旅の短篇集 春夏 (角川文庫 は 9-10)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041762110

感想・レビュー・書評

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  • 原田宗典の短編集。まあ、前に読んだのでも思ったけど、この人はやっぱり創作の後に脚色を入れる人がいないとダメだ。エッセイの人だからね。

    1作1ページの超短編集で、最初に断られているが、FMラジオ番組「ジェット・ストリーム」の中で朗読されていたもの。

    ちょっと不思議な話として、寝る前に聴くくらいなら良いし、もしくは雑誌の端っこに載ってるのをちょっと見るだけなら良いと思うのだけど、まとめて読むもんじゃない。

    というのも、原田宗典の悪いところなんだけど、オチが被るんですよね。3つくらい同じオチで同じ締め「まだ試せていないのです。」「あなたならどう使いますか?」と来ると、正直げっそり来る。

    1本1本に罪はないけれども、こうやってまとめたのは原田氏と角川の罪ですよね。こんなのなら、いつものエッセイの隙間に挿入するなりしてくれたほうが良かった。

    しかし、秋冬も買ってるという問題…。

  • サラッと

  • ジェットストリームで読まれていたという、すべてが二ページにおさまる不思議なお話。彼の話、好きなんだけどなぁ、まさか逮捕されてしまうとは…

  • 原田宗典の短編集はあまりはずれが無い

  • 一つのストーリーがわずか2ページの短編集。
    サクサク読めて疑似旅行気分を味わえます。

  • 数年前に買って読まずにいた本。
    久しぶりに引っ張りだして読んでみたらおもしろい!
    とてもキレイな文章。
    旅に出たくなります。

  • 一つ2ページの短篇集。
    TOKYO FMの何かラジオ番組の為に書かれた読み物を、本にまとめたんですって。

    こーんな綺麗な文章も書けるのかよ!っていう感想。
    1つ1分で読めてしまうような短いお話。幻想的でいい。
    んだけど、ちょっとワンパターンすぎてすぐに飽きちゃう

  • 元気が出ます

  • 寝る前に読みたい本。もちろん春夏の季節に。

  • TOKYO FMの「ミッドナイト・オデッセイ」として放送されたものを小説にまとめた短篇集。


    たった2ページにおさめられた、旅のおはなし。


    風に凪ぐ、湖の水面も見ているような感覚に心が陥る。

    ずっと、手元に置いておきたい本。



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「イグアノドンからの伝言」

    ロンドンのクロムウェル・ロード。
    イギリスの誇る自然史博物館に飾られている、恐竜の骨格標本は、時々お喋りをする。
    そんな噂を聞いたのは去年の春でした。
    イギリスから帰国して友人がもっともらしい顔で話して聞かせてくれたのです。

    「イグアノドンの骨格標本だよ。その前に立って、しばらくじっと息を殺していると、恐竜が話しかけてくるんだ」

    友人は、そんなことを言いました。

    私はもちろん半信半疑でしたが、今年の秋、ちょうどロンドンへ行く用事があったので、自然史博物館を訪れてみました。

    友人の言っていたイグアノドンの骨格標本はすぐに見つかりましたが、その前に立ってじっと息を殺してみても、なんの物音も聞こえませんでした。
    私はがっかりして、ホテルへ帰りました。
    部屋へ入ると、メッセージランプが点滅していたので、私はさっそくフロントへ電話をしてみました。すると、フロントのマネージャーハこんなことを言いました。

    「伝言が入っています。風邪をひいて、のどの調子が悪いので、先ほどは失礼しました。という内容です。」

    誰からの伝言ですかと私が尋ねると、マネージャーは相手の名前を読み上げました。

    「イグアノドン、という方からの伝言です」

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著者プロフィール

作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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