海の鳥・空の魚 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.57
  • (50)
  • (50)
  • (127)
  • (8)
  • (3)
本棚登録 : 548
レビュー : 80
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041853016

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 男女が一緒にいれば、程度の差こそあれ、お互い相手に対して不満ーー不満と言うのでなければ、何か塵のようなのーーが溜まってくる。
    同感。

    天高くという短編が個人的には印象深かった。

  • 世の中のどこにでもいるような人たちのほんの一瞬を切り取った超短編集。グレイの層が今の自分と重なってドキッとした。生きていくって、真っ直ぐなだけではいられないし、美しいだけじゃないけど、そんなに悪くないよな、と思える。

  • どれもきっと、その人にとって忘れられない瞬間なんだろうな。みんなまじめでまっすぐで、いい人ばっかりだ。一番好きなのは、ほんとに好きになりかけてる人と一緒に、車窓を流れる街並みを見て、心を決める作品です。←「グレイの層」でした。

  • 20の掌編集。
    薬指のささくれのような、日常の些事を切り取った。
    言えなかったありがとうを、ごめんねを昇華してくれる言の葉がはらりひらりと。

  • 随分前に、「東京のフラニー」という収録短編が、テストの問題に出たことがあった(高校時代のわたしは、テストの問題に出される現代文をかたっぱしから読みたがった。)
    とくに高校時代は、「攻殻」から「サリンジャー」を読み進めていたので、とりわけ気になったのだと思う。サリンジャーの短篇に、「フラニーとゾーイ」というのがあるのだ。

    内容はさっぱりおぼえていない。
    洒脱で、それでいてどこか鋭い切れ味のある書きぶりをした作家だったように記憶しているので、再読してみるのもいいかもしれない。

  • ほんのちょっと世の中からずれてしまった(1ミリくらい)の心の痛みと、そんな人たちがぱっと一瞬輝く瞬間を切り取った短編小説。何気ない日常を丁寧に毎日生きていくのも、なんだかいいものだなぁと。愛おしくて暖かいお話20篇*

  • どの話もわずか数ページほど。その中で、日常で起こる小さな心の動きを見事に切り取っている。しかも、特別な瞬間ではなく、昨日今日の自分にも起こったのではないか?と思いだしたくなるほどの誰にでもありそうな出来事。
    丁寧に毎日を生きていくのも、まんざらつまらないことじゃないな、と思えてくる本だった。

  • 優しく切なく、心にのこる短編集たち。作者の性格や人物像を確かに表している作品だと思う。
    こういうのを本当の『珠玉の短編』と呼ぶのではないだろうか。それぞれの物語が主張しなくても確実に印象に残り、心を少しずつ動かすのだ。
    ただ残念なのは作者さんが自殺してしまっていた事。(読後に気づいた)キラキラと輝いていたお話たちがほんの少し色褪せてしまった気がした。

  • なにかにつまずいたり、失望したりしても、やり過ごすしか、忘れるしかない。
    そんな冴えない主人公たちの人生が、一瞬でも確かにきらめく瞬間を切り取った短編集。
    一つ一つが短いので、スピーディーに読めます。

    読後感は人によってかなり変わる気がしますね。
    日常的すぎる展開と結末が多いので、派手さは全然ありません。
    ただそれだからこそ、一瞬のキラリにもリアリティを感じられていいという方もきっとたくさんいるはず。
    「ほおずきの花束」という章で、あたしは泣きました (笑)

  • 短編集。特に取り柄もなくマジョリティに交われない人たちが輝く瞬間を捉えたみたいな、そんな話がいっぱいです。ちなみにガソリンスタンドの話、高校かなんかの国語の教科書で読んだんだけど笑

全80件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

海の鳥・空の魚 (角川文庫)のその他の作品

海の鳥・空の魚 単行本 海の鳥・空の魚 鷺沢萠

鷺沢萠の作品

ツイートする