F―落第生 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 377
レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041853047

作品紹介・あらすじ

ポジティヴに生きることだけが、決して正しい生き方じゃない。後悔したって、前向きじゃなくたって、少しずつでも歩くことさえ止めなければ、大丈夫。恋において、友情において、仕事において-。人生のなかで何かに「落第」してしまった女の子たちへ贈る、短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 生き方が下手な、「落第」してしまった女性たちの短編集。

    「家並みの向こうにある空」「重たい色のコートを脱いで」がすきかなあ

    男の子たちの行動がさらっと描かれてなかなか読めないのがよかった。

    啓一はいい意味で期待を裏切ってくれたし、
    達彦は裏切ってくれなかった。








    以下引用


    「おまえって、呼べるよう努力するよ」(p114)

    誕生日だけじゃなくて、もう、もう会えない。(p186)

  • 【本の内容】
    ポジティヴに生きることだけが、決して正しい生き方じゃない。

    後悔したって、前向きじゃなくたって、少しずつでも歩くことさえ止めなければ、大丈夫。

    恋において、友情において、仕事において-。

    人生のなかで何かに「落第」してしまった女の子たちへ贈る、短編集。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    Fとは成績表で「落第」の印。

    損を承知で姉のために一肌脱ぐヒロイン、だめんずに付け入られてばかりのヒロインなど、人生の合格点をもらっていると言い難い女たちを描いた短編集。

    夏休み前の成績表に一喜一憂するのは子ども時代で卒業。

    自分で始末をつける女たちがカッコいい。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    [ 参考となる書評 ]

  • どれも短くて読みやすい短編や掌編。この人は本当に、「宙ぶらりん」な人を書くのが上手い。ふわふわ宙に浮かんでいるように見えて、みんなそれなりに「宙ぶらりんに」しがみつくのに必死なのだ。

  • 鷺沢萠の本の中で一番好きな本。この本は短編集なんだけど、「シコちゃんの夏休み」がいい。これを初めて読んだとき、シコちゃんに強く強く憧れた。
    悲しいこととか何か大変なことを人に話して聞かせて「すごいね」って言わせることが、恥ずかしいことだって思うようになったのはこれを読んでからだと思う。
    あとがきに鷺沢自身の言葉で「F」(落第生)でもいいって書いてあってね、それがわたしには御守りとか呪文のように、今でも響いている。
    鷺沢萠どうして死んじゃったのかなあ。どうして死ななきゃいけなかったんだろう。ときどきその理由がわかるような気がして、でもときどき、本当にわからないって思う。

  • 痛々しくてでも一生懸命な登場人物ばかり。帰れぬ人々よりは少し軽い雰囲気がするけれど、場面を切り取る鋭さや確かさは変わらないと思った。

  • 大学生のときに(たぶん、10年前くらい)に読んだ本を再読。
    レビューはなぜか書いていなかったようだ。

    大好きな鷺沢萌さん。
    彼女が描く登場人物はどこか温かくて愛おしい。

    「シコちゃんの夏休み」
    「家並みのむこうにある空」が特に好き。

    けれど今…
    と続く下記の引用は、この本の1番好きな箇所。
    (家並みのむこうにある空)

    ”たったひとつの出来事で映画みたいに人生が変わるだなんて、あり得ないとずっと思っていた。”
    (P112)

  • 何をもって、いつをもって「落第」とするかはわからないなあ・・・

  • タイトルの通り、この話に登場するのはいわゆる「F」評価を受けそうな人生を送っている女性たちだ。
    でも、やっぱり悲壮感はない。
    鷺沢先生の作品では度々書いている(と思うのだが)ことなのだけれど、どんなにどん底でも泥沼でも、どの主人公たち(もちろん、他の登場人物も)も、生きている。
    どこか胸のすくような、「ああ、明日もがんばろう」という気持ちにさせてくれる。
    底抜けに明るくもないし、底から這いあがるような話でもない。
    いい意味でドライで、爽やかで、なんだか読みながら、「うん、そう、うん。」と頷きたくなる。
    最近、そんな気分を味わいたくて、鷺沢先生の本、読んでいる気がする。

  • 綿密な話が語られている。それぞれに抱えた「事情」をあたたかな距離で見守り、程度の差があれ、応援している。元気をもらえた。『シコちゃんの夏休み』が特に良かった。『家並みのむこうにある空』『岸辺の駅』もいい。

  • 40の足音を聞くようになった現在では、落ち着いて読むことができるけれど、若いときは本当に胸が痛くなるほど共感した。
    胸をかきむしられるような切なく辛い表現がなんともリアル。

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著者プロフィール

鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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