グミ・チョコレート・パイン パイン編 (角川文庫)

著者 :
制作 : 江口 寿史 
  • KADOKAWA
3.75
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  • (14)
  • (7)
本棚登録 : 1275
レビュー : 121
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041847145

感想・レビュー・書評

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  • 『あいつらが簡単にやっちまう30回のセックスよりもグミ・チョコレート・パインを青春時代に1回読むってことの方が僕にとっては価値があるのさ』
    青春時代に読んどいて良かったシリーズ完結編。

  • 青春のすべて3

  • 今更ながら、ブックオフ一冊100円で買ったグミ・チョコレート・パイン三部作を夜なべして一気読み。
    コミカルな設定や展開、文章に溢れながらも、青春のリアルを描ききった名作。自分自身の物語のように読めない人がいようか(いるかな?)。
    特に山口美甘子の造形が素晴らしく、読者である僕たちも読後、美甘子の幻影を負い続けてしまうのではないか。
    まさに日本文学を代表するfemme fatale。

  •  江口寿史のカバーイラストがよい(笑

  • 実に気持ちいい青春ストーリーだった 学生の頃に読んでおくと大事な3冊になりそう ラストシーンへの盛り上がりは最高 宣言通りほぼ全員がハッピーエンドで気持ち良い 大槻ケンヂの文章はどれも本人の声で脳内再生できるのが凄い 漫画版はイメージが違った

  • これぞ蛇足

  • 【225】

  • 2016.1

  • 『グミ・チョコレート・パイン』というじゃんけんと語数=歩数で競うこの遊び。
    ボクが育った上州のからっ風吹きすさぶところでは『グリコ・チョコレート・パイナップル』だったはずだ。
    しかし、この『グリコ・チョコレート・パイナップル』には常々疑問を感じながら遊んでいた。
    なぜなら、
    グリコ=ぐりこ(3文字)
    チョコレート=ちよこれいと(6文字)
    パイナップル=ぱいなつぷる(6文字)
    これだとこのゲームはグリコのひとり負けの様相が強いのである。グリコが勝つ様相というのは、飛び道具のチョコに勝ち続け、少しづつコツコツと歩数を積み重ねていくというまるでうさぎとかめのかめのような勝ちっぷりなのである。
    幼きながら、なんか不条理な感じを持ちながらやっていた記憶がある。 それに比べて『グミ・チョコレート・パイン』であれば、
    グミ=ぐみ(2文字)
    チョコレート=ちよこれいと(6文字)
    パイン=ぱいん(3文字)
    と、グミだけの一人負けという感じでは無い、同じようにちょっとだけ良い手パインもあり、チョコレート一つに対して、グミとパインを組み合わせても1歩だけチョコには及ばないというどうにもこうにももどかしいけど、ゲーム性が高まるのである。


    この三部作は本作、第三作目にして性春小説からついにいっちょ前の青春小説へと昇華した。
    まだオナニーはするが、オナニーによる刹那の快感によって恐怖と自己嫌悪を緊急回避しようと試みることよりも、大切なことを賢三は知ることになる。
    「すなわち、この世は空、空すなわちこの世なんじゃ。賢三よ、この世は執着すればするほど苦しむ空であることを腹に収めよ。しかし同時に、無常であれども、確かに存在しているのだから、目的と意欲を持ち挑戦する価値のある空であることもまた腹に収めよ」
    「失恋も同じだと思うよ。ふられてからっぽになったからこそ、逆に、いろんなものをその中にこれから新しく詰めこめるんだよ」 「そうか」 「そうだよ。私もふられて自殺しようとして、なぜかこんな店で働いているんだけどさ、今じゃふった人に感謝してるもん。私を一度からっぽにしてくれてありがとうって、逆に、新しいこと詰めこむ隙間を、そいつが作ってくれたわけだからさ、詰めこんでも詰めこんでも、まだまだ足りないでっかいからっぽだよ。今日も明日も詰めこみ作業で大忙しだよ。悩んでる暇も無いよ」
    ただの変態ジジイかと思いきや、大変な有名人だった山之上のじーさんと早朝サービスのヘルス嬢である偽みかこの言葉である。
    この二人との出会い、経験により賢三はようやく現実に向き合う勇気を取り戻す。
    そして、ライブハウス屋根裏でのデビューライブで賢三を待つ三人のボンクラ共のところへと失踪する主人公のボンクラ賢三。

    まさに青春成長小説の王道シーンである。


    しかし、ホントにそんなそんじょそこらの青春小説をあの大槻ケンヂが描くだろうか?
    本書の中で第一作目からヒロイン山口美可子が繰り返し言う台詞に
    『人生ってグミ・チョコ遊びだと思うの。出す手によって先に行ったりおくれたり、でもそうやって、いつかみんなが同じ場所へたどりつくんだと思う」
    この台詞を繰り返し読まされて、山口美可子いい娘だなぁ〜とコロッと騙されそうになるのだが、冒頭のグミチョコパインの仕組みを考慮すると素直に喜べない気がするのだ。
    どう見てもヒロイン山口美可子の位置づけは、ひたすら『チョコレート』を連発してあ゛っ!?という間に見えなくなるキャラである。
    チョコに勝つには『グミ』しかない。しかし2歩しか進めない。たまにパインで勝っても3歩しか進めない。
    グミとパインを組み合わせてもチョコレートの一回分を追い越せないのである。

    いくら一生懸命追いつこうとしても、『才能』というモノを持ち合わせた神の申し子には結果追いつけすらしない。
    凡人のボンクラ共は所詮、そうそうに現実との折り合いを付けてそれぞれが生かせる場所をはやいとこ見つけなさいよという暗示もこの三部作の底辺には流れているような気がする今回の読み直しだった。

  •  グミ編おもしろい、チョコ編最後で大逆転でしたけど、完結編のパイン編は綺麗すぎて物足りなかったです。ヒロイン・・・美甘子は渡米してドラッグ漬けになると思ったんですが・・・ならねえんだよなあ・・・つまらん・・・。まさに学園のマドンナ=聖母として終わってしまう。
     オーケン本人が最後は全員幸せにすると、ハッピーエンドを公言してましたけど、最初のグミ編の発表からパイン編まで10年たってるんですよね。その間に阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、酒鬼薔薇事件、キレる17歳、そしてアメリカ同時多発テロとイラク戦争まですっぽり入ってます。この濃密な10年のせいで心境の変化もあったんじゃないかなと。例えば154頁の「戦争反対~!!」とかね。
     それともうひとつ、この頃スターウォーズEP2公開直後だったんですが、けっこうそのままやってる。作中でヨーダと語られてるけど、禅の影響は最初のEP4の頃からあったんですが、それがジェダイの教義としてはっきり出てきたのがこのEP2からだったような・・・。だからその部分もお約束すぎる気がしました。

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