アムリタ 上 (角川文庫 よ 11-4)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041800041

作品紹介・あらすじ

妹の自殺。そして頭を打って記憶を失い、自分を完全にとり戻せない私。二度、結婚している母、父親の違う弟、いそうろうの母の友人といとこの女性二人との奇妙な家族関係。そんな日々の生活の中に突然、訪れる変化。弟の不思議な力の目覚め、とまどい、苦悩。妹の恋人だった竜一郎との新たな出会い、そして恋。紫式部文学賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 読んだことあるはずなんだけどところどころ記憶が飛んでて、混ざってる。愛おしい人がいる言葉の使い方してるから、時々ぐさっとくる。

  • 様々な境遇の人々が集まった家族。弟の不思議な知覚、サイパンでの不思議な経験が始まる。2015.6.9

  • 吉本ばななさんは、高校の時にすごく流行ってみんな読んでたのに、私は何故か読まなかったなーとぼんやり思う。
    高校の多感な時期に読んでたら、何をどう感じてたやろう。本の毒に絡まってたかもしれへんなぁ。

    登場人物の姉弟の、姉が私と同い年。
    このふわふわした心情、わからんでもない。なんか、日々ぼんやり持つ切なさと半分共鳴する。
    下巻はどう続くんだろう。楽しみ。

  • 8/19 再読

  • (1997.02.15読了)(1997.01.27購入)
    (「BOOK」データベースより)
    妹の自殺。そして頭を打って記憶を失い、自分を完全にとり戻せない私。二度、結婚している母、父親の違う弟、いそうろうの母の友人といとこの女性二人との奇妙な家族関係。そんな日々の生活の中に突然、訪れる変化。弟の不思議な力の目覚め、とまどい、苦悩。妹の恋人だった竜一郎との新たな出会い、そして恋。紫式部文学賞受賞。

    ☆吉本ばななさんの本(既読)
    「哀しい予感」吉本ばなな著、角川文庫、1991.09.25
    「キッチン」吉本ばなな著、福武文庫、1991.10.17
    「うたかた/サンクチュアリ」吉本ばなな著、福武文庫、1991.11.15
    「パイナップリン」吉本ばなな著、角川文庫、1992.01.25
    「白河夜船」吉本ばなな著、福武文庫、1992.02.15
    「N・P」吉本ばなな著、角川文庫、1992.11.10
    「FRUITS BASKET」吉本ばなな著、福武文庫、1993.04.15
    「とかげ」吉本ばなな著、新潮社、1993.04.20

  • 心の奥深いところに、ヒタヒタと近づいてくる感じ。自分の軸がずれそうで怖いけど、読んでしまうのです。

  • 1997年2月28日読了。

  • かなり好きで何回も読んでるのに、また読んでしまう。
    物語は完全に覚えているから、どうなるんだろう?といったわくわくはないんだけど、他愛ない場面のあちこちが好きで、その雰囲気をまるごと楽しみたいんだ、いつも。
    由男がサイパンまで姿だけとばしてるのに、みんなけろりとしていたり。
    色んな人たちで繰り広げられる、色んな時間でのリビングの会話。
    夜中の本屋。
    なんだかもう、あのなんともいえない自由な感じがとにかく好き。

  • 「サイキック」という未知なる言葉がある。わたしが思うには、どんなひとにもそう言った未知なる言葉を理解できるような体験をすることがあるのではないかと思う。

    その「サイキック」は、とても現実離れしたように感じるかもしれないけれど、何かをきっかけにして元々備わった力が開花するのではないかと思う。もちろん多分に洩れることなく、わたしにもそのような力がどこかに隠れているのかもしれない。ともすると、その力は既に開花していることに気づかず漠然とした違和感を感じながら今を生きているのかもしれない。そして世の中には、その違和感を感じているひとに溢れ、それを否定するように日々を送っていると言うことも考えられないこともない。

    ちょうど、この「アムリタ」に登場する姉弟のように。

    そんなことを感じながら、よしもとばなな特有の情景描写に引き込まれ、この「アムリタ」の不思議な世界に染まっている自分に違和感を感じながら上巻を読み終えた。

    それと同時に、わたしはやっぱり物語を読むのは向かないと感じた。移入してしまい時々その世界が現実のものではないかと錯覚を起こしてしまうからだ。それではなかったらこの「アムリタ」にそう言った要素があるからなのかもしれないけれど。

  • 「その人がその人であることは、壊れて行く自由も含めてこんなにも美しい、人に決めてもらえることなんて何一つ本当じゃないんだな、としみじみ光るように生きる彼女を見ていて私はよく思った。」


    読んだのはずいぶん前だけど、私の思考の半分くらいはアムリタだから、本棚登録。笑

    上もいいけど下はもっとすごい。ばななワールド。

  • 久しぶりに読む、吉本ばななの作品。
    主人公を囲む環境の特殊さ等、「キッテン」と同じ物を感じ、それが作者の味なのだと思う。死と日常の交差する世界を描く作者の切り口は、独特で優しくも切なくもある。読み終わった読後感が悪くないのは、主人公が常に前向きだからであろう。

  • 最初読みにくかったけど、だんだんさくさく飲み込まれる様に読み耽った。
    ばななさんっぽいフェミニンな本
    ファンタジー?的なとこあるけど、なんか抵抗なかった

  • 人間の在り方や行き方が書かれた本。始めは、押し付けがましいと感じてしまったが、作者が言いたいのはそういうことじゃない。生きるのは、水を飲むのと同じこと。友達と会うのも、ご飯の味を味わうのも、明日を楽しみにするのも同じこと。
    役割なんて考えなくて、ただ自分や自分のまわりの人を幸せにすればそれで良いんだ。

  • 人と肉体をふれ合わせて、同じ素材でできた自分以外の宇宙と寄り添うこと。
    いびき、歯ぎしり、寝言。爪や髪が伸び、涙や鼻水が出て、吹き出物ができて、治り、水を飲み排泄さそ、繰り返していく。流れて、とどまらない。終わりもない。そういう流れが確かにここにあること。

    人間って簡単だなあ、と思った。簡単さが偉大だとも。

    いやあ、ばななさんの書く文章は柔らかくてでも芯があってすきです。

  • うーん…
    私には難しい(´ー`)

  • 何度も読んでいたのに、ストーリーよりも印象に残っていたのが、サイパンの光景とさせ子さんの歌。ひさしぶりに読み直してみました。とても、ばななさんらしい一冊。実際にはなかなかない、でも家族になった人の日常のひとつひとつが書かれています。

  • お人形さんのような綺麗な外見をした妹が自殺。自分は怪我で頭を打って記憶喪失。少しずつ状況を自分のものにしていこうか、どうか迷う。
    きっと日々の生活で、自分探しをしているのではないだろうか。

  • ■概略

    妹の自殺。そして頭を打って記憶を失い、自分を完全に取り戻せない私。二度、結婚している母、父親の違う弟、いそうろうの母の友人といとこの女性二人との奇妙な家族関係。
    そんな日々の生活の中に突然、訪れる変化。弟の不思議な力の目覚め、とまどい、苦悩。妹の恋人だった竜一郎との新たな出会い、そして恋。

  • 何年ぶりかで、読み返しました。
    もうすっかりどんな話か忘れていたけれど、読み始めたら止まらない…
    とっても感受性の強い家族の物語。
    離婚して今は独り身の母と、父親の違う姉二人と弟。姉の一人が自殺してしまい、それを止められなかった後悔と理解できてしまう絆とが、根底に流れていて、その上で、それぞれの人生を生きていく姿が描かれている。
    生きていくことって、大変だけど、その中で起こるなんでもない出来事が、心に沁みる…

  • 普通ってなんだっけって思う。ばななさんの本を読むと誰もが特別な人生を送ってるんじゃないのかなって。
    それくらい、登場人物は普通でないのに、共感できることがいっぱいある。
    個人的には旅先の描写がとても好き。開放感。高知の夕日とか、サイパンの夜の海とかはーーってなる。自分の思い出と重ね合わせて、少し切なくなった。
    あと登場人物がみんな自分の幸福について、それとなく述べているところ。それが彼ら彼女らの魅力だと思う。
    2011.8.12 再読

  • 中学生の頃この本で読書にハマり、
    繰り返し何度も何度も読んだ本。

    だから何年かぶりに読んだ今回でも
    言い回しやささいな描写も
    物凄く知ってる、みたいな。
    自分の思い出かのように読んだ。

    装丁も素敵.

  • 朔ちゃんと同い年!
    ということで、数年振りに読んでみたよ。
    私の経験がふえたせいで、
    わかること増えてて、
    前よりも、より近しく読めました。

    朔ちゃんかっこいい!

  • 出会うべきときに出会った本。
    この一生で忘れられない本。
    自分のことが書いてあるのかと思って本当に驚いた。

    弟もサイパンも、場所や時間は違えど、全てがわたしの経験と重なっていると思った。

  • ふしぎなにおいのする話
    さまざまな力がはたらきあう家
    いろいろな力を持つ人間
    愉の おもしろい 本

  • 雨がしとしと降って、からからの地面にしみ込んでいく。草があおあおと、匂いを放つ。
    読み返す度にそんな気分になります。

  • なんでだろう。
    やっぱり吉本ばななはどんなコンディションでもすんなり読める。

  • 寄付

  • 中学生の頃から、何度も何度も読んでいる。
    スピリチュアルというか、オカルトというか、そういうことを書いても気持ち悪く感じないのがこの人のすごいところ。

    この中に描かれているサイパンが、すごくしあわせそうな場所。

  • 妹(真由)の自殺を経験し、自分は転んで頭を打ったことで記憶を1度なくしたことから
    ずっと違和感を抱えながら生活している主人公の朔美。
    母、腹違いの弟、母の友人である純子さん、いとこの幹子という奇妙な家族構成で暮らすうち
    小学生の弟に異変が起こり始め、その影響が朔美にも変化をもたらす。
    オカルトがど真ん中に据えられた小説。それを受け入れられない人にはかなり読みにくいだろう。
    朔美が弟の不調に付き合ううちに、旅に出たり、妹の彼氏だった竜一郎と恋人になったり
    サイパンに遊びに行ってオカルト満載の友人に出会うところで上巻は終わっている。
    ちょっと言葉足らずなところが気にかかるかな。
    説得力に欠ける感じがして、うまくオカルトチックな世界に馴染んでいけなかった。
    作家である竜一郎を褒めちぎるのもどこか寒々しかった。
    真由の死、弟の不調、不倫中の友人栄子の存在が下巻でどう活きてくるのかが楽しみ。

  • 体の声の聴き方に共感を持った。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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