魔少年 (角川ホラー文庫)

  • 角川書店 (1996年8月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784041753361

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人間の深層に潜む心理やドラマを描いた短篇集で、様々なテーマが巧みに織り交ぜられています。特に、悪魔的な悪巧みを巡る表題作や、人生の無常を強調した作品では、予想外の結末が待ち受けており、読者の心を掴んで...

感想・レビュー・書評

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  • 昭和51年に講談社文庫として刊行されてから、そのあと、角川文庫から角川ホラー文庫へと変遷。作者初期の全七編を収めた短篇集である。ホラー小説と呼べるのは、『空白の凶相』くらいではなかろうか。ほかは作者らしい、ひねりの利いたサスペンス、皮肉な結末を用意している人間ドラマと呼んだほうがいいだろう。『死を運ぶ天敵』や『殺意中毒症』のような推理小説仕立ての作品もあり、いずれも面白い。この時期の作者は多作を極めているが、よくも巧みなプロットを次々とひねり出せるものである。

    表題作の『魔少年』は、悪魔的な悪巧みを企てる少年に不気味さを感じていた母親が、自らの不貞をきっかけに、驚くべき真相を知らされるもの。ひねりがピリッと利いている。『燃えつきた蝋燭』は人生の無常が強調された作品。寝たきりの老人の生への執着、孤独が生む心の荒廃、若者への嫉妬が引き起こす残酷な結末。読後感は実に重い。『雪の絶唱』は女の独占欲の強さ、執念の恐ろしさが、死して男を追い詰めるという作品。異形の愛の完成には言葉もない。一番の秀作には『殺意中毒症』を挙げておきたい。"意外な真相"が明かされたと思いきや、更なるどんでん返しにはさすがの一言。

  • 角川ホラー文庫だが、内容は森村誠一の真骨頂であるミステリ短篇集。殺人事件が起きて何かの拍子にバレるという話なので、ホラーかな?

    子供の怖さ、残存証拠と極めて森村誠一らしい話が続くので、安定感と安心感はあるものの、ちょっとマンネリ感も否めない(読んだことがない人は別だが)。

    もう一つ、いかがなものかと思ったのは、角川ホラー文庫に選ばれたのに加え、「魔少年」なるキャッチーな本のタイトルなのに対して、ほぼ全編エロ表現というか、男女のナニの話になっているのはどうなのか。その他の森村作品に比べて、間違いなく低年齢層が手に取ると思うぞ。この本を選んだホラー文庫の選者は、何を考えているのか、ということで星は削ってせいぜい2つ。

    あとは余談ですが、角川ホラー文庫が出るよりも前に、全部読んで覚えていました。再編もせず、パッケージを変えただけだったんですな。そういうはずし方も有るんだな、ということで。

  • この作者の本は初めて読んだが、特別読みやすく感じた。波長が合うというか、他の作家との違いを聞かれたら困るけど、とても読みやすかった。
    でも救われないラストの話ばっかなので、ハッピーエンド好きの私からしたら大変惜しい。
    サラリーマン社会をよく知らないのでわかりにくい部分もありながら、どの話もお気に入り。
    しっかし不倫の話すっきゃな〜!!笑

  • こんな少年いたら嫌過ぎる…。

  • (2003/7/2(水))

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著者プロフィール

森村誠一
1933年1月2日、埼玉県熊谷市生まれ。ホテルのフロントマンを勤めるかたわら執筆を始め、ビジネススクールの講師に転職後もビジネス書や小説を出版。1970年に初めての本格ミステリー『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞を受賞、翌年『新幹線殺人事件』がベストセラーになる。1973年『腐触の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。小説と映画のメディアミックスとして注目された『人間の証明』では、初めて棟居刑事が登場する。2004年に第7回日本ミステリー文学大賞受賞、2011年吉川英治文学賞受賞など、文字通り日本のミステリー界の第一人者であるだけでなく、1981年には旧日本軍第731部隊の実態を明らかにした『悪魔の飽食』を刊行するなど、社会的発言も疎かにしていない。

「2021年 『棟居刑事と七つの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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