キッチン (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 13861
レビュー : 1592
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041800089

作品紹介・あらすじ

家族という、確かにあったものが年月の中でひとりひとり減っていって、自分がひとりここにいるのだと、ふと思い出すと目の前にあるものがすべて、うそに見えてくる-。唯一の肉親の祖母を亡くしたみかげが、祖母と仲の良かった雄一とその母(実は父親)の家に同居する。日々のくらしの中、何気ない二人の優しさにみかげは孤独な心を和ませていくのだが…。世界二十五国で翻訳され、読みつがれる永遠のベスト・セラー小説。泉鏡花文学賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 大切な人ができたとき、また読みたいなと思う

  • 色っぽい物語の中に
    いい具合にユーモアが散りばめられていて
    気楽に楽しく読めた。
    ファンタジー要素もあったり
    想像が膨らまされてワクワクする。
    人の死を目の前にした時に読んだら
    もっと深く中に入れそう。

  • 大切な人の死を乗り越えることって出来るのだろうか。
    いつかまた、その時に読み返したい。

  • また読み返したい

  • 『人生は本当にいっぺん絶望してみないと、そこで本当に捨てらんないのは自分がどこなのかをわかんないと、本当に楽しいことが何かわかんないうちに大っきくなっちゃうと思うの』

  • キッチン
    ことばのチョイス、風景の描写、散りばめられたユーモア、全てが丁寧で優しく美しく、読み進めるのがもったいないと思えるほど好みでした。
    予想を次々と軽く超えてくる重さや悲しさも、さり気ないけれど強い筆力で読み手に決して絶望させることなく読み続けさせる。最後のシーンの言葉のやりとりに涙が溢れた。

    美味しいものを一緒に食べることってとっても素敵なことなんだと思った。

    ムーンライト・シャドウ
    辛くて辛くて悲しかった。
    だけどそれだけじゃなかった。
    悲しいファンタジーのようなお話だったけれど、それでも日々は過ぎるし、あとがきにかかれていたように、どんな深い悲しみも時間がたつと同じように悲しくはないはずだって思えたし、生きるっていうことをとても考えた。

  • 読んだのは中学生の頃
    子供の頃のわたしには難しかった
    また読み直したい

  • 内容より、さまざまな描写が綺麗で気に入っています。

  • 風が吹いている気持ちいい夜に読むと最高〜〜〜!!!!

  • ばななさんの作品で初めて読んだのはTUGUMI 。
    いつもハートフルストーリーばかりを読んでいた私にとって、TUGUMI は私の本に対する考え方をビビッと変えてくれた大切な作品です。

    そして今回はキッチン。
    死にまつわるお話が二編。どちらも素晴らしかったですが、やはりキッチンが気に入りました。

    主人公のみかげと一つ年下の男の子雄一。二人とも孤独を痛いほど知っているからこそ、身近な人を失う恐怖は計り知れないほど恐れていた。いつしかみかげは「雄一さえいればなにもいらない。」と思うほどに、自分が雄一を必要としていることに気づく。このシーン、このみかげの言葉は一番印象に残っている。二人は、友達にも恋人にも当てはまらない、雄一はみかげのことを家族だ。と作中では言っていたけど、私は雄一とみかげは家族にも属さない、もっと複雑な関係なんじゃないかなと思った。

  • 有名だから期待を寄せていたが、読み終えてもとくに感想が残らず、自分には刺さらなかった。登場人物にもうまく感情移入出来なかった。再読はしないと思う。

  • 秋間さん好きだよね。
    そう聞いたので興味が湧いた吉本ばなな。
    そういえば大昔に流行っていて、流行っていたから逆に手に取らなかったキッチン。
    そう思い読みはじめると、どうしてなかなかぐいぐいと引き込まれてしまった。
    死の隣にある本能的に美味しい食べ物、そんな状態だからこそ、とても魅力的に描かれていてたまらなく美味しそうだ。
    もぬけの殻状態の時、空腹のお腹に染み渡る自分にとっての美味しい食べ物、その感じにちょっと似てる気がした。
    そんな美味しい食べ物を分かち合う彼らを見ながら、無限に広がる人間関係の可能性を感じ、とても楽しみになる作品だった。
    太陽のように明るく、パワフルであっけらかんとした友人である秋間さんの意外な一面を感じる一冊だった。
    今度会ったら語らなくては!

  • 失った悲しみに押しつぶされそうなとき
    この物語はきっと大きな助けになる気がします

    ★4.3 2019/8/5

  • 愛していた人が死んだ後、人間はどうやってそれを乗り越えていくのかって話だった。私は愛している人が死ぬということがどういうことなのかまだ分からない。みかげと雄一は唯一の肉親をなくしたからこそお互いの気持ちを汲み取ることができたんだと思う。最後はやっぱり日常の小さな本当に小さな幸せが「生きよう」って原動力になるんだなって(この話だったら、美味しいと思ったカツ丼を雄一にも食べて欲しいって思えた、みかげと笑っていられた、みたいな、)思った。あと、自分の思い出の街を離れて、何もかも捨てて、もうどこか遠くの世界に行きたいってどんな気持ちなんだろう?そもそも私は人を愛したことがある?って話で…。そしてずっと雄一を「かずお」と読んでたことに今気づきました。

  • 「でも人生は本当にいっぺん絶望しないと、そこで本当に捨てらんないのは自分のどこなのかをわかんないと、本当に楽しいことがなにかわかんないうちに大きくなっちゃうと思うの」
    絶望からの再起を描いた小説。みかげは祖母の死から再起する過程で「料理」が自らの核にあることを知り、それ(カツ丼)を通して雄一に希望を与えた。吉本ばなな独特の語り口に馴染みにくかったが、『ムーンライト・シャドウ』を含め、身近な者の死という絶望からの再起が美しかった。

  • 吉本ばななさん、初めて読んだ。
    近い人の死を乗り越える、2件の話構成。
    感性フルな作家さん。好きになった。

    1件目。主人公はこの世で一番台所が好き。どこのどんなのでも、それが台所であればつらくない。いつか死ぬ時が来たら、台所で息絶えたいと思う。心を安らかに保つ場所が、彼女にとっては台所。一般的ではなさそうな場所を、それでいいとして設定するところがまず、いい。

    30年も前に書かれた本に、愛した女性の死を乗り越え性転換した男性を登場させるところも、いい。万年筆と恋人に対する愛情が同質な人もいるかもしれない、という表現で、愛の質や重みを本人以外が量ることなどできないと触れるところも。
    生まれてからずっと幸せを生きる人がいる一方で、主人公は死を孤独を常に近くに感じて生きてきた(と、本人は思っている)。切り立った崖っぷちを歩き、国道に出てほっと息をつき見上げる月の美しさを知ってしまった主人公は、だからこの先も後者の生き方をしたいと思う。いい。

    2件目。突然恋人を失った主人公。恋人と兄を失った、恋人の変わった弟。大事な人を失っても日々は続いていくから、ちゃんと切り替えなきゃいけないという普通の話なのだが、その境地に至るまでの描き方がいい。主人公の最後の語りが特に好き。

    2件とも、多様性をそれでいいとして、むしろ魅力的なものとして描いている。いい。日に当たって生きる人にはもしかするとわからない次元の感性が描かれている。死を乗り越える話なのに、暗くないところも好きだ。

  • 読み終わっても時々読みたくなるし、美味しいものを食べたくなる本でした。

  • キラキラがちりばめられてる。


    んー!
    ムーンライト・シャドウの方が好きかも。
    素敵な言い回しや、描写や、表現が沢山あって、
    凄く好きだった。
    何度も何度も読み返したい。

    そののちのこと
    も良かったなあ。

  • キッチンも素敵なお話やったけど、「ムーライト・シャドウ」がより素敵で心を掴まれた!!
    まだ、家族以外の大切な大切な人との別れを経験した事ないけど心の辛さとかギューってなる感じがヒシヒシ伝わってきて、最後のありがとうがかなり染み入った。
    2作ともとっても綺麗な素敵なお話やった。

  • よしもとばななさんの言葉使いのファンです。
    共感してくださる方、コメントなんでも待ってます。

    「その人はその人を生きるようにできている。
    幸福とは、自分が実はひとりだということを
    なるべく感じなくていい人生だ。」
    *この本は、本文のこの言葉に尽きます。
    更に、「なるべく」と言ってるところが、吉本ばななさんの配慮とか気遣いがみれて、深いなと思います。

    「いやなことがめぐってくる率は決して変わんない。
    自分では決められない。だから、他のことはきっぱりと、
    むちゃくちゃ明るくしたほうがいい」
    *この言葉には希望を見せられます、こういう生き方過ごし方をしたいとずっと思って生きてたので、答えあわせしているみたいでした。

    「もうたくさんだと思いながら見上げる月明かりの
    心に染み入るような美しさを、私は知っている。」
    *うわー、わかるわ。と思った言葉。
    感性の豊かさを教えてもらいました。

    「くせ毛を治したくてドライヤーをかける
    ばかみたいにまじめな鏡の中の顔も知っている」
    よしもとばななさんは愛のある人なんだろうと察しました。

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著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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