キッチン (角川文庫)

著者 :
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レビュー : 1592
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041800089

感想・レビュー・書評

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  • ばななさんの作品で初めて読んだのはTUGUMI 。
    いつもハートフルストーリーばかりを読んでいた私にとって、TUGUMI は私の本に対する考え方をビビッと変えてくれた大切な作品です。

    そして今回はキッチン。
    死にまつわるお話が二編。どちらも素晴らしかったですが、やはりキッチンが気に入りました。

    主人公のみかげと一つ年下の男の子雄一。二人とも孤独を痛いほど知っているからこそ、身近な人を失う恐怖は計り知れないほど恐れていた。いつしかみかげは「雄一さえいればなにもいらない。」と思うほどに、自分が雄一を必要としていることに気づく。このシーン、このみかげの言葉は一番印象に残っている。二人は、友達にも恋人にも当てはまらない、雄一はみかげのことを家族だ。と作中では言っていたけど、私は雄一とみかげは家族にも属さない、もっと複雑な関係なんじゃないかなと思った。

  • 読み終わっても時々読みたくなるし、美味しいものを食べたくなる本でした。

  • あまりに有名で読んでなかった本。

    よしもとばなな氏のあとがきがぐっとくる。感受性の強さがもたらす痛みを作家として言語化することで誰かと想いを共有する、感性というものが見えるならば「キッチン」のように柔らかく温かくでも唐突で鋭くもあり芯がしっかりした、そんなものになるのだろう。

    個人的には好みの作品ではなかったが、イタリアを代表として世界中で愛される作家であるのがよくわかる。

  • 大切な人との永遠の別れの中で残されたものがそれでも前を向いて生きていくということ。希望、という単純な二文字におさめられてしまうけど、読んだあと、一歩踏み出そうと思える一冊。本題とは関係ないが、「満月」に出てきたカツ丼、本当に美味しそうだった。あと、人と人との繋がりの強さ、というか、軽っぽさがないところが羨ましくもあった。恋人という関係だけでなく、兄弟の友達、兄弟の彼女、居候先の親という主人公との色々な関係が描かれているが、その誰もがお互いを思いやりあっている。美しいなと思った。

  • タイトルとは裏腹なストーリー

    カツ丼食べたくなる

  • 美しい作品。すごく詩的で、まるで絵画のよう。
    女でなく、女の子の生きる力に震える。
    私は、キッチンよりも、ムーンライト・シャドウの方が好きだったなぁ。
    きっと明るい気持ちのときにしか読めないほどに、強くたくましい。わたしにはその光が強すぎる。

  • 天涯孤独なふたり、、
    結末はどうなることかと思ったけど、良かった。

    大切な人を失ったやるせない気持ちだとか
    大切な人を想う気持ちだとか、
    そういう気持ちがすごく繊細にかかれてる
    なんだか心が温かくなる本。

  • 主人公のみかげは祖母を亡くし、幼い頃に祖父両親も亡くなっていたため孤独の身となる。住んでた家も出ないといけなくなる。
    祖母がよく行っていた花屋で働く雄一がみかげを訪れ、みかげに行く所がないのであれば一緒に住もうと提案する。
    みかげと雄一と雄一の母・りえこさん(実は父)との3人暮らしが始まる。
    前半はみかげの孤独。
    後半はりえこさんが亡くなり雄一の孤独。
    お互いに惹かれあっている2人だけど孤独のせい・寂しさからなのか分からない。
    共通しているなと思ったのは、2人ともひとに言えない・言いたくない・言う準備ができていない。
    この本を読んで思ったことは、伝えることで楽になることがあること、今を大切にすること・自分を他人を愛おしく感じること。

  • 初めて吉本ばなな読んだ。肉親との死別、恋人との死別など。Sony Readerアプリ on iPhone

  • 吉本ばなな著 「キッチン」

    著者名とタイトルから、明るい話だと思っていました。すでに多くの人に愛されているはずの本書を遅ればせながら読み、そんな先入観を今更ながら恥じ入りました。
    生と死、男と女、死せる者への思い入れ、そして自分の生きる意味。
    これらに正面から深く自分の心を差し込んでいく主人公。
    明るくはないが自分自身に向き合って前に進む力を振り絞っている姿がたくましくも見える。

著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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