奇子 (上) (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.65
  • (66)
  • (98)
  • (169)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 717
レビュー : 98
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041851296

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 読むたびに気持ち悪くなるのに忘れた頃にまた読んでしまう。変な中毒性がある漫画。
    マトモな登場人物が一人もいない。この人はマトモかな? と思いきやマトモじゃない。時代背景もあって薄暗さが現代の非じゃない感じ。
    手塚治虫先生の描く女性の中で一番エロ味があるというか妖艶というか魔性というか。たまらない。官能。

  • 手塚作品の中でも一部で評価が高いので読んでみたが、あまりこういった話は好みではない。しかし手塚先生の描く女性は本当に柔らかそうで、可愛いし、美しい。

  • NHKの「100分で名著 手塚治」で知って初めて読んだ。なんとおぞましい家族だろうか。復員兵の仁朗が暗殺事件に関与したことをきっかけに、天外(てんげ)家の中で殺人事件が次々起きていく。家族の犯罪や淫らな親子関係の秘密を隠ぺいするために、4歳の少女、奇子(あやこ)が土蔵に23年も閉じ込められて育つという物語だ。親兄弟や親戚、天外家のことを思ってとったはずの登場人物のそれぞれの行動が、ことを悪い方悪い方へ導いてしまう。このマンガは、戦後日本のどこにあってもおかしくない家族を登場人物にした、手塚治虫らしい人間の闇を描いた物語だ。

  • 国分寺の、とある古い名曲喫茶店は窓があまりないせいか、昼間でも店内はほの暗い。
    私語や携帯が禁止の店内なので、静かに考えごとや執筆をするのにぴったりで、それに飽きると店内にある小さな本棚に手を延ばす。

    そこで見つけたのが「奇子(あやこ)」。

    戦後の下川事件、松川事件、三鷹事件を発端にし、戦後のアメリカと日本の従属的?関係を描きながら、惑わされる天外家の人々の話である。

    地方旧家である天外家の父親、傲慢で淫乱な作右衛門。
    戦争から機関し、のちにGHQ秘密工作員となる、次男、仁郎。
    家を継ぎ資産を受けつぐことを狙う長男、市郎。
    長男の嫁、悲しい女、すえ。
    次女 志子は明るい性格でムードメーカだが、家に黙って「アカ」の活動に加わっている。
    弟、伺郎はしっかりとした理論家。
    そして奇子は、すえが義理の父親との間にもうけさせられた娘。

    奇子は存在を隠され土蔵で育つ。

    一度読み進めると、読むのが止められない麻薬のような本。

    昭和史をしらないのでいまいち掴みにくいところがあり、学び直さなくてはと思いました。

  • 呪われた出生と無知、無邪気ゆえの魔性。

    白痴美と言うか…ジョージ朝倉の「溺れるナイフ」のコウちゃんと少し被る設定だけど、男女が逆になるとより暗いなー。

  • 手塚治虫さんの漫画なので
    一応読んではみたけれど
    暗いなぁ。人殺しの描写も普通に出てくるし
    何ともいえない悲しい気持ち。

  • ザ・プロファイラーを観て、ちょっと前から軽く手塚治虫ブーム。今までちゃんと全巻読んだことがあるのは『火の鳥』『ブラックジャック』『アドルフに告ぐ』『アラバスター』『MW』、ぐらいです(オススメあったら教えてください)。
    本当は『ブッダ』をちゃんと全巻読みたいなーと思ってたんですが、図書館にあったんで『奇子』から。いわゆる黒手塚とか裏手塚とか言われる作品群の中でも有名なひとつですが、注意して書いておきたいのは手塚先生の弟子筋は藤子F・Aもそうだし、富野総監督も黒富野白富野あるからなぁ、ということがひとつ。
    あとここらへんの作品は、掲載誌がビッグコミックなんで、裏とか黒とかではなく単純に大人向け作品、社会派手塚なんじゃないかなと思います。火の鳥ですら人肉食でてくるし…。
    その上で、僕と後輩のふたりともがベスト1と思ってるのはやっぱり『アラバスター』(の、ロック)ですね。あれ手塚先生本人は嫌ってるみたいですけど(あたりまえだ)。

    さて奇子ですけど、まずこれの特徴といえばエロ描写ですが、手塚先生の絵ってあんまりエロくないんですよ(特に乳首と足首の描き方)。象徴の岩のシーンなんかは笑ってしまう。それもあって、火の鳥のチヒロとの(精神的な)セックスの方がよっぽどエロい。この路線、社会派エログロ手塚の完成形は晩年に近づいた頃の作品『アドルフに告ぐ』なんじゃないだろうか?と、ふと思わされました。
    (下巻のレビューに続く)

  • 暗い

    ドロドロ感ハンパじゃない

    でも、火の鳥とかアドルフとか、こういうのが手塚治虫の面白いところだと思う

  • こんなこともあったんだろうなあ、と昭和を感じる。

  • もう完全にドロドロさせることそれ自体を目的に描いているとしか。。これが日本の田舎であり、田舎はこの国の象徴。下巻で救いがあるのかしら。

全98件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1928年、大阪生まれ。漫画家。戦後漫画界の巨匠にして日本TVアニメの始祖。1989年没。代表作に『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『火の鳥』『ブラック・ジャック』他多数。全400巻の個人全集を持つ。

「2018年 『いばら姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

奇子 (上) (角川文庫)のその他の作品

奇子 (上巻) 単行本 奇子 (上巻) 手塚治虫

手塚治虫の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三島 由紀夫
岡崎 京子
谷崎 潤一郎
魚喃 キリコ
有効な右矢印 無効な右矢印

奇子 (上) (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする