ひとくちの甘能 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041801154

感想・レビュー・書評

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  • 酒井さんがこよなく愛する甘味の甘能が書かれた本書。

    ミルフィーユにデートを思い、生麩に粘膜同志の邂逅を感じ、
    バンコクでの夢にマンゴー色の霧を見る。

    酒井さんも甘味も大好きだけど、価値観、味覚はそれぞれに違うものだから
    自分の意見と違ってもそれは別物として…と、楽しみに読み進めていったけれど
    初めて違和感を感じてしまった…。

    血液型や星座、心理テスト、不確かな偏った情報で
    人を分かったように判断してしまうのが苦手なので、
    食べ物の好き嫌いでこういう人はこんな人と
    断定的に書かれている部分があったりするので
    全体的にはすごくおもしろいけど、少し違和感が[ '_` ]
    どんな人であれ1度や2度は食べたことがあると書かれてある
    不二家さんのケーキも私は食べたことがないのと、

    「多くの男性にとって、ケーキが小洒落ていようがいまいが、どうでもいい」
    と書かれてあったけれど、そうとは言い切れないとも思ったり…。
    確かに細かいディティールに女の人ほど拘らないかもとれないけど
    男の人も女の人が精一杯のキモチを込めて選んだケーキと
    ただカタチとしてだけの体裁で適当に用意されたものの
    違いに愛情や愛しさの差異を感じたりはあるかと思ったり。

    そんな少し残念な想いもありつつだったけど
    最後の「解説」部分の芝田山親方のお話がとっても素敵だった。
    文章から溢れる甘い物への愛情と、そこから感じるお人柄が
    とても穏やかで優しくて、ふぅっと頬が緩んだ。

    "僕は「うまくない」とは言わない。作ってくれる人がいるのだし、
    食べ物は良し悪しではなくて、好みだからだ。"

    ほんとうにその通りだと思う。
    すべてに対して、好きな人も嫌いな人もいて当然で、
    でもどれも正解でも不正解でもない。

    少しションボリしてしまったココロが
    柔らかい柔らかい笑顔になった。
    芝田山親方というスイートな人との出逢いに感謝したい♡

    でも、酒井さんは大好きなので、大好きなシリーズを再読して
    この生まれてしまった違和感を吹き飛ばそうっ!

  • リリース:(明子さん)

  • 素朴な甘いもの、昔からあるお菓子に惹かれてる自分がいて、ハッとしてた今日この頃だけど、奇をてらわなさがわざとではなく、ほんとに、そういうものはいらんのだと(たまにはいいが)この人も思っているらしい。

    バウムクーヘンにシュークリームなんて食べちゃったからなぁ、今回の帰国では。
    あとはカヌレとみたらし団子があれば私はいいかも。

  • 食べることは本能的で官能的だけど、別に甘味紹介で官能はいらないと思った。

    写真のおかげか、紹介されている甘味も普通に美味しそう。たけむらの粟(栗ではない、とカッコ書きがあって心を読まれたようで笑ってしまった)ぜんざいを食べに行きたい。

    文庫版にある親方の解説が、真に甘味を愛する者という愛が伝わってきて、微笑ましかった。

  • なんとなく読んだけれど。
    甘味の感想があまり無かったのが残念。
    写真がカラーでよかったです。

  • 和洋の甘いものがもたらす「官能」ならぬ「甘能」のエッセイ。
    スタンダードな甘味ばかりなんだけど、写真がきれいで食欲をそそられます。お店データがついているのが◎。

    ただ他の酒井本と比べるとそうそう! と頷きたくなる共感点は少なかった。甘いものが陶酔や多幸感をもたらすというのはわかるけど、エロティックな感情が起こるというのがどうも私にはわからない。
    男女のええ感じな場面で甘いものがムードを演出する役割を持つことはありうるけど、一人で食べててそういった妄想が立ち上がることは自分にはナイです。粘膜とか体のミクロな部分を使った描写も食欲減少してしまいうーんって感じ。
    「小さなチーズケーキみたいな人」の例えもそういう人はいるけどチーズケーキ的か? とイメージがしっくりこなかったり、ホットケーキのエピソードの昔と今のご本人と友人の合致には多少脚色してない…? と感じたり。全てじゃないけどモヤモヤするとこもちらほら。

    官能と結び付けようとしてひねりすぎになってしまった感のある本文に比べ、大乃国のインタビューをまとめた「解説」の誠実でストレートな甘味愛の方がまっすぐ響いてより良く感じた。

  • あまいものについてのエッセイと、
    写真がとても綺麗でおいしそうなので
    手に取りました。

    主に首都圏の昔からあるお菓子がとりあげられてます。

    神保町からお茶の水、秋葉原、上野、浅草…

    散策の途中にふと思い出して
    立ち寄ってみたり…

    ものがたりを経由して口に含む甘味は
    いくらか豊かな気分に浸れて幸せです。

  • あまりにもおいしそうで。食べに行きたい。

  • ◆人間は甘いものと辛いものを交互に食べる習性を持っているそうです。
    ◆たまにメリーゴーランドに乗ると思いのほか楽しいように、ホットケーキというのは大人にこそ必要なお菓子なのかもしれません。
    ◆身体もしくは精神が、重篤な疲労状態にある時に、ただゴクンと飲みさえすればいいホットチョコレート。

    ◆うまくない とは言わない。
    作ってくれる人がいるのだし、食べ物の良し悪しではなくて、
    好みだから。
    幼少の頃、舌が覚えた味は大人になって忘れているようで覚えているもの。


  • 鯛焼きの表紙に惹かれ買っちゃいました。
    もう、甘いのスキな人には
    たまらんちょたまらんちょです(´Д`)

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プロフィール

1966年東京都生まれ。高校在学中から雑誌にコラムを発表。立教大学社会学部観光学科卒業後、広告会社勤務を経て執筆専業となる。2004年『負け犬の遠吠え』で婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞。『男尊女子』『子の無い人生』『女子と鉄道』『源氏姉妹』『枕草子REMIX』『an・anの嘘』『オリーブの罠』など、現代世相の分析から古典エッセイまで著書多数。

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