神菜、頭をよくしてあげよう (角川文庫 お 18-14)

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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041847152

感想・レビュー・書評

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  • 基本的にちょっとおかしく、変わり者のオーケンだからこそのエッセイ。バンド、オカルト、ネーチャン、ぬいぐるみ…。こんな変わったエピソードが短くサクサク読めるのは楽しく嬉しい。普通ならもう少し導入とか説明が必要になりそう。

    「恋とはなんでしょう?」と「オムライザー」が好きです。

  • 羽海野チカさんの表紙が可愛いと単行本が出た時に気になっていたオーケンのエッセイ。
    ”オーケン”なんて言ってしまったけれど、大槻さんの文章を本として丸々読むのは初めてという。
    時々おすすめはされていたので、わくわく。

    おもしろっ。お茶目なひとだなぁと。
    バンドをやり、宇宙人に興味があり、ぬいぐるみや車に名前をつけて。
    それに、本もたくさん読まれているんでしょう、古典文学~プロレス本まで幅広く要所要所に紹介されている。

    個人的には”少女よ、好きなかっこうをするがいい”のエピソードが何だか好き。
    ヤングなオーケンと、”ずっとそれでいてほしい”少女が素敵。

  • オーケンの文章はなんでこんなにも惹かれるのだろう?と考えてみたところ、自分の中に未だたっぷりと蓄え持つモラトリアムと、オーケンの文章ががっつりシンクロしてしまうんだなあ…という答えが出た。
    セリーヌ・ディオンのCDにサインを求められたってくだりに大爆笑。
    思わず電車で吹き出した。

  • 筋肉少女帯の「香菜、頭をよくしてあげよう」が大好きだったので、漢字は違うけど関連しているのかなと手に取りました。
    でも直接的には関連してないですね笑

    カラオケでその曲を歌った後に「本当に馬鹿なのも、生きることや恋の終わりに怯えているのも"僕"の方だと思う」と言ったら、「何言ってるの?女の方が馬鹿でしょ」と否定されたことがある。
    捉え方は人それぞれだから、そっちが間違ってるよとも思わないけど、でも自分と同じように考える人もきっといるはずと思って感想を検索したなぁ。


    オーケンさんの他の本をほぼ読んだことがないのでこの本に限ったことではないかもしれないけれど、カルトな映画をキミに教えてあげようと言う"僕"のお話なんだなぁと感じながら読みました。
    ごめんね途中で寝ちゃったと言う、カルトな映画に興味はないけれど"僕"のことが愛おしくてたまらないカナの気持ちで読みました。

    結論
    オーケンさんとても可愛い人だった(*´ェ`*)

  • イラク空爆開始の最中にイベントで野球拳とストリップ、原稿書きの仕事が一本20万でそれを喫茶店で書いて時給換算20万。独自の「バンドマンは哲学を持って楽しく遊んでます」感全開の人。
    役者は早起きしなきゃいけない、タレントは色んな人に気を揉まないといけない、結果「普通の人なら客席にダイブする女の子のスニーカーの裏を見ることもない」とバンドマン。という「哲学」には笑ってしまった

  • 再読。
    の、はずなのだが後半は記憶にないなぁと思ったら『WEBダ・ヴィンチ 4ちゃんねる‼︎』+αが加わったエクスパンデット・エディションだった。
    いつもながら面白い。
    FMW元社長 荒川昌一氏の話にしんみりとし、「火を噴く踊り子」を読んで、ストリップ見に行ってもいいかもなんて思った。

  • 【天皇陛下よ、立ち上がれ、きりーつ、れーい、ちゃくせきー】

    オーケンは小説のほうが好きだと言ってきた。なぜなら、エッセイは制約がないからオーケンの成分が強すぎて何を言ってるのかまったく分からないからだ。小説だと、話をつなげたり説明する文のバイアスがかかって程よくスパイスが効いて本当に読み易い。

    ただ、もうこの時期のエッセイになると書きなれてきたのか、どれも大概読みやすく、どれもほどよく面白い。酸いも甘いもと言う感じで文体もこなれて来ている。ヌイグルマーもめでたく映画化した。残念ながら監督はティムじゃなかったけれど、しょこたんが主演だった。オーケンまた、新しい小説書いてください。

  • オーケンはいい

  • 初期のエッセイは結構読んでたのですが、この時期のはまだ読んだことなく、これまた文章にかなりのトゲがあったり、よりリズミカルに読める文章力アップなど、目に見えた違いがありました。
    内容だけでなくその辺りの成長・変化ぶりも面白かったです。
    トゲもあるけど、心に沁みる言葉もたくさん。良いエッセイ。

    読みやすく内容もバラエティに富んで(やっぱりオーケンらしい定番のジャンルも盛り沢山。笑)面白くて、息抜きになりました。
    凍結して間もない頃なので、筋少に対する複雑な思いも伺えて切なさもあります。
    ファン的にも、オーケンの元気と楽しいをエンジョイされてる事が何より……と、読んでて何回か思ったり。
    ファン向けではあるかもしれないですね。


    心に沁みた言葉をここに添えておきます。

    「何もかもが快調な日々は、その時は楽しいけれど、過ぎてしまえば意外に記憶に残らないものだ。思い出とは充実の残像だ。充実を得るためにはいくばくかの苦しみが必要なのだ。」

    「人の一生とは実のところ、プチ悲惨なくらいのほうが、密度が濃いと言えるのだ。「死にたい」と悲観する人は、プチ悲惨と感じる日々こそが、今を生きている証なのだと気が付くべきなのかもしれない。」

  • 中学二年の時、オーケンに夢中になって、暫く音沙汰なかったんだけど読み返すことにした。
    当然と言えば当然だが、当時の印象とは大分違うものを感じた。滋味のあるエッセーは、「少女よ、好きな格好をするがいい」「最近読んだ本についてダラダラと」など、硬質な文体が見られる。そこには対象と被対象って関係がむしろ強調されていて、多くのエッセーがオーケンのライブの中、「少女よ、ーー」では突然、森閑とした雪の街に引きずり込まれる。
    これこそ、オーケンの上手いところだと思う。

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著者プロフィール

1966年東京都生まれ。82年ロックバンド「筋肉少女帯」ボーカルとしてデビュー。その後もロックバンド「特撮」でも活動。その特異なキャラクターは音楽だけにとどまらず、映画、テレビ、小説やエッセイなど多岐にわたる分野で人気を集める。著作「くるぐる使い」「のの子の復讐ジグジグ」は2年連続で星雲賞を受賞。また『グミ・チョコレート・パイン』シリーズのほか『ロッキン・ホース・バレリーナ』『縫製人間ヌイグルマー』『いつか春の日のどっかの町へ』など著書多数。

「2022年 『夜の夢こそまこと 人間椅子小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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