の物語の幕をあけます。

感想・レビュー・書評

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  •  漫画ライジング!の劇中劇である「レディ・アンをさがして」の戯曲。
     戯曲としてみると、舞台にしては場面転換やモノローグ、心情の説明が多すぎる感。かといって小説で読むには感情移入がしにくい。
     後書きにあるとおり、内容が気になったらライジング!なのかも。
     実際に舞台化されているなら見てみたい。

  • 氷室冴子原作/藤田和子作画の宝塚漫画「ライジング」の劇中劇。
    主人公の女の子の娘役主役デビューでした。タイトルロール。
    内容はアイゼンハワー以下のアメリカ、ニューヨークを舞台にしたローマの休日。
    (でもこの作品ではお見合い旅行なので、王女はロックフェラーの人と結婚してしまう)
    確か漫画でもこの作品だけは通しで読めたものなのですが、戯曲だとより詳しくていいかも。

    かつて音楽アカデミーで優等だったにも関わらず、やりたいクラシックでなく、ポップスでヒットメーカーとして認められ、生計を立てているラルフ(相手役。)が腐ってるときにアン(主人公が)「短い時間であっても、その間皆が貴方の歌を口ずさんで幸せな気分になるんだわ。それって素敵なことじゃない?」と励ますセリフが印象的。

  • (メモ:中等部3年のときに読了。)

  • 氷室版「ローマの休日」。
    舞台は50年代のニューヨーク。レディ・アンと作曲家ラルフの恋。
    完全に宝塚舞台風。藤田和子さんのマンガの原作の劇中劇として書かれたもの。
    これが舞台になったら見てみたいよ。夢があってさ、恋があってさ、素敵だもん。キュンとするし。
    ストーリーは単純なものなのに、それで感動するっていうのは、モチーフがいいのと、ふとした表現や動作がいいからなんだろうなー。
    力が抜けてて、いいスイングみたいなもので、スポーツと同じで力抜いてリラックスして書いたものも、いい結果が出るよな〜。
    レディ・アンは女の子の理想というくらい、おしとやかでスレてなくて清純で、でもちょっぴり冒険心があって行動力もある。
    本当に理想の女の子。恋に対してもひたむきで。
    ところで、よくラノベで見られる「恋に関して何も知らない」というモチーフ、どうしてそういう風に書かれるんだろう?読者はそれぞれ恋について興味しんしんで恋についてあれこれ知ってるはずなのに……と思ってましたけど、理由が分かった。「理想」なんだな。何も知らないピュアな心で運命の人と初めて恋に落ちる、という理想。
    そう考えると、苦手なラノベ特有のモチーフも、すぐれた象徴化ということなのかも。

  • 『レディ・アンを探して』
    藤田和子の『ライジング』というマンガの中の劇中劇。
    ヨーロッパの真珠とうたわれる、森と湖の国アルバからアメリカにやってきたプリンセス・アントワージュ。ロックフェラー家とのロイヤル・ウェディングがそこには待っている。けど、そんなものより可憐なアンは、ディズニーランドに憧れ、それにホットドッグの味に大喜び。だから、たいへん。厳重警備の中からアンはニューヨークの街に飛び出した。そこには青春と夢、そして恋があった。人気最高の著者がフィフティーズ最後の年のニューヨークを舞台に、いよいよ愛と幸福の物語の幕をあけます。
    ローマの休日みたいな話。

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著者プロフィール

氷室冴子(ひむろ・さえこ)
1957年、北海道岩見沢市生まれ。 1977年、「さようならアルルカン」で第10回小説ジュニア青春小説新人賞佳作を受賞し、デビュー。集英社コバルト文庫で人気を博した『クララ白書』『ざ・ちぇんじ!』『なんて素敵にジャパネスク』『銀の海 金の大地』シリーズや、『レディ・アンをさがして』『いもうと物語』、1993年にスタジオジブリによってアニメ化された『海がきこえる』など多数の小説作品がある。ほか、エッセイに『冴子の東京物語』『冴子の母娘草』『ホンの幸せ』など。 2008年、逝去。

「2021年 『新版 いっぱしの女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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