- Amazon.co.jp ・本 (540ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041835142
感想・レビュー・書評
-
地方。小さな町。閉鎖的なあの空間。班。体育館の裏。制服。渡り廊下。放課後。痛いほどリアルに甦るまっしぐらな日々
給湯室。会議。パーテーション。異動。消し去れない痛みを胸に隠す大人達へ贈る、かつてなかったピュアロマン
恋とは、堕ちる もの詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
勝手にドロドロした話かと思っていたけどサクサク読める素敵な話でした。
主人公以外の人物にも少し変わっていてもそれぞれに共感できて、引き込まれました。 -
世界観に入り込むのがとても大変な本で小学生までの話だけで二ヶ月かかってしまった。
ここまでは登場人物も多く一つ一つの話の関連性もまったくみえてこないので読み進めるのに本当に苦労した。
しかし中学生の章から隼子に少しずつぼやけていた物語の焦点が合ってくると途端に面白くなり、忙しい中でも三日で読み終えてしまった。
作中でもあるとおりとにかく中盤の中学三年生に時の物語の密度がとても濃く、序盤と終盤はこの中盤を最大限に活かすためだと思える。
小山内先生が魅力的で彼女と河村の美術室でのやりとりや隼子との卒業前の会話などが好き。 -
主題がわからず途中で挫折。登場人物が多すぎる。ただ、評価が高いのもわかる。
-
簡単に言ってしまえば中学生と先生との恋の話。
もっとコテコテな恋愛小説を想像していたので
繊細な描写にグッときました。
タイトル通り、一緒に私の気持ちもツイラクするか!?と思い手に取りましたが
サラーっと読んでしまい、今一のめり込めず少し残念。 -
時に視点を切り替えながら、少女の成長と恋を縦断的に描いている。なかなかの長編だが、緻密。一文たりとも無駄がない。心理描写にも富んでおり、ある意味で最も"リアル"な14歳を描き切っている。そして少女は最後まで少女である。
-
小学生時代の登場人物が多すぎて、ちょっと混乱。
子どもの残酷さが描かれていて、遠い昔のいやな記憶を思い出した気分。
教師との出会いから別れまで、近くで見ているような臨場感があった。
最後は再会できて、救われたような気もしないでもない。
また姫野さんの作品を読んでみようかどうしようか迷うところ。 -
新米教師河村と同年代の私は、この小説の本質を完全までではないものの、理解できるようになってしまった。この小説の舞台である田舎町の雰囲気は私の田舎町のそれとそっくりである。この閉鎖的空間での事件は致命的である。彼らと共に事件までの小中学校時代を過ごし、20年後に事件を振り返っているかのような錯覚に陥った。その20年で、子供時代から大人にかけての男女の違いというものを克明に抉り出している。また時間の流れが哀しくなるくらい具に描き出されている。これらの描写は嘆息が出るほどであるが、それ故に私を物寂しくさせた。もう庇護の下にない私は隼子のようにはならないが、身悶えするような苦しみを味わうくらいなら、堕落するような恋愛など知らなくてもいいと思ってしまうのは、私が幼いからなのか。10年後に読み返したら、きっと違う感想を抱くだろう。
-
「生徒と先生の恋」という題材だけひろうとケータイ小説みたいだが、しっとりと読ませる大人の小説である。
-
何度読んでもいい。
私の心です。