火の鳥 3ヤマト・異形編 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 759
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041851036

作品紹介・あらすじ

永遠の命とはなにか。不死の〈火の鳥〉を軸に、人間の愛と生、死を、壮大なスケールで描く。天才手塚治虫が遺した不滅のライフワーク。各巻カラーイラストの表紙、巻頭に十六頁カラーを掲載。

感想・レビュー・書評

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  • 今回スポットを当てられたテーマは「生きる意味」について。
    ヤマトの国の王は自らの権威を示すため大きな墓を建設し、多くの人間を人柱にしようと計画します。その子供で第5王子のオグナは、葛藤の末「父を欺くための偽の墓造り」を自らの生きる意味としました。折角作った物も偽物だとバレたら壊されるだろうし、自分も殺されるだろう。しかし父が死ぬまでの時間稼ぎができれば、人柱に捧げられるはずだった人達を救える。結局父の死後オグナは人柱として生き埋めにされてしまうのですが、愛する女性カジカと土の中で満足して死んでいきます。

    「こわくないよ ぼくは満足してる ぼくの一生はちからいっぱい生きてきたんだ 
     悔いは無いよ それに…きみがここにいっしょだから」

    オグナの願いが聞き届けられ、その後は墓には人柱では無く土偶を代用することになりました。
    また、ヤマト王は死ぬ時になって初めて、これまでの自分の人生を「墓を作るためだけの人生だったのか。なんてくだらない人生だ」と後悔します。
    私自身、もし今死んだら何のために生きていたと言えるんだろうと考え恐ろしくなりました…。

    黎明編のラストで1人穴の外へ出た子供が、クマソの国の最長老として出てきます。
    「お若いの 人間はな 死なないことがしあわせではないぞ 
    生きているあいだに…自分の生きがいを見つけることが大事なんじゃ」


    異形編は因果応報のお話。これまでのシリーズとは少し毛色が違う印象を受けました。火の鳥は罰を与えるために現れる。
    病気の父に死んでほしいと願った左近介(女)は、父の病を治す力を持つ尼御前を殺そうと決意する。左近介が尼御前を殺すと、その罰として時間が戻り、左近介自身が尼御前として生きることとなる。彼女は火の鳥の羽根を使い、長い年月人々の病を治すことに従事する。そして最期、左近介は過去の自分の手で切られ死んでいく。途中で逃げようと思えば逃げられたのに、あえて罰を受けることを選んだ彼女。これもある種永遠に生きるということなんでしょうか。逆行する時間の中で、一人の人間が生まれて死んでを繰り返すというのは数奇で新しいパターンです。

    「あなたは人殺しの父を憎んだ 
     それなのにあなた自身人を殺したではないか?」
    「…でも父が助かれば もっともっと大勢の人間が殺されたわ」
    「だからしかたがなかったというのですか?罪は同じです!
     だから裁きを受けるのです」

  • 語部 きっと大陸系の顔だわ毛沢東みたいのかしら 熊襲クマソ 川上タケル ヤマト王朝の古事記とか日本書紀なんかには あきらかに侵略 ナニワという浜へ辿り着けます 密葬 宝物殿ほうもつでん 埴輪 シュプレヒコール 生贄の塚 殉死の風習は廃止された 奈良県明日香村に石舞台古墳と呼ばれる剥き出しになった出来損ないの墓があります ほうらい蓬莱寺 八百比丘尼 琵琶湖の北の見崎 彦根 大津 他人の空似 びがん鼻癌 悪性の腫物 功徳くどく 因果応報 尼御前あまごぜ 百鬼夜行絵巻 総ての都市が地底都市となってしまった汚れた地球 手塚治虫はベーシックなのだ カリカチュアライズされたキャラクター設定されたキャラクター設定もパーツの一面でしかない 哲学は「ことば」を用いて語る究極の抽象的根本理念である 「かなしい」という感情は、言葉知る前にはないのだそうな。 隔世遺伝 中井貴一 陽だまりの樹 不義理なほど動揺しなかった 竹内恵子 テラ地球へ

  • 580円購入1994-00-00

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  • 定期的にやってくる再読ブーム。

    今回は正順で読もうと気がついたらもう三巻め。そうか、「どの順で読むのがベストか」みたいな観点で全13巻をひと回りしてみるのも良いかも。そういや「手塚が描いた順に収録した単行本はまだ存在していない」なんてWikipedia記述も見かけたりした。とはいえそのためには記憶が鮮明に残るようペース上げねばならんなぁ…。

    本巻はヤマト編、異形編とも関西を舞台にした作品。おっとこの頃には関西という言葉はなかったはずか。近畿という言葉はいつごろから定着したのだろうという素朴な疑問もふと浮かぶ。

    異形編は特に舞台としてふるさと琵琶湖が出てくることもあり親しみがわく。蓬莱寺はどこにあったのだろうとか想像するだけでも楽しく、彦根を眺め大津を語っているところからは長浜あたりの北東部湖岸だったのかとも想像できるし、そもそも蓬莱山というのは比良山系にあるぞ、ということは湖西なのか…等々夢想は尽きない。あ、それとこれにつながる太陽編も待ちきれなくなったり。

    ヤマト編はつい先日読んだ黎明編からも直結しており、ヤマトの王のイメージが一変してしまっているところなんかも楽しい。この夏の帰省時には石舞台古墳、訪ねてみようかなぁ…なんて気にもさせられる。

  • じゃあ、どうすれば良かったの?と考えるようになれる、かもしれない話

  • ヤマト・異形編。
    ヤマト編は奈良県明日香村にある石舞台古墳を元に繰り広げられる話。時代は古事記や日本書紀あたり。

    『歴史とはあらゆる角度からあらゆる人間の側から調べなければほんとのことはわからないものである』

    それにしても王様が死んだから生き埋めにされるなんて理不尽にもほどがある。

    異形編は過去・現在・未来が永遠にループし続ける不思議なお寺のお話。

  • 異形編について。
    人を殺すってのはこれだけの罪なんだ。無限に償い続けないといけない。
    世の中の人はみんなこれを読めばいい。

  • ヤマト編・異形編

    ヤマト編のオグナとカジカが互いの想いを伝え合う場面がロマンチックで好き
    手塚先生の描く「男と女」はやっぱり良いものだなぁ

    可平けなげ…
    でも大きな功績を残せてない所がまた悲しい

  • 2014/03/25

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著者プロフィール

手塚治虫(てづか おさむ)
1928年11月3日 - 1989年2月9日
大阪府生まれ、兵庫県宝塚市出身の漫画家、アニメーター、アニメーション監督。その功績から、「漫画の神様」とも評された。1946年デビュー以後、漫画を表現とストーリーでもって魅力的な媒体に仕立てる。『ジャングル大帝』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『どろろ』『ブラック・ジャック』『アドルフに告ぐ』など、世に知られる多くの代表作があり、アニメ化・実写化された作品も数知れない。

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