- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041847206
作品紹介・あらすじ
異常者により10数年間、奇怪な館に閉じ込められていた少年・ロコ。だが、館を訪れた少女・リサと出会ったことで、ロコの胸にはある決意が芽生えることになる。「生きることを始めた」少年はいま、1人の少女のために恐怖と絶望の世界へ走り出した!倒れてさえ、思うままに。光と闇。死と再生。そしてロック。焼けつくような痛みと、やわらかな暖かさに包まれた大槻ケンヂの真骨頂。単行本未収録作品を加えた、充実の小説集。
感想・レビュー・書評
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オーケンの一番調子が良かったころのSF短編集。
「イマジン特攻隊」は名作です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本、なのに音楽。
前半のお話の方が好きだなあ。 -
イミテーションみたいな短編集。ニセモノだけどキラキラしてて、誰かにとっては本物以上の宝物。
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(単行本)
少女への純情、ダメ男、ロック、やんちゃ、サブカル、オノマトペで彩られた若者主人公による SF短編集。
純情、ダメ男のストーリーは、すんなり感情移入してせつない気持ちにさせられる。好きです。
やんちゃは読んでいて嫌な気分にもなるけど、作者の経験と筆力あればこそだろう。
「イマジン特攻隊」では、ノリノリのリズムによって読んでいて引き込まれる。筒井康隆の「ジャズ大名」を思い出した。でも、盛り上がった後のエンディングだけは、平凡に終わってしまってちょっと残念。
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だいぶ前の短編集。少し雑な文章があるかも。しっかりと物語に入り込みたいと思いながらも、引き戻される。ちょっとおしい。
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相変わらず大槻ケンヂは小説がうまい。・・・ただ、この短編集、どちらかというと、「その後よりよい作品に発展したもの」の元ネタといったイメージもある。
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古本市で購入。
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だれかに、「思うままに」と背中を押されたら、どんなに勇気が出ることか。そこに光。
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いにおの表紙は星5つ。
オーケンの小説どれも大好きだけれど、これは、う~ん。
ネタつきた? ってかんじ。 -
オーケンの小説はもう何冊も読んだが、大方ロック、少女系SFのどちらかに区別できる。ロックの方はメッセージ性が強い。誰だって自分の闇の中でもがいている。もっとがむしゃらに、光に向かって叫び、自分を変えて欲しいとオーケンの願いのようなものを真っすぐに感じる。恐らく彼はロックを伝えることに大きな使命感をもっているのだと思う。救われた少年少女も多いのでは。SF系の方は奇書でホラーだけど、個人的にはこちらの世界感に浸る方が好き。本書のお気に入りはロコもう一度。ベタベタクサクサな内容だけど、逆にそれが胸にぐっときた。