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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784041847022
作品紹介・あらすじ
一カ月前に学校から消えたなつみさんは、新興宗教オモイデ教の信者になって再び僕の前に現れた。人間を発狂させるメグマ祈呪術とは……オドロオドロしき青春を描く、オーケン初の長編小説。
感想・レビュー・書評
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「ジロー、知っとるか?この世は色と光と音のためにある。」
本作でも一番好きなキャラクター、中間さんのセリフです。
正しいとされていること。
正しくないとされていること。
みんなが綺麗というもの。みんなが汚いというもの。
ドロドロぐちゃぐちゃな臓物で出来た赤茶色の世界の上に、二重三重にアルミホイルを敷いて、ぐっちゃぐっちゃと汚らしい音を響かせながら、まるで銀色にキラキラ輝く道を澄まし顔で散歩しているような人たち。
そんな人たちに嫌われないよう、サランラップよりも薄っぺらい笑顔を貼り付けて、同じように生きる、子供よりも子供みたいな自分。
もしもこの世が色と光と音のためにだけあるならば、それだけを信じて生きてみたい。
色も、光も、音も、その一粒一粒に、良いも悪いも正邪も美醜もないと思うから。
ただあるものを、そのまんま全部、味わって味わって味わい尽くして死にたい。
僕は誘流メグマ祈呪術を使えないけれど、今もどこかで誰かが、世界に向けて電波を垂れ流しているのかな。
アルミホイルで覆われたこの世界はメグマ波を乱反射し、今日もみんな、少しずつ少しずつ狂っていくのです。
もちろん、僕も例外ではなく。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大槻ケンヂ初読み。読み始めて数行でキャラクターに引き込まれた。やらなきゃいけないことをほっぽって読了。エログロナンセンス新興宗教洗脳超能力etc…。前半は面白かったけれど後半はうーん。結局メグマ師同士の対決かあ。それでも勢いで読ませる力強さがあった。ライトノベルっぽく主人公が潜在的に最強設定っていうのがちょっとつまんない。中間が一番好き。図書館 2016/07/26
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丸尾先生の絵が表紙の本作は、大槻ケンヂ初の長編小説です。私の友人曰く、「ときどき思い出して無性に読みたくなる」作品らしいですが、それはなにも本作に限った話ではなく、往々にして彼の小説には謎の中毒性があります。『ステーシーズ』とか『ゴシック&ロリータ幻想劇場』とかは、えも言われぬ感慨さえあります。
さて、本作で通底しているのは「この腐った世界をぶっ壊したい」という殺伐とした、僻みともとれる観念で、主人公の「僕」をはじめ、中間、ゾンなどのメインキャラは、みなこの思想を持ち合わせています。そこに国を動かす程のおどろおどろしい力、誘流メグマ祈呪術が絡むことによって、単純ですがスペクタクルな物語が動き出して行くのです。全体が軽い感じなので鈍感になりますが、ある意味エヴァンゲリオンとやってることは変わりません。スプラッターな描写もサラッとありますが凄まじいものがあります。
しかし、ただただメグマ祈呪術で「悪しきもの」を無双していく(狂わせていく)わけではなく、「僕」の懊悩や中間とゾンの関係などに焦点があてられ、ここに想像以上のカタルシスがあります。「この世界を壊すということは、自分がこの世界から居なくなることと同じだ」と気づいてしまう「僕」が、突如覚醒して強大な力を手に入れた時、なつみさんのお願いを断って狂ったように走るシーンには心を衝くものがありました。
結局2時間くらいでバーッと読んでしまいました(笑)。他の作品にも手を伸ばすかもしれません。 -
中間の狂と純のギャップが良かった。
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人生ってかんじです
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僕と同級生のとなりの席のなつみさんが発狂するって、もの凄くインパクトがある。そしてある日、彼女はカルト教信者として僕の前に現れるのだった。それだけの情報で読む価値ありと判断した。内容はこれ以上でもなくこれ以下でもない、この情報以外は枝葉にすらなっていない、わたしは、もっとなつみさんについて知りたいのである(笑
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中間とゾンの演じる「自分BOX」、
ふたりの造詣が最高に面白かった。
作中のほとんどは中間の語りであり、ゾンへの想いがバックに流れている。
それに比べたら黒幕であるはずのトー・コンエがいかにも小物。
寂しさを残す幕引きだった。
かなりの傑作。 -
基本的に皆狂ってるというのに、オーケンが書くとどうしてこうも爽やかな青春小説になるのだろう。最後は結局今までと変わらない日常に元通り…という辺りは非常にオーケンらしい。読んでるうちに自分もメグマにやられてるのかなーなんて思ったり。中間とゾンのエピソードが際立ちすぎて主人公の影が若干薄めなのが残念。ゾンのライブパフォーマンス等にはモデルがあると後書きにあったが、そのモデルのメンツを見て激しく納得。そりゃ主人公負けるって…。
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オモイデ教なる宗教組織で、対立する人間を狂わせたり、殺すために使用されている電波「誘流メグマ祈呪術」を巡ったお話。
主人公ジローの隣の席にいたなつみがオモイデ教にはまり、ジローも誘流メグマ祈呪術を中心とした対立に巻き込まれていく。
いわゆる超能力ものに分類されそうではあるが、術にかかった際の状態や幻覚で見えたものの表現が独特で面白い。
あとがきを見た限り著者が実際に体験した経験に影響されて書かれたような雰囲気。
うまく言えないが普通の人とは違うジャンルの経験値で成長した書き手が書いている小説な気がした。
「誘流メグマ祈呪術」を「自分の中の爆弾」と表現してたが、この本自体が著者の自己表現だったのかもと思った。 -
theサブカルって感じ!読みやすかった
なつみの描写が好き
主人公が最強と気づいちゃってからつまらない
結局中間が1番人間らしくて皮肉っぽい -
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新興宗教を舞台に、狂気と電波と性欲が入り混じる。
誘流メグマ祈呪術の使い手同士のサイキックバトルと電波が飛び交う描写は奇抜だが、登場人物の誰も彼もが他人に依存せずにはいられない、脆い人々だった。
主人公のジローだけは、最後になつみを見限ることで依存せずに自立出来たのが救いではある。 -
ロックバンドのボーカル、大槻ケンヂの処女作
妻子持ちの教師を好きになった同級生のなつみさんが、
精神的におかしくなり、入院したものの、
高校を退学し行方をくらました。
1か月後、新興宗教オモイデ教の信者として、
僕の前に現れたなつみさんは、特別な能力を披露して、
入信を勧めてきたところから始まる不思議なおオカルト的青春物語。
特別ここが良いとかいう感想は、
ネタバレしてしまうので語れませんが、
出てくるそれぞれの人物に対して、
あとがきを読むことで、モデルがいたことを知り、
こんな奴が当時いたのかっていうところに、驚きを感じた。
今(2022年)読んでるからそこまでではないものの、
当時読んでいた人たちは、後の新興宗教による事件や出来事は、
どのように見えていたのかって思ったり思わなかったり。
地下鉄〇〇〇事件んとか、〇〇〇〇パット事件とかね。 -
九十年代のカルト文学
これでもかってくらいサブカルチャー文学に影響を受けてる。
いま、
一周回ってこういうのが
また流行り始めたから
読んだら圧倒されるよ -
思ったよりも普通の話で肩透かし食らった気分。まあ面白かったけど。
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サブカル。
サブカルぶってるだな。
大槻ケンヂ嫌いじゃないです。
でも、深みはない -
あまり中身はない。
漫画にすりゃ面白いのかも知れん。 -
あーれー。
第一章はやたら面白いのに。
これじゃ超能力バトルじゃない?
20年以上前に書かれた本なので、今読むと新興宗教はマジで何かあるかも、という期待感は薄れている。
新興宗教にハマる人の可笑しさと哀しさが読めるのかと思ったんデスヨ。
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