着信アリ (角川ホラー文庫 101-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041745144

作品紹介・あらすじ

由美が気乗りしないまま参加した合コンの席で、陽子の携帯電話が聞き覚えのない着信音で鳴った。液晶には「着信アリ」の文字。メッセージを確認すると、陽子の悲鳴のような叫び声が録音されていて、着信履歴には2日後の時刻と、発信元として陽子自身の携帯の番号が残されていた。そして、その2日後のその時刻。陽子はメッセージに残されたとおりの悲鳴をあげて不可解な死を遂げてしまう…。終わりのないチェーンホラーの誕生。

感想・レビュー・書評

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  • この作品が映画化された時に、この死の着信音が学校で大ブレイクしました。面白かったです。
    なかなか良質なホラーだと思います。和製ホラーは、多分ホラージャンルの中で最も怖い部類に入るのではないかと思います。
    オチの付け方が中途半端だと感じる人が多いようですが、私はあの恐怖の余韻が残る感じが好きです。
    ところで、私の携帯電話が「着信音アリ」に全然ならないのも、恐怖だとは思いませんか?

  • ホラーに倒したかったのか
    人間の業に倒したかったのか
    ふわっとしたまま終わった感

  • 身に覚えの無い着信メロディと共に、自分の携帯番号からかかってくる電話。着信履歴は未来の日付を示していた。不審に思いながら、残されたメッセージを確認すると、そこから聞こえてきたのは持ち主の断末魔だった。リングもなかなか怖かったが、これもすごく怖かった記憶がある。リングと同じく生活の一部あるいは娯楽の一部の携帯電話(俗に言うガラケー)が一瞬にして死を伴う恐怖のアイテムに変身する様が当時の人間にとってはなかなか強烈だった。ガラケー自体が前時代の遺物になりつつある現代では伝わりにくいホラーかもしれないが、そんな人はスマホに置き換えて読むといいかも?(ただ、本当に何でもできるイメージが強すぎて、いたずら扱いされる確率が高そう) リング、呪怨と違い主たる幽霊はそんなにで張らない。ただひたすらに、忍び寄る死の恐怖を楽しむ作品。あと、マスゴミマジマスゴミと思う。マスコミのすべてがそうじゃないけれど。当時は、私の回りではこの問題の着メロが変に流行ってて、クラスメイトの携帯でこの着メロが鳴ってたのを思い出した。これ結構気味の悪いメロディラインで、いま思い出しても嫌な気分になる。 いま口ずさめって言われても多分ある程度正確にできそう。それぐらい印象に残ってる。

  • 久しぶりの読書。
    やっぱり夏はホラーに限る!

    さらさらっと読めて楽しめた。
    最後が残念。由美に美々子が乗り移って、山下を旧加賀見病院に連れて行き、世話して、最後に殺す
    (?)。この解釈で合っているのかわからないが、無理がある。あのままハッピーエンドで終わらせて欲しかったな…。


    〈キーワード〉
    代理ミュンヒハウゼン症候群

  • ‪映画は怖いけど本なら怖くないと思って...‬
    ‪怖いというよりエグい‬

    ‪最後どうなったのこれ、2人とも異界に閉じ込められたの??‬

    ‪あの着信アリの曲の設定が衝撃‬

  • 夏の角川ホラー祭。意地でも読まないでいたのだけど、この際読んでみるかということで。この人の作品は知らないわけではないけれども、ちゃんと小説として読んだのは初めて。

    携帯電話に、自分の番号から謎の不在着信があり、その留守番電話には、自分の死ぬ時間とその瞬間の音が残されている。

    不幸の手紙の現代版ということで、非常に古典的な怪談。脚本家だけあって、起承転結はしっかりしており、個々の事例、注目すべき1件、自分のピンチ、解決と見せかけて…という展開には安定感がある。

    ただ、雑。全体に雑。

    脚本として書かれたのか、ドラマの原作のアイデアとして書かれたのか、主人公を誰に絞るのかができていない。それぞれの注目すべき人に都合のいい時に出てきてもらい、書けるところまで言ったら別の人。丁寧さはない。

    また、ほとんどが会話で成り立っているのだが、会話の途中でパラパラと改行するもんだから、1ページの情報量が少ない。おかげで1冊30分もあれば読めてしまう。

    マスコミ批判をやらかしたのはちょっと面白かったけど、当時の宮部みゆきのマネという気もする。

    とにかく、不幸の手紙だの口裂け女の域から出ておらず、1970年代の少年雑誌に載っていたら受けそうという程度の話であった。「リング」も1作目は怪談の域を出ていなかったが、それなりにメカニズムを作ろうとした努力が見受けられたが、こちらは使い古された怪談の手法そのまま。設定を広げる努力もない。

    言葉を商売にする人としては、ちょっといかがなものかという書き散らしみたいな文章だったので、きつ目の採点としたい。

    余談だが、「代理型ミュンヒハウゼン症候群」って、ここ200冊ほど読んで5回目くらい。昔の「夢遊病」並に便利な病気やな。

  • 映画では描ききれなかった裏設定などを知りたくて読んでみた。
    いつも手の届くところにあるのが当たり前のツールになっている携帯電話。
    それほど身近なものを通しての恐怖は、片時も手放せないものだけに怖さがつのっていく。
    ただ、ホラー小説としてはそれほどの怖さは感じなかった。
    もう少し丁寧に恐怖をきちんと描写してほしかった気もする。
    ケータイ小説のような擬音表現がかなり使われているけれど、そこは文章として表現してほしかった。
    設定は面白かったのに、その点だけが残念な気がした。
    警戒すべき相手がまったくわからない中で進んでいく恐怖。
    自分が犠牲者になるかもしれないという恐怖。
    続編を考えてのラストだとは思うけれど、すっきり感はまったくなかった。
    読んだ当時と比べて携帯電話のツールとしての役割も大きく変わってきている。
    通話やメールが中心だった携帯電話。
    今はコミュニケーション手段もネット状況も、そして持ち歩けるPCとしても、スマフォに進化し使用状況も変化してきている。
    当時だからこその恐怖が見えてきて、その意味でも面白かった。

  • 自分の携帯から、着信が。
    それだけなら携帯が壊れたのかも、と思うところだが、留守番電話にメッセージが自分の声で入っていたりすると……

    考えるだけで怖すぎるだろ!!
    って言う話。

    で、最終的には、そこにたどり着くのか。
    と思ったら、どんでん返しが!!

    ほっほぉ。
    まぁ、読んでみてください。

    映像は見てないですが、見る方が怖いのか、読む方が怖いのか。

  • 代理ミュンヒハウゼン症候群って言葉がずっと頭に残る.

  • 騙された。映画から先に観たが原作には映画版には描かれなかった衝撃の結末が!って宣伝してたから読んだのに…

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著者プロフィール

音楽プロデューサー、作詞家、放送作家。AKB48グループや坂道グループのプロデューサーとしてそのほとんどの曲の作詞を手掛ける。また2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事を勤める。
美空ひばり生前最後のシングル「川の流れのように」を作詞。

「2020年 『あれから』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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