グミ・チョコレート・パイン チョコ編 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2000年9月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041847107

作品紹介・あらすじ

大橋賢三は高校二年生。学校のくだらない連中との差別化を図るため友人のカワボン、タクオらとノイズ・バンドを結成するが、密かに想いを寄せていた美甘子は学校を去ってしまう。愛と青春の第二章。

感想・レビュー・書評

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  • 現状から抜け出し遠くへ行く為の手段を見つけて、俺たち、もしかしたらもしかしちゃうのかもしれない!とエネルギーに満ち溢れる感じ、最高だ。
    胸の高鳴りを感じながら読んだ。

    賢三が敵わないと感じる美甘子も羽村の前では1人の初心な少女なのが良い。
    賢三と美甘子はとても近しい葛藤を抱えていて、男とか女とか余分なパーソナリティを取っ払ったときの魂の形がとても似ているんだと思う。(それを言ったらカワボン、タクオ、山之上を含めた全員が10代特有の何か似たようなものを抱えているけど)
    だから瓜二つの魂を持つ賢三と美甘子というのは恋愛対象として出会ったというより、入れ物の違う自分と自分が出会った、というような感覚に近いんじゃないかな。
    もちろん10代の僕らは性欲にまみれているし人生にまつわる、あらゆる経験も乏しいから恋とか愛とかに振り回されてしまうけどさ、賢三君。君はきっと美甘子とセックスしなくたって何かもっと深いところで彼女と繋がれるんじゃないか。
    だからとて美甘子が自分が絶対になれないタイプの羽村と良い関係になるなんて、賢三的に断固として許せないのも分かる。
    けど美甘子の気持ちもめちゃくちゃ分かる。
    羽村に惹かれる美甘子にも強烈に共感した。
    簡単な言葉に逃げるけど恋だけはどうしたって理屈じゃないから、じゃあ経験の無さを埋めるために理論武装して人生をサバイブする僕らはどうすれば、どうすれば、、、。
    とにかく賢三、もっと遠くへ、もっと遠くへ、美甘子を追い越すくらい速く遠くへ行ってくれ〜!!

    百聞は一見にしかず、知識の蓄えはあっても行動に移すと思い通りにいかなかったり新たな葛藤が生まれるのがリアルだった。
    行動したからこそ、確実に前には進んでいると信じさせて欲しい、実感が欲しくなる、理想は高く、欲だけが止めどなく溢れ出る感覚に共感した。

    全員が自分を笑っているような感覚に陥るのも分かる。
    私自身、最近好きなことを共通言語を持つ友人たちと伸び伸びやれているけど、周りのインプット量に圧倒されたり、過去の自分に苛立ったりっていうことがよくある。
    自意識だけは一丁前に膨れ上がるから虚勢を張り続けてしまうし、なんか私だけダメだなーとか思って全部投げ出したくなるけど、なんとか。なんとか。
    報われたい、報われて欲しい。

  • しまったぁぁぁ〜グミ編読まずにチョコ編読んじゃったぁぁ〜↓でもパインが早く読みたい!

  • 気になるところで終わるー。若い頃からなんとなく気にはなってたけど、最終巻まで読めるタイミングでこの本を手に取ったのは正解だったかも知れない。

  • グミ編で賢三といい感じだった美甘子が簡単に羽村に惚れ込んでいく様子を嫌だ、ショック、低俗、気持ち悪いって思う人の感性は絶対に間違ってなんかなくて、
    だけど自分がそう感じなかったのは大人になったってことなのかな それとも私が根本的に女だからなのかな
    触れてきたカルチャーが通俗であっても羽村という人間は低俗じゃないし、なんなら得難い存在だったと思う。
    美甘子は大人として、表現者として確実に成長したしやっぱり何百冊も本を読むことよりも好きな人と一回キスすることの方が重要なのかなぁ、いやどうなのかなぁ 優越感とか関係ない真っ当な趣味ならこんなこと考える必要もないんだけど 私の場合はどうなんだろうなぁ 

  • 高校生ぶりに読。グミチョコパインまとめて。

    これは俺たちの物語なんだよな。「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」をかかえる俺たちの。
    大人になってもいまでも、読んでよかった。忘れちゃいかんね。ありがとう大槻ケンヂ。

  • グミ編の主人公目線では完璧高潔美少女女神に見えた美甘子も実は影で悪口を言うし通俗な男に惚れ込むし、同類もそれ以外も見下してるひねくれ者だったって言うのが思春期特有の好きな子への神格化が出てて良い!!
    気取りやおな猿ケンゾーの劣等感によるネバネバした黒く汚い部分も出てきて
    グミ編は青春!感が強かったけどチョコ編はグミ編での願望からの現実を突きつけられてる感じがした!さてパイン編もよむよー

  • もうまわりくどくほとんどいらない部分で構成されていて、内容は、何者かになりたいけど自分には何もないのではないか、そして友達や好きな人にも置いていかれる気分を味わう主人公。それだけ。
    でもグミ編もそうだったけど、話の展開以外の大部分のおかげで展開する部分がすごく強調されるというか、今回でいうと賢三の辛さがすごく膨らんで、のしかかってくるような、不思議な感覚がしました。
    これは意図されているのかはわからないけれど、独特の文章でこれはこれで面白いです。
    とりあえずパイン編もすぐに読んでみようと思います。

  • ライブハウスのシーンには圧倒されます!
    熱い・・・!!

  •  ナゴムの本当の始まりのあたりや、山塚アイを思わせるミュージシャンのライブが描かれており楽しい。同級生と組んだバンドが創作の楽しさが満ち満ちて始まっていく一方で、主人公がどん底の状態で終わってしまった。賢三が山之内の詩を本人が認めながらも、他のメンバーには否定して欲しいと願う描写に心が痛くなる。そういった感覚には確かにオレも思いがあり、苦しくて、賢三が心配だ。大槻さんはとんでもないものを書かいてくれたものだ。

  • 前作がすべての青き性春時代を送る性少年のオナニー小説だったのに対し、本作では次第に青春小説に向かって行く。
    オナニー小説から青春小説に立て直しが図られているのが本作であり、『グミ・チョコレート・パイン』を立派な青春成長小説として成立させるために必要な道具立てのすべてが本書には詰め込まれていく。

    三部作の第二作というものは、スターウォーズでいえば『帝国の逆襲』。
    作者もあとがきで述べているように、この第二作というモノは起承転結でいうと非常に難しい。
    『承』で終わってはモノ足りず、次の『転』まで読者を引き留めていけない。『転』まで描ききってしまうと、第三作目でのスペクタクルが無くなってしまう。
    本書では『転』の冒頭くらいで終えている。なので捕まえられた気持ちの持って行きようが無く、次はまだまだ?と次作への期待が引き摺られるのだ。
    帝国の逆襲はダースベイダーにルークは自分の息子だと言われ、動揺を隠せずに逃げたところで終わり、本作はなんとっ!?

    左手にブルマーを握りしめたまま、右手でベルトを手際よく外した。一瞬、誰かに見られている気がして振り向いたが、もちろん誰もいない。ホッと息をつき、そして賢三はまた、ポコチンを握りしめた……。
    主人公の賢三がついにオナニーネタとして禁じていたヒロイン山口美可子をズリネタに、やるんか?やってしまうんかっ??やりよるんかっ???
    という場面で非情にも終わるのである。

    .........ラストシーンをおいてなおやはりオナニー小説から脱していない。
    が、そんなことは無いのである。
    ここに至る道中、「不条理なほどほとばしってしまう抑えようのない激情」を抱くボンクラ共はもはや背中すら見えないほど先を進んでしまった山口美可子を追いかけるべく、さらなる懊悩に無駄な日々を費やし、ついに自己表現の一つの形であるバンド活動という形を見出すのである。

    はたして、美可子に追いつくことはできるのか?
    美可子はさっさと大人の階段を三段飛ばしで駆け上がっているぞっ!どうするどうなるボンクラ共っ???

    ということで第三作パイン編に続くのである。

  • チョコ編の一番最初の山口と大橋君の
    踏切のシーンが一番切なくて大好きなシーン
    だったりするんだけれども、
    だんだん大人びていって自分の手の届かない
    くらいスター街道驀進していってえっちで
    大人びた山口になっていっていく感じの様が
    どうにもこうにも読むのが胸痛くてセンチメンタル。
    どんだけ山口山口って言いながら涙流して読んだのか
    わからない。センチメンタルな青春小説の王道。チョコ編。(ちなみにパイン編はさらにその上を行く。)
    チョコ編までは純情パインなままでぎりぎり読めるかな
    ぎりぎりあうと!
    そんな感じです、はい。

  • わたしが夢中になってやっていること、本当は意味なんてないのかな、賢三と一緒に、わたしも今とても不安な気持ちです。 パイン編を読んで、この気持ちよ晴れてくれ!

  • 私は誰かと違う何かを持っているのか

  • この第一作を手にとったのは、
    まさに6年前の17歳。

    すっかり忘れかけていた完結編。
    6年の時を経て出会う運命。

    「周りはみんなバカばかり」
    「自分には他人と違う何かがある」

    コンプレックスの塊で、誇大化する意識を
    マスターペーションにぶつけることしか術を知らない思春期時代。

    周囲においていかれる感覚。
    どうあがいても追いつけない絶望感。

    『人生は、グミ・チョコレート・パイン』

    それでも襲う虚無 寂寞 絶望
    死を決意した少年に物語は核心へ。


    「死ぬのはいい。だが、セックスはしておけ」
    「童貞の悩みは一発やれば解決する」


    17歳の時にこの作品に出会い、
    そして今このタイミングで完結編を読めたこと。
    これが運命なら、俺は神に感謝したい。

    俺はまさにここにいた。
    そして、これからもずっと、きっと。


    星5つじゃ全然足りません。
    マスかく暇があったらこれを読め!


  • 賢三のかけない気持ち、、、わかる、、、またしてもズンズン刺さってきやがった。美甘子は大学のよくいる女みたいなムーブし始めてて悲しくなった。

  • 三部作の二作目。80年前後に活躍したバンドの名前が大量に出てくるが知らないものが多く、その辺はあまり頭に入ってこなかった。賢三の脳内でいやらしいことを考えまくるのも同じパターンでちと飽きてきた。

    物語としては賢三たちとは別の美甘子の人生の方が面白くなってきた。

  • コミック版、映画版、それぞれ楽しませてもらいました。ありがとうオーケン。私の趣味に多大な影響を与えた作品です。

  • 美甘子と賢三の差が目に見えて広がっていくところがちょっと切ない!
    美甘子と羽村の距離が縮まったシーンと賢三の挫折シーンが個人的に好き

  • 文章にかなりクセがあるので、好みが分かれる。
    でも、ついつい読みたくなるから不思議。

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著者プロフィール

1966年東京都生まれ。82年ロックバンド「筋肉少女帯」ボーカルとしてデビュー。その後もロックバンド「特撮」でも活動。その特異なキャラクターは音楽だけにとどまらず、映画、テレビ、小説やエッセイなど多岐にわたる分野で人気を集める。著作「くるぐる使い」「のの子の復讐ジグジグ」は2年連続で星雲賞を受賞。また『グミ・チョコレート・パイン』シリーズのほか『ロッキン・ホース・バレリーナ』『縫製人間ヌイグルマー』『いつか春の日のどっかの町へ』など著書多数。

「2022年 『夜の夢こそまこと 人間椅子小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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