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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784041851319
作品紹介・あらすじ
呪われた出生を背負い、運命にもてあそばれる奇子。地方旧家、天外家の人々を核に、激動の戦後史を背景に、哀しくもたくましい奇子の運命を描いた感動巨編。
みんなの感想まとめ
運命に翻弄される奇子の物語は、彼女を取り巻く人々の狂気と無邪気さが交錯する中、深い哀しみを描き出します。外の世界を知らずに育った奇子が、恐れを抱きながらも外に出ようとする姿は、彼女の内面的葛藤を象徴し...
感想・レビュー・書評
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奇子に幸せを。
救いがなかった結末。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
外の世界を知らずに育った奇子は、外に出ることを許されても恐れて出ようとしない。彼女に魅入られてしまう男たちと、無邪気な奇子。狂気の世界。
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ラストが2種類あったらしい。片方のラストも見てみたい。
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誰も幸せにはならないだろうなこの一族とそれに関わった人間は誰一人。
奇子自身も含めて。
長い長い戦いの最後がそこだったと言うのは何とも皮肉な話だけど、手塚治虫は最初からこの穴に引き込むためにこれだけ回りくどい話を始めたのだろうか。
多分意識して作ってはいないだろうけど、奇子を見ていると身につまされる。 -
実際にそうそう存在しないだろうなと思う一族の話です。しかし、そう大きくなくても、人間には嘘や欲が潜んでいることを意識させられました。周りの幸せを壊しながら得たはずの自分の幸せや、その場しのぎの安心感。それによってどうなるか最悪な可能性の一例を教えてくれます。周りの人も巻き込んで幸せになりましょう。
飛鳥ちゃんへ
上記では自分はいい人かのように話していますが、
全く違います。綴ります。
通学路の中に、外で飼われている犬がいました。
何にもわからない私たちは給食のパンを持ち帰って、皆んなでその犬にあげていました。その犬は他の子ののはあまり食べず私のだけを完食しました。皆んなは面白くなさそうな顔をしていたけど私はそれが嬉しかったです。飼い主さんは知っていたのか知らなかったのか今でもわかりません。その後も注意されることなく私は1人で勝手に敷地に入り、なでていました。行ってきますとかバイバイとかも通るたび心の中で言ってました。
中学生になってその道は通学路ではなくなりました。
たまたま、その道を通ったら変な音が聞こえるなと思いました。音の正体はその犬でした。
犬は老衰しててカラスに突かれてました。
抵抗する元気もなく、突かれるたびに私を見つめながら力ない吃った声をあげていました。
その姿に大きなショックと怖さがあり、
私は逃げてしまいました。
そして次にその道を通ったらその犬はもういませんでした。天国に行きました。カラスを追い払うくらいなんでできなかったんだろう。一瞬でも楽になったかもしれないのにと自分の行動を悔やんでいます。
周りを幸せにすること、恩送りをすることを課題に償います。 -
ひどい一族の話
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太平洋戦争後直後の混乱期、国鉄下川事件などのGHQ陰謀説と大地主制からの農地解放への歴史の転換の中で過去の因習が蠢く異常な地方世界を巧妙に絡ませた物語展開。
手塚治虫の晩年作は凝ったストーリの中に複数の主張を潜ませており読みごたえがある。
本作はストーリーの性格上人が死に過ぎるが、それにも増して底辺に近親相関が位置付けられており、異常なストーリー展開である。何故このテーマを選んだのか?
手塚治虫の作品には火の鳥を中心に人類が子孫を残し続けるために少数の女性を軸とする姉弟(兄妹)関係を取り扱うことが多く、そういった意味で近親相関事態は珍しいテーマではない。しかし、本作品では人類の、あるいは子孫といった高尚な目的ではなく、もっとどろどろとした人間の欲をとりあげているのでないか? -
読後感は最悪。
救いは全くなかった。
最後は無理やりまとめた感がひどすぎ。 -
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かなり大人向けの手塚まんがの下巻です。
ずっと土蔵で監禁されて育った奇子ちゃんが東京に出てからはなんだかイマイチだった。
謎の組織とか、ちょっといきなりな感じだったし…。
でも、昔の田舎とか江戸時代のお殿さまとか、トップがやたらエライ一族では内部でいろいろあったんだろうね。
水戸で神さまにまでなっている烈公さんだって、息子の嫁さんに手を出して自殺させた説があるくらいだもんなぁ…。 -
奇子さん。たくさんの人を惑わす女性に成長しましたね。
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GHQとスパイ活動、下山事件、ヤクザと政治家との癒着などのいかがわしい題材と、強烈な家父長制の下で汚物溜のように生きる狂気に満ちた天外一族の物語とが交錯する怪作。歴史の暗黒部と人間の暗黒部とが重なり合うのだから、当然不気味な作風にならざるを得ない。終盤に出てくる「こういう異常な状態にまともな論理が通用すると思うなら君は狂っている」という台詞は、むしろ作品全体を象徴するフレーズに思えてくる。期せずして一族への復讐を終え、作右衛門の血脈が滅びたあとに、一族との楔を断ち切った奇子が手に入れたものは自由だったのか、それとも…。
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上巻に続き、下巻もドキドキする展開が続く。
これだけの濃い内容なので、クライマックスはもう少しパンチが欲しかった。 -
「真相がわかったところでどうってこともないがね……
おれにひとつの決着をつけたい
それでおれの戦後が終わるんだ」
1972年初出。
手塚治虫に対してブラックジャックやアトムのイメージしかなかったので、初めて読んだ時物凄い衝撃を受けた。
最初は作者の精神を疑ったが、平成生まれには分からない闇を持っていたんだと思う。
手塚治虫の戦後に終わりはなかったのかもしれない。 -
コマの一つ一つを丁寧に読むと、冷や汗が出てくる。
緊張と奇妙を交互に味わった。 -
再読。
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この、読ませる力、は本当に凄いと改めて思えた。
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二度目の読了。
下巻は上巻の事件やなんやかんやのオチをつけるのに、収集がつかない感じがした。そんなオチでいいの?と。
最後もちょっとしりつぼみ。思いつかなかったのか。“市郎の二番目の嫁はとりとめて紹介するほどでもない”ってのと雰囲気が同じ。
解説の橋本治が何を言いたいのかわからない。きっと今の私には理解できないのかも。いつかまた再読したときにわかるかな。(120216) -
戦後史の闇と病みを巨匠がいつものノリで描いた作品。
超ひきこもりの奇子よりも個人的には「恭謙」がインパクトありました。
アダルトなシーンが多いので良い子にはお薦めできません。
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